空飛ぶ旅客用ドローンのスタートアップであるEHangは米国時間1月7日、米国ノースカロライナにて2人乗り自律飛行タクシーのEHang 216による完全自律飛行を実施した。これは同社にとって、米国おいても、そして北米においても初の試みだ。
中国の広州を拠点とするEHangは、すでに中国国内およびヨーロッパとアジアのさまざまな地域で機体の飛行を実証しているが、同社の航空機がFAA(連邦航空局)から飛行認可を受けたのはこれが初めてであり、EHangは現在その認可を乗客を乗せての飛行へと拡大しようとしている。これは、EHangが最終的に米国で商業サービスを提供するという目標に向けた重要な要件である。
州都のローリーで実施されたこのデモ飛行には、州知事のRoy Cooper(ロイ・クーパー)氏も参加した。EHangは最終的には、都市部およびその周辺の短距離ルートに沿って乗客と貨物の両方を自律的に輸送し、さまざまな産業に向けてこれらを展開したいと考えている。
EHangにとって、2019年も多忙だった。同社は昨年12月にNasdaq(ナスダック)で上場した。Ehangはまた、広州で航空シャトルサービスを開始する計画を明らかにし、また市内を対象としたドローンタクシーサービスではその自律飛行能力だけでなく、複数の機体を相互に連携させたり、あるいは市内上空の空域を共有する他の航空機と連携させたりして、どのような展開と運用ができるかを示すことが目的となっている。
2019年末には、EHangは計画の遂行に向けた初期段階として、216台の車両を同時に飛行させる試験飛行を2回実施した。同社は約40機の航空機を顧客に販売しており、すべてが計画通りに進めば、来月までに中国民用航空局とのパイロットプログラムを完了し、中国での商業飛行のための機体耐久性に関する完全な承認が得られる。
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(翻訳:塚本直樹Twitter)