検索する度にアイデアを集めるウェブブラウザーを開発するBeamが約10億円調達

BeamがシリーズAで950万ドル(約9億9800万円)を調達した。同社はユーザーがウェブのセッションを開始してからブラウズした軌跡を完全にたどることができる新しいウェブブラウザーを開発している。Dom Leca(ドム・レカ)氏とSébastien Métrot(セバスチャン・メトロ)氏がBeamを創業した。レカ氏は以前、独創的な設計のメールアプリのSparrowを開発していた。

今回の資金調達ラウンドはPace Capitalが主導した。Christan Reber(クリスチャン・リーバー)氏、Harry Stebbings(ハリー・ステビングス)氏、Albert Wenger(アルバート・ウェンガー)氏などのビジネスエンジェルも参加した。これまでに投資していたSpark、Amaranthine、C4V、Alven も再び投資した。

BeamはSafari向け広告ブロッカーのRadBlockを買収することも発表した。

Beamをご存じない方は、以前に筆者が同社について投稿した記事をお読みいただきたい。この記事でプロダクトの動作やその背後にある考え方を紹介した。

要約すると、Beamはナレッジに着目したウェブブラウザーだ。多くの人が漫然とウェブをブラウズして長時間すごしている。最後のタブを閉じたときに、自分は大して学んでもいないしメモも取っていなかったことに気づく。

ブックマークすることもできるが、ブックマークは使わないし、まったくチェックしないかもしれない。何かをもう一度見つけたいと思っても、結局はGoogleに検索語句を入力して最初から探すことになる。

Beamはユーザーが何かを検索するたびに新しいセッションを作成する。各セッションはメモのカードとして表わされる。ブラウズを終えると、見たものがメモのカードにまとめられている。検索語句がカードのタイトルになり、最も重要なサイトがメモの上部に表示される。関係性の低いコンテンツはメモの最後に記録されている。

そのカードに対してテキストの追加、リンクの削除、内容の整理、きちんとしたメモの記入をすることができる。基本的には自分で意識しなくても網羅的なメモが作成される。

Beamは野心的なプロジェクトで、同社はこの当初のアイデアを繰り返さなければならないだろう。しかし子供の頃にウェブを使い始めるには良い方法であるように思われる。ウェブでの自分の行動によって、自分が夢中になっていることに気づくようになる。

現在、Beamでは7人が働いている。同社は機械学習と自然言語処理の専門家や開発者を雇用する予定だ。

関連記事:Beamはメモを取らないあなたのウェブ検索や閲覧からナレッジを集めるブラウザーを開発している

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Beamウェブブラウザー資金調達買収

画像クレジット:Luca Bravo / Unsplash

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(文:Romain Dillet、翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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