社員の読書を習慣化、企業向けオーディオブック「audiobook CAMP」リリース

オーディオブックの配信サービス「audiobook.jp」を展開するオトバンクは4月4日、企業向けのオーディオブック月額サブスクリプションサービス「audiobook CAMP」の提供を新たに開始した。

文化庁が公表している平成25年度「国語に関する世論調査」では、約半数の47.5%が一月に読む本は「0冊」だと回答している。20代では、なんと40.5%!社員に読書習慣を身につけさせたいと考える企業にaudiobook CAMPを提供することがオトバンクのねらいだ。

平成25年度「国語に関する世論調査」より

オトバンクの説明だと、オーディオブックのメリットは耳の「スキマ時間」を活用した情報のインプットが可能なこと。

同社がオーディオブックの利用者665名を対象にしたインターネット調査では、オーディオブックを利用したことで一ヶ月あたりの読書量が平均4冊増加することがわかったという。

でも、会社の誰かに勧められて本を読みたくなるだろうか。僕の場合、TechCrunch JapanのOBでお世話になっている先輩が現在手がけている雑誌、とかなら読むが、会社に読む本を提案されても、十中八九、無視する自信がある。自分で決めさせてほしい。

実際に本を探している際には、SNSで話題になっていたり、著名人が紹介しているものを選ぶ人が多いのではないかと思う。

audiobook CAMPでは毎月2冊のオーディオブックを聴くことができるのだが、本を選ぶのは、幸運なことに、会社の上司ではなく6人の識者たちだ。

6名の識者とは、エンジェル投資家の瀧本哲史氏、現在はマンガサービス「アル」を展開するアル代表取締役でけんすうとして知られる古川健介氏、GO代表取締役の三浦崇宏氏、作家で経営者の北野唯我氏、シニフィアン共同代表の朝倉祐介氏、そしてハピキラFACTORY代表取締役の正能茉優氏だ。

各識者が選ぶ本のジャンルは、瀧本氏「教養」、古川氏「IT」、三浦氏「広告/PR」、北野氏「働き方」、朝倉氏「金融」、正能氏「キャリア」。

ユーザーは上記6名の中から1名、セレクターを選ぶこととなる。実際にどのような本が選ばれているのかは不明だが、上記6名のチョイスならば期待できるのではないか。

audiobook CAMPは利用者一名あたり、月額2100円。契約は10名以上から受付可能で、3ヵ月コース、6ヵ月コース、12ヵ月コースから選べる。途中退会も可能だ。企業側には、社員たちが興味のある分野や読了後の意識変化を確認できる、といったメリットがある。

2018年12月には会員数60万人を突破したオトバンクは、今後の展開について「企業の福利厚生や人事研修といった新しいシーンでの活用を通し、オーディオブックの利用を広げ2020年4月までに『audiobook.jp』『audiobook CAMP』の登録者数合わせて170万人到達を目指します」とコメントしている。

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。