普通の紙に描いたものをリアルタイムでデジタイズするiSketchnote

iSketchnoteというデバイスを提供するフランスのISKNが、プレオーダーの受け付けを開始した。Livescribeのように、ペン側をスマート化するわけではなく、どちらかと言えば、従来のグラフィックタブレットのような仕組みに近い。価格は安く、ふつうの紙の上に、一般的なペンを用いて記述するようになっている。ペンに磁気リングがついているのが大事なところだ。

実はこのプロダクト、新しいものではない。Kickstarterで大成功をおさめたプロダクトだ。3万5000ドルを目標とするキャンペーンだったが、十倍近い金額を集めることとなった。しかしKickstarterキャンペーンを見逃して悔しく思った人も多いことだろう。そこでサイトでのプレオーダーが開始されたのを機に、再度紹介しようと考えたわけだ。

見かけは表面を薄くゴム状のものでコーティングした板のようなもので、ここに紙(どんな紙でも良い)を乗せて使う。さほど大きなものではなく、たいていのバッグにおさめることができるだろう。また、iPadと一緒に持ち運ぶためのケースも用意されている。実際に手にとって見てみたが、シンプルにまとまっているように感じた。

デバイスはBluetooth LE経由でiPadに繋がり、USBを利用すればPCなどと繋ぐこともできる。単体で利用して、後にデータの同期を行うということもできる。使い方はといえば、デバイスの上に紙をのせて、普通に描くだけだ。iPadと繋いで使っていれば、紙の上に何かを書くと同時に、iPadのスクリーンにも同じ内容が現れる。

ペンの側にこれといった仕組みがないのも面白い。付属のペンを分解してみても、バッテリーやカメラなどといったものは搭載されていない。デバイス側がセンサーをマトリックスセンサーとして動作し、ペン側に装着された磁石の動きをリアルタイムで検知するという仕組みだ。

いろいろな分野で利用することが出来るだろう。応用範囲の広さに、プロダクトの魅力があるように感じる。ドローイングアプリケーションと連携するときにも、手に馴染んだペンを使いながら行うこともできそうだ。ペンの色や太さを変えて、同一画面上にいくつかバリエーションを描くようなこともできる。エントリーレベルのWacomタブレットよりも、かなり正確にトレースしてくれるようだ。

またAPIも公開する予定にしているとのこと。PCやタブレット上のアプリケーションで、ISKNを入力デバイスとしてサポートできるようになる。書いた文字や絵などを保存して、それをシェアするようなアプリケーションなどはISKNから提供される。出荷時期は8月が予定されている。

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(翻訳:Maeda, H