本誌TechCrunchは、新しいプロダクトに光を当てることがその主な目的の一つだが、そんなサイトは数多くある中で、近年における(Crunchie AwardでBest New Startup賞を取った)Product Huntの成功は、プロダクトの発見だけをサービスするサイトの需要が大きかったことを、示している。
ここでご紹介するTube Centrexもその一つで、ここはProduct TVというiOSアプリを提供している。プロダクトを紹介するビデオを、Webじゅうから集めてきました、というサービスだ。でもそれは、Webアプリケーション/Webサービスではなく、iOSアプリなのだ。アイデアとしては単純だが、ポテンシャルは大きい。なぜなら、昔から言うように、百聞は一見に如かず、だからだ。しかも静止画像よりは当然、ビデオの方が強い。プロダクトの機能や使い方、背後のヴィジョンなども、ビデオならよく分かる。
このアプリを発表しているブログ記事でTube CentrexのファウンダFahad Khanが、新人のスタートアップはPRが難しくて、とくに、専門的な高度なテク系ブログ以外の一般向けメディアになかなか取り上げてもらえない、と書いている。
そこで、Product TVがお役に立ちます、というわけだ:
ビデオがプロダクトを分かりやすく説明していれば、それを見た人はすぐに評価を下せる。だからビデオはクラウドファンディングで出資者を募るのにも向いているし、誰もが、「おっ、いいな、これなら金を出そう」となる。IndiegogoやKickstarterも、プロダクトビデオがあるからこそ、成り立っているのだ。
ただしKhanによると、Product TVはクラウドファンディングのサイトではなくて、“プロダクトのマーケティングのためのIndiegogo/Kickstarterになりたいのだ”、と言う。
Product TVというプロダクトを紹介しているビデオはなさそうだが、要するに、ひとが作ったビデオを見せるだけだから、それほど目新しくはない。ビデオは、提出は自由だが、Tube Centrexのチームがキュレートしたものがあらためてパブリッシュされる。ユーザ(視聴ユーザ)は、”Watches & Wearables”(ウォッチとウェアラブル)とか”Presence & VR”(プレゼンスとVR)のように、カテゴリーを指定できる。
提出ビデオは、なるべく、公式のプロダクトビデオ(オフィシャルビデオ)が望ましい、とKhanは言ってる。公式ビデオがなければ、リビュービデオでもよい。
新製品のビデオに人気が集まるわけでもなさそうだ。ぼくが見たときの視聴者数最上位は、Google Street ViewのHyperlapseビデオで、これは2年近く前のプロダクトだ。Khan自身が、Poduct TVはまだ実験段階だ、と言っているから、今後もっと変るのだろう。
またTube Centrex自身は自分のことを、YouTubeのスターたちや、ラグジュアリーのブランド、ビデオアプリ制作者のためのプラットホームだ、と言っている。
Product TVのiOSアプリはここからダウンロードできる。アプリのAndroidバージョンとWindows 8バージョンの計画もある。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)