Googleは15年前の4月 1日にGmailを一般公開したため多くの人々がエープリルフールだと思った。しかしGmailの公開はジョークではなかった。当時のウェブベースの無料メールは保存容量が制限されているのが普通で、誰もが容量無制限の信頼できるメールシステムを待ち望んでいた。そのためGmailは驚くべきスピードで成長し、Google最大のヒットの1つになっていく。
というわけで4月1日にGmailは満15歳の誕生日を迎えた(ついでにいえば、4月1日はInboxの最終日であり、4月2日にはGoogle+が閉鎖される)。Gmailブログは誕生日だと告げるメッセージとともに便利な機能をいくつか追加したことを発表した。これにはメールを設定日時に発信できるスケジューリングやメール作成を助けるSmart Composeの強化が含まれる。
今日のアップデートで間違いなく一番役立つ機能はメール送信日時を設定できるようになったことだろう。機能としては比較的単純で、送信ボタンからドロップダウンメニューを開けるようになった。ここで発信する日時を設定できる。これまでは送信ボタンには即座に送信する機能しかなかったため、後で送信したい場合はサードパーティーのサービスを利用する必要があった。この機能がGmailに統合されたわけだ。
面白いことに、Googleはメールのスケジュール機能を「デジタルウェルネス」の強化の一環と位置づけている。G Suiteのプロダクトマネジメントの責任者であるJacob Bank氏はブログで、 「我々は通常の就業時間以外の時間に仕事をすることがよくある。しかし他の人々のビジネスアワーは尊重しなければならない。就業時間ではない時間にメールを送りつけるのはデジタルウェルネスに反する。そこでGoogleではメールが発信される時間をユーザーが設定できるようにした」と書いている。
Smart Composeのベータ版が公開されたのはほぼ1年前になるが、簡単にいえば人工知能を利用したオートコンプリートだ。なにか単語を入力し始めるとGoogleは後続しそうな文を提案する。今回はこの機能がユーザーの過去の文例に応じて自動作成してくれるようになった。たとえば書き出しを「Hi,」ではなく「Hey」で始めるユーザーの場合、Smart Composeはこれを記憶してくれる。またユーザーが特定の話題について頻繁にメールを作成している場合、Smart Composeはそれを記憶して関連のありそうな提案をする。これまで書こうとしている話題とまったく無関係な提案が延々と表示されるのに苛立っていたユーザーには朗報だ。
また今回のアップデートでSmart ComposeがAndroidデバイスで標準的に利用できるようになった。 従来Smart ComposeGoogleはPixel 3でしか利用できなかったが、これがすべてのAndoroidスマートフォンに拡大された。iOS版も近く提供される。
また従来英語だけが対象だったが、今日からSmart Composeはスペイン語、フランス語、ポルトガル語でも利用できるようになった。
画像: S3studio/Getty Images / Getty Images
【日本版注】上記機能はG Suiteにまず導入される。訳者の一般向けGmailではまだサポートされていない。送信日時設定機能が導入された場合、送信ボタンの右側に矢印アイコンが表示され、クリックすると日時設定メニューがポップアップするはず。
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