独立系ベンチャーキャピタル「ゼロイチキャピタル」が1号ファンド設立、ファンド規模は10億円

独立系ベンチャーキャピタル「ゼロイチキャピタル」が1号ファンド設立、ファンド規模は10億円

独立系ベンチャーキャピタル「ゼロイチキャピタル」は、2021年5月にインキュベイトファンドLP投資事業有限責任組合からの出資を受け、同社運営によるゼロイチキャピタル1号投資事業有限責任組合を設立。投資活動を開始したことを発表した。ファンド規模は10億円で、投資対象は創業前からシード期のスタートアップ。

ゼロイチキャピタルは、「創業前後のインターネット/研究開発型スタートアップのファーストラウンドに投資を行う独立系ベンチャーキャピタル」として、スタートアップのシリーズAラウンドを早期に実現させ、成長軌道に乗せることを目標にしている。

SDGs達成を目指す人と企業の変容を踏まえ、「社会に大きな改革をもたらすインパクトの大きなテーマ」に取り組むスタートアップや起業家を支援するというゼロイチキャピタルが、何を投資領域と定め、どのようなスタートアップや投資家を支援したいかを、次のように説明している。

  • eコマース:オンライン・オフラインにおける購買体験やロジスティクスの効率化、POSなどのEC周辺領域のアップデートに取り組むスタートアップ
  • エンターテインメント:新しい世代の感覚を捉えた圧倒的な体験をオンライン・オフラインで実現することに挑む「新進気鋭の」投資家
  • デジタルヘルス:医療業界経験者で、超高齢化社会の問題に対処する現場に根ざした事業展開仮説を持ち、先端医療やプライマリケーケアに取り組む起業家
  • 産業DX:特定産業が抱える「ペイン」(課題)を誰よりも理解し、DXによって産業の高度化と効率化を実現しようとする「志の高い」起業家
  • ディープテック:アカデミアや研究機関において産業構造を転換し得る最先端研究に取り組み、その社会実装を志す人材。ビジネス面で創業チーム組成を支援し、起業へつなげる

ゼロイチキャピタル代表パートナーの種市亮氏は、楽天に入社後、楽天市場出店企業のコンサルティング業務、CVC部門の立ち上げ、さらに投資先のECおよびデジタルマーケティングの仕組み作りをサポートしてきた経験を持つ。その後は、独立系ベンチャーキャピタルのインキュベイトファンドへの参画などを経て、ゼロイチキャピタルを2021年6月に創設した。その豊富な経験を活かし、事業プラン立案、創業、戦略、資金調達、事業開発、組織・人材、経営管理と多岐にわたる起業家の課題に、「徹底的なハンズオンスタイルで起業家と一緒に汗をかきながら伴走いたします」とのことだ。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:ゼロイチキャピタル(企業)VC / ベンチャーキャピタル(用語)日本(国・地域)

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