アフリカを最初の市場として目指している、新興市場向けのデジタルバンクUmbaは、Stripeの元発行責任者であるLachy Groom(ランシー・グルーム)氏、Ludlow Ventures、Frontline Ventures、Act Venture Capitalなどの新規投資家からシードラウンドで200万ドル(約2億660万円)の資金を調達した。
現在ケニアとナイジェリアで事業を展開している同社は、従来のアフリカの銀行に代わるデジタル金融サービスを提供している。Umbaのモバイルアプリでは、無料の当座預金口座、無料の端末間即時送金、貸付、預金、BillPay、キャッシュバックを顧客に提供する。これはアフリカ諸国の伝統的な銀行に見られる一般的な高コストのハードルの高さとは対照を成す。
現在はケニアとナイジェリアで利用可能であり、両国の人口を合わせると2億5000万人を超える。
Umbaと競合するのは、Kudao、Carbon、Eversend、そして「チップ入りカードまたは現金」支払い方式だ。
UmbaのCEOであるTiernan Kennedy(ティアナン・ケネディ)氏は次のように述べている。「当初から、私たちは複数の市場、通貨、支払いインフラに対応できるようにプラットフォームを構築しました。後からシステムをアップグレードすることは難しくなるため、この柔軟性は非常に重要な考慮すべき事項です。例えば、ナイジェリアでは銀行やデビットカードの普及率が高いため、Umbaはこれらの支払い方法に深く統合されていますが、ケニアと東アフリカではモバイルマネーが主流であるため、当社のプラットフォームもこれらのサービスと密接に統合されています」。
Ludlow VenturesのパートナーであるBrett deMarrais(ブレット・デ・マライアス)氏は次のように述べている。「Umbaは我々がアフリカ市場に投資した最初の企業であり、参加することに興奮しました。Umbaのチームは、顧客のために銀行業務のコストを削減し、アクセスを民主化する優れたサービスを提供しています。物理的な銀行支店のインフラから離れる動きはすでに進行中で、今年に入って加速しています。アフリカ市場が成熟しつつあり、非常に興味深い段階に入っていることは明らかです」。
このニュースの直前、今年10月にはStripeが2億ドル(約206.6億円)でナイジェリアの決済サービススタートアップであるPaystackを買収した。7月にはDPO Groupが2億8800万ドル(約297.5億円)で、8月にはSendwaveが5億ドル(516.6億円)で買収されるなど、アフリカのデジタル決済・送金サービス業界はベンチャーラウンドや買収で記録的な更新が続く盛況を呈している。
カテゴリー:フィンテック
タグ:Umba
画像クレジット:Umba、資金調達、アフリカ、モバイル決済
[原文へ]
(翻訳:TechCrunch Japan)