Botifyの検索エンジン最適化(search engine optimization、SEO)プラットフォームを利用すると、あなたのウェブサイトやコンテンツは検索エンジンが行なうインデクシングによくかかりやすくなり、検索結果に頻繁に現れるようになる。同社はこのほど、InfraVia GrowthがリードしBpifranceのLarge Ventureが参加したシリーズCのラウンドで5500万ドル(約60億5000万円)を調達した。
以前からの投資家であるEurazeoとVentechも再び同社に投資し、またInfraViaのNicolas Herschtel(ニコラス・ヘルシュテル)氏とBpifranceのAntoine Izsak(アントワーヌ・イザック)氏がBotifyの取締役会に加わる。評価額は、以前のラウンドの3倍になった。
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SEO業界はまさに玉石混淆だが、Botifyは自らを「正義の味方」と定義している。同社は検索エンジンのサービス規約を尊重し、検索結果をいじくってインサイトを取り出したりしないし、他のウェブサイトへの怪しげなバックリンクを作ったりしない。
共同創業者でCEOのAdrien Menard(アドリアン・メナード)氏は「まずウェブサイトの質に注目し、検索過程のすべてのステップに対して最適化を行います。それにはサイトのデザインやコンテンツの充実なども含まれています」と述べている。
Botifyの製品群には、現在3つの異なるコンポーネントがある。最初にリリースされたのは、あなたのウェブサイトに関する情報を提供する分析ツール。基本的には、クローラーがあなたのサイトをどのように分析するかを確認することができる。
次にBotifyが開発したのが、インテリジェンスのコンポーネントだ。それにより、自分のSEO戦略を改良するためにやるべきことの優先順リストが得ることができる。そして現在、同社は「Botify Activation」で自動化にも取り組んでいる。Googleの検索エンジンボットがあなたのサイトをクエリする際、それに対するすべての答えをBotifyが代わって提供する。
「Googleのアルゴリズムを騙そうとしているのではありません。Botifyを、検索エンジンとクライアントのウェブサイトの間に入るインタフェイス、と定義しています。検索エンジンはいつも、高品質なコンテンツにアクセスしようとしている。それに対してBotifyはおそらく、一般的な方法よりも安上がりな方法なのです」とメナード氏はいう。
Botifyの顧客企業は、これら3つのツールをすべて使わなくてもよい。アナリティクスから始めたければ、そうすればよい。メナード氏は「企業の大小によって、いろいろな使い方がある」という。
これまでの数年間でGoogleは、検索結果の上にある広告スロットの数を増やした。また、ユーザーがオーガニックな検索結果を見る前に、YouTubeやGoogleマップといった自社サービスを勧めることもある。これらのことは、Botifyの未来にとって心配だろうか?
メナード氏は「おっしゃるとおりです。検索結果のますます多くの部分が、ファーストパーティー(Google自身)や有料の結果からきています。でもそれと同時に、オーガニックな結果から生成されるトラフィックも増えています。それは私たちの顧客のウェブサイトのトラフィックの30%に相当し、その割合は減っていません」という。
メナード氏によると、検索の利用は毎年増える一方だ。だからオンラインのセールスやその他のトラフィックでは、検索への投資が必ず良い結果を生む。
現在、Botifyの顧客はおよそ500社で、その中にはExpediaやL’Oréal、The New York Times、Groupon、Marriott、Condé Nast、Crate & Barrel、Fnac Darty、Vestiaire CollectiveそしてFarfetchなどがいる。
今回得られた資金の主な用途は、自動化の能力アップと、テクノロジー企業とのパートナーシップを増やすこと、そしてアジア太平洋地域に新しいオフィスを構えることだという。
画像クレジット:Botify
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(文:Romain Dillet、翻訳:Hiroshi Iwatani)