わずか数日前、「イースター(復活祭)までにこの国を正常化」し、少なくとも米国の一部地域ではルールを緩和できるだろうと言っていた米トランプ大統領は、政府のソーシャルディスタンス(人と距離をとって)のガイドラインを4月30日まで延長すると発表した。
「勝利を得る前に勝利を宣言するほど愚かなことはない。それは最大の敗北だ」とトランプ氏は言った。「よって、今後の2週間は全員がガイドラインを厳守することが極めて重要だ。私たちの副大統領が繰り返し掲げてきたガイドラインに従わなくてはならない。彼は何度も言ってきた。彼は本当に強く信じている。みなさんが協力してくれればくれるほど、この悪夢が早く終る。そのためわれわれは、感染拡大を遅くするためにガイドラインを4月30日まで延長する」。
トランプ氏は、政府の戦略に関するデータや情報の詳細を米国時間3月31日に公表する予定だと語った。「3月30日には非常に重要な声明を発表する」。
米国時間3月29日、国立アレルギー感染病研究所長のアンソニー・ファウチ博士は、米国の新型コロナによる死亡数は10~20万人に達すると語った。「本日大統領が4月末まで続けると語ったのは、よくやっているとみんなが時期尚早に考えないよう気をつけるためだ。よくやっているかもしれないが、それでも極限まで努力していきたい」とファウチ博士は言った。同氏は大統領の決定について「賢明で慎重」だと今日の記者会見で語った。
トランプ大統領は1日も早く国を正常化して経済を元通りに戻したいと言っていたが、ファウチ博士と新型コロナウイルス対策室長のデボラ・バークス氏の助言を受け入れたことから、少なくとも今のところ、計画は先送りになったようだ。
本日トランプ氏が語った新しい日付は6月1日だった。「6月1日までには復興が順調に進んでいるだろう」と大統領は語った。「6月1日には素晴らしことがいくつも起きると思う。この国は新型コロナに取り組む世界最大の医療体制をもっているという事実を、全国民が確信し、心強く思ってほしい」
現状、死亡率は2週間のうちにピークを迎えるとトランプ氏は言った。当初の「感染拡大を防ぐための15日間」キャンペーンがスタートしたのは、わずか2週間足らず前の3月15日だった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )