昨日ローンチのApple Watch、対応アプリのエコシステムをいち早く分析

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Apple Watchがついに解禁となり、もうすぐ百万のユーザーがプロダクトを手にすることになる。別の予想によると、年内には2000万台が届けられる予定だ。新しいデバイスの周りに構築されるだろうアプリのエコシステムの様相について期待がふくらんでいる。Apple Watchの所有者はこのデバイスでニュースを読んだり、ゲームを買って遊んだりするのだろうか。それともデバイスはもっと生活に入り込み、買い物の会計に使用したり、ホテルの部屋を解錠するのに使用したりするようになるのだろうか?本当に重要なものをシェアする時にだけ通知が来るようになるのだろうか。

Apple Watchの保有者が新しいプラットフォームをどのように活用するかについて分析するのは時期尚早だ。しかし、Apple Watchに対する開発者のアプローチは検証することはできる。App Storeの分析を手がけるApp Annieから最新のデータが届いた。

Appleは昨日、Apple Watchのローンチに伴い、既に3000ほどのアプリが利用可能であることを発表した。App Annieによると、昨日の時点で厳密には3061のアプリが利用可能であると発表し、新作ウェアラブルにとってこれは「健康的な滑り出しである」と伝えた。

興味深いことは、一定の割合のアプリはApple Watch専用にデザインされたものであったということだ。

アプリのほとんどは既存のiOSアプリの補助的な役割としてWatchに対応したものが多い。これは当然のことだ。そんな中、App Annieは調査対象となったアプリの29%である889のアプリがWatch専用のアプリだと報告した。App Annieは、ここ2週間内にアプリの初版が開発されたアプリを絞り込み、スマートウォッチを念頭においてデザインされたものと推定した。

App Storeの検索からユーザーが見つけやすくなることを期待してWatch対応を行った開発者も多いだろう。新しいデバイスの所有者は、手首から使える対応アプリを探すことが予想されるからだ。現在、入手可能なWatchアプリの10%(311のアプリ)は名称に「Watch」が入っていることをApp Annieは発見した。ユーザーがアプリを検索しやすくするためだろう。

どのようなアプリが開発されているかについては、予想通り、ユーザーが何かを成し遂げるのを補助するものが多い。そもそもWatchは、テクノロジーを活用する機能的な製品なのだ。今のスマートフォンのように、ユーザーの注意を奪うためのものではない。Apple Watch対応アプリのカテゴリーで一番多いのは「ユーティリティ」で、App Annieによると全体の12%(373のアプリ)がこのカテゴリーに属している。

興味深いことに、ユーザーは華麗な腕飾りで遊びだすだろうと開発者らは予想しているようだ。開発された全Apple Watchアプリの10%は、ゲームだった。

ゲームの次に、仕事効率化(8%)、ライフスタイル(7%)、ヘルスケアとフィットネス(7%)のカテゴリーが続いた。Apple Watchアプリのカテゴリーは全部で22あるが、上記の5つのカテゴリーで全体のアプリ数の46%を占めている。対して、カタログとブックのカテゴリーのアプリは20もない。Apple Watchの小さな画面では、このようなアプリはあまり意味をなさないと開発者は考えているようだ。これは私も同意せざるを得ない。また、天気、写真と動画、メディカルのカテゴリーもそれぞれ2%程度かそれ以下だった。

メディカルはヘルスケアとフィットネスアプリと似ているので、この2つのカテゴリーを合わせて考えると、Appleのウェアラブルデバイスには、ヘルスケア分野のアプリが適していると思う開発者の割合がもう少し高いと言える。

Apple Watchを手にしたユーザーがこれらのカテゴリーの中から実際に何をダウンロードするかが今後の問題だ。さらに新しいデバイスで様々なアプリを試してみたいという好奇心が薄れた後、どのアプリが彼らのデバイスから削除されるかも重要だ。そのようなデータもApp Annieは数日、数ヶ月の期間の後にデータを収集して公表する予定だ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ facebook