クラウドファンディングはVCなどの専門的投資家からは資金が得られないような消費者製品や音楽、映画などのプロジェクトを立ち上げるための、天からの贈り物だ。医学研究に対する国の補助もこのところ制約が厳しくなっているから、腕時計やロックのアルバムで有効だったこの資金調達方法を、乳がんの治療や、新手法による肺の移植にも適用できるのではないか?
そう信じたMolly Lindquistは、ConsanoというNPOを立ち上げて、大学や研究機関で行われている医学研究をあらかじめ精査して紹介し、その中の有望と思われるものに直接、クラウドファンディングが行く、というサービスをスタートさせた。
このやり方がすばらしいのは、国や大学の研究補助や研究予算を得られない個人の研究家にも、クラウド(crowd, 一般大衆)からの研究費が行くことだ。そこでオレゴン州ポートランドのLindquistがたまたまサンフランシスコに来たときに、本誌TechCrunchのテレビスタジオで語っていただいた。
Lindquistによると、彼女も以前乳がんだったので、Consanoのはじまりはきわめて個人的な動機からだ。彼女が診療を受けているとき、彼女のその病気の原因かもしれない特定の遺伝子…彼女の二人の娘にもある…に関する研究に直接資金を提供する方法が必要だ、と感じた。Susan G. Komen for the Cureのような団体は乳がんに関する啓蒙や、一般的な研究に対する資金提供では優れているが、Lindquistが欲したのは、たとえば彼女自身が直接、いろんな研究プロジェクトを支援できる方法だ。多くの医療専門家や研究機関との議論をしつこく重ねたあげく、Consanoが誕生した。
そのサイトの現状と、彼女の将来計画などについては、上のビデオを見ていただきたい。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))