海底マッピングロボティクスのBedrockが8.7億円調達、洋上風力発電に注力

「誰も海洋のためのSpaceXのような企業を設立していなかったというのはかなり奇妙に思えます」とAnthony DiMare(アンソニー・ディマレ)氏はTechCrunchに語った。「この分野に取り組む大手の現代テクノロジー企業はまだありません」。

ディマレ氏は2020年Bedrock Ocean Exploration(ベッドロック・オーシャン・エクスプロレーション)をCharles Chiau(チャールズ・チャウ)氏と共同で創業した。チャウ氏はこの分野に専門のロボティクスを持ち込み、一方でディマレ氏は海洋分野での経験を持っている。船隊のロジスティック計画を専門とする同氏の前の会社Nautilus Labは2019年にシリーズAで1100万ドル(約11億9000万円)を調達している。

同スタートアップを退職した後、サンフランシスコでの夕食でチャウ氏と出会った、とディマレ氏は話す。2人は海底マッピングにおける課題と機会について話し合った。そして米国時間3月11日、BedrockはEniac Ventures、Primary Venture Partners、Quiet Capital、R7がリードするシードラウンドで800万ドル(約8億7000万円)を調達したと発表した。

海洋の80%超がまだマップ化されていない、とBedrockは指摘する。そしてマップ化されたものは往々にしてかなり低解像度だ。資金調達に関するプレスリリースの中で、CEOは「月や火星の表面の方が、海底よりもマップ化され、研究されている」と述べた。

調達した資金は提携の締結、それから同社のロボティクスとクラウドプラットフォームの構築に充てられる。現在のBedrockのチームには、ShellがスポンサーとなっているX prize海底コンペティションからの参加者も含まれているが、資金でチームも増強する予定だ。

Bedrockのテクノロジーの活用法の1つが、海底ケーブルの設置だ。「今のところ、海底ケーブル設置は基本的に1回限りです」とディマレ氏は話す。「もし米国と中国の間にケーブルを敷設する必要があるなら、最も効率的なルートを推測で見積もり、そのエリアを調査し、ケーブル敷設に必要な情報が得られることを祈ります。しかし何かあれば、経路変更する必要があります」。

洋上風力発電もBedrockにとって潜在的な主要成長分野だ。「現在、石油企業とは働いていません。石油業界の方に向かう必要があるかどうかわかっていませんでした。ありがたいことに、洋上風力発電がまさに爆発的に拡大しています。文字どおり当社がフォーカスできるこの洋上風力分野でなすべき多くのことがあります」とディマレ氏は話した。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:Bedrock Ocean Exploration資金調達

画像クレジット:Bedrock

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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