植物由来代替肉のビヨンド・ミート株が急騰、ウォルマートでの扱い増加で

米国時間3月10日、Beyond Meat(ビヨンド・ミート)の株価が急騰した。Walmart(ウォルマート)が肉なしプロテインパティ、ソーセージ、ボールメーカーとの関係を強化したことを受けたものだ。

Walmartの900店舗がBeyond Meatのホットイタリアンソーセージとビーフレスバーガーパーティーパックを取り扱うことになった。「牛肉はどこですか?」と聞きたくない雑食主義者派やベジタリアンやヴィーガンでグリル好きの人々のためのお楽しみだ。

Beyond MeatのWallmart店舗での流通増は、2020年来2度目の生産量拡大であり、植物由来代替肉市場の独占を目指す同社の野望の一環だ。

同社の食料品は現在2万8000店舗で販売されており、フードサービスでも先を行っている。最近Yum! Brands(ヤム・ブランズ)とMcDonald’s(マクドナルド)との取引契約を発表した。

投資家はニュースに反応し、この日Beyond Meatの株価は3.16%高の4.28ドルで引けた。

「Walmartとともに成長を続け、Walmartの顧客においしくて身体にいい当社の植物由来製品を提供できる機会を得られたことをを大変うれしく思っています」とBeyond Meatの最高成長責任者であるChuck Muth(チャック・ムース)氏は語る。「これまで以上に多くの家庭が当社製品の購入を続け、より頻繁に買ってもらえるようになることを踏まえ、高まる需要に答えるべく生産と流通を強化していくことを楽しみにしています」。

2015年にさかのぼるWalmartとの結びつきも大きいが、同社が最近発表したMcDonald’sおよびYum! Brandsとの綿密に練られた提携の注目度はその比ではない。Yum! BrandsはKFC(ケンタッキーフライドチキン)他2つのフランチャイズを支ええる会社で、 米国で最も偉大なヒップホップ・ファストフード賛歌を公開して話題になった。

2021年2月下旬、Beyond MeatはYum! BrandsとMcDonald’sと、KFC、Pazza Hut(ピザハット)、Taco Bell(タコベル)に加えあのMcDonald’sともプロテインメニューアイテムを共同開発する計画を明らかにした。

Yum!との契約には、KFCのBeyond Fried Chickenテスト販売の拡大も含まれている。また、Beyond Italian Sausage PizzaとGreat Beyond Pizzaの全米販売開始によって、植物由来肉ピザを全国で導入した最初のピザチェーンになった、と当時の声明で同社は述べていた。

McDonald’sの発表は、以前ファストフード巨人がMcPlant(マックプラント)サンドイッチを発売した時に発表した提携内容に肉づけするものだ。当時はまだ契約の詳細を公表できなかったため、McPlantにおけるBeyond製品の詳細は明らかにされていなかった。

チキン、ポーク、卵製品などの植物由来メニュー項目が拡大されたMcPlantプラットフォームに登場した、と同社は2021年2月に発表した。

「新しいMcPlantプラットフォームは、お客様がMcDonald’sを訪れた時により多くの選択肢を提供するためにあります」とMcDonald’sの執行副社長・最高サプライチェーン責任者、Francesca DeBiase氏は当時語った。「Beyond Meaとtともにこの分野でイノベーションを起こすのが楽しみです。そしてこの戦略的提携を結ぶことは、美味しくて高品質な植物由来メニューアイテムをお客様に提供するための重要な一歩です」。

Beyond Meatのブランド戦略担当者たちにとっては忙しい一年だ。同社はPepsico(ペプシコ)とも、プロテインを強化したスナックと飲料を開発するために、PLANeT Partershipという残念な名前のジョイントベンチャーを立ち上げる契約を結んだ。

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カテゴリー:フードテック
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(文:Jonathan Shieber、翻訳:Nob Takahashi / facebook

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