秘密主義のビッグデータ企業Palantirが11月にひっそりと2000万ドルを調達

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Palantir — 政府、金融、ヘルスケア、その他の組織に、分析、セキュリティ、その他のデータ管理ソリューションを提供する、秘密主義の200億ドル規模の企業 — が、新しいSECのファイリング によれば、再び2000万ドルの資金調達を行った。

それは同社にとってはどちらかと言えば控えめな金額だ。2015年12月に行われた最後の資金調達では、Palantirはラウンドを8億8000万ドルで締めくくった、この過程で企業の評価額はうなぎ登りに上がった。

11月23日付けのフォームDのファイリングによれば、この最新のラウンドの最初のセールは11月8日だった — 偶然(?)にも、ドナルド・トランプが大統領選に勝った米国選挙と同日である。Palantirの議長ならびに主要株主でもある共同創業者のPeter Thielは、トランプの熱心な支持者だ。

ラウンドは単一の支援者で行われたが、その他の詳細は明かされていない。私たちはPalantirに質問をしている最中だ、何か詳細が分かった際には報告を行う。

現在までに、Palantirは20億ドル以上を調達している。現在同社に投資を行っているのは、137 Ventures、Artis Ventures、Ben Ling、Founders Fund、Glynn Capital Management、GSV Ventures、CIAが支援するIn-Q-Telファンド、Jeremy Stoppelman、Keith Rabois、Khazanah Nasional、Kortschak Investments、Mithril Capital、REV、Sozo Ventures、そしてUlu Venturesだ。

2000万ドルの資金調達が、昨年多くの浮き沈みを見たPlantirの今年を締めくくった。同社は、ビジネスや一般的な活動についての情報開示にはあまり協力的ではない(そして、残念ながら、それはおそらくPalantirは私たちの質問には答えないということを意味している、とりわけ感謝祭にぶつかってしまったので尚更だ)。しかし、これまでに漏れ聞く情報は沢山あった。

その顧客リストと、Palantirが顧客のために何をしているのかが判明している;そしてスタッフ間の動揺や、Palantirへの支払いを拒む主要顧客への対応といった内部問題もあるようだ。そして、Thielは 明らかに、同社の株式を評価している者たちの中で、今年の彼らの評価額を少なくとも40%下回る評価を下している。

しかし、それはPalantirの悪い運命と暗い先行きを示すものではない。Thielは大統領に選出されたドナルド・トランプの移行チームで指導的な役割を果すことになる、このためPalantirの取引にも弾みがつくだろうと考える者もいる。しかし、例えそうでなくても、Palantirはすでにワシントンと深い関係を結んでいる。既に10月には、裁判所がPalantirに有利な判決を下して、米陸軍に貴重なデータシステムの契約に対してPalantirが参加できるように再入札を命じたことにより、弾みがついていたのだ。

最近では、私たちは同社が2017年半ばにIPOを計画しているという話を複数の情報源から聞いている(これはFTも報告しているタイムフレームだ)。10月には同社の共同創業者兼CEOのAlex Karpが、同社が来年に向けての収益性も計画している最中だと述べている。

追加報告はKatie Roofから。

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(翻訳:Sako)

投稿者:

TechCrunch Japan

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