モバイルおよびデスクトップ用の音声検索・楽曲認識アプリ「Shazam」のダウンロード数が先ごろ10億件に達したと、Billboardが米国時間の9月29日に報じた。
ロンドンに拠点を置くShazam Entertainment Ltd.は、ついにようやく黒字に転じたことも発表した。これはデジタル形式での音楽売上に対するコミッションと音楽ストリーミングサイトへのトラフィック誘導による収入に加えて、新たに注力していた広告収入の成果とみられる。
ShazamのCEOがWall Street Journalに語ったところでは、同社は現在もSpotify、Apple Musicなどのストリーミングサービスに毎日100万クリックを誘導し、トラフィックおよび購入があった場合のコンバージョン報酬を受け取っているという。しかし今では広告収入が他の収入源を上回っているとの話だ。
Shazamの広告は、アプリユーザーがデバイス上などで楽曲やTV番組などのメディアをスキャンしている最中に表示される。広告の種類はほとんどの場合、音楽とは関係のない内容だ。
TechCrunchでも報じたように、Shazamは昨年初頭に3000万ドルを資金調達し、その時点で同社評価額は10億ドルを上回った。
Shazamは他のアプリ開発元やソーシャルメディアプラットフォームとのパートナーシップによって、既存ユーザーのエンゲージメントを深め、新規ユーザーも継続的に獲得して行きたいとしている。
Shazamが設立してから約15年の間に、競争はさらに激しくなっている。競合相手はSoundHound、MusixMatchのようなiOS/Androidアプリから、Google、Facebook、Amazonなどの音声認識テクノロジーにまで及ぶ。
たとえばAmazonのEchoでは、ユーザーが「この曲は何?」「このアーティストは誰?」などの質問をすれば、Spotifyなどの連携ストリーミングメディアサービスで再生中の楽曲を特定できたりする。
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(翻訳:Ayako Teranishi / website)