Raspberry Piに、企業や工業系のユーザのためのハードウェアモジュールが加わる。
Compute Moduleと呼ばれるそのモジュールは発売予定が6月以降で、PiのBCM2835プロセッサと512MbのRAM、4GbのeMMC Flashデバイスが67.6x30mmのボードに載り、DDR2 SODIMM規格のコネクタ端子がつく(上図)。
Raspberry Pi Foundationの技術者チームによると、このCompute Moduleは主に、PCB製作のために利用されることをねらっている。しかし同時にI/OボードCompute Module IO Board(下図)もリリースされ、これが電源と、Compute ModuleのFlashメモリをプログラミングする能力を備える。またHDMIやUSBなどの接続性も提供するから、このハードウェアの実験が容易にできる。
最初、2000台ぐらい売れれば、と想定されていたRaspberry Piだが、誕生から2年後の3月に、全世界の売上は250万台を超えた。教育目的だけでなく、いろんな技術者やメーカーがいろんな目的に利用しているので、Pi Foundationとしても遅まきながら、それらへの前向きの対応を考えざるをえなくなった。
Piの企業利用も多様化しており、たとえばこんなネットワークモニタツールも作られている。
今回のCompute Moduleは、Piのそういった多様なビジネス利用に、Foundationとして奉仕しよう、というものだ。Raspberry Pi Foundationはこう言っている:
今では相当数のユーザがRaspberry Piをさまざまなシステムに組み込んだり、また商用製品にすら利用していることを、われわれは承知している。したがって、Piのそのような実用技術的な利用を、従来と同程度の価格で、ユーザがもっと自由かつ柔軟にできるためのフォームファクタが必要だ、とわれわれは考えた。
Compute Module Piのお値段は100個のバッチで買うなら単価30ドル、個買いの価格は、それよりやや高くなる、という。
最初に提供される荷姿は、Compute ModuleとIO BoardのセットがRaspberry Pi Compute Module Development Kitという名称で提供される。発売は、これまでのPiのディストリビュータ、RSやelement14などから6月に。そしてそのすぐ後、Compute Moduleの単体販売が開始される。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))