メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)ウィークエンドに人々がどれだけ移動するかによって、米国経済の現状を垣間見ることができるかもしれない。少なくとも国民の消費意識をはかることができる。今年の結論はといえば、ガソリン価格高騰にもかかわらず人々の移動過去最高に迫る勢いだ。
4300万人近い米国人が、車、列車、あるいは飛行機でこの長い終末に移動することが予想されている。これは昨年より150万人多い。AAA(米国自動車協会)とグローバル輸送情報企業のInrixが、車と道路システムから集めた交通データを分析した。
これはAAAが休日の交通データを収集し始めた2000年以来2番目に多い移動人数であり、2005年の記録に次ぐものだ。フロリダ州オーランドが、この休日に最も多くの旅行者が訪れる地と予想されており、ニューヨーク、ラスベガス、ホノルル、およびディズニーランドのあるカリフォルニア州アナハイムが続く。
「米国人は夏の始まりが待ち遠しくてしかたがないので、高いガソリン価格もメモリアルデー・ウィークエンドに家から出ない理由にはならないようだ」とAAA TravelのPaula Twidale副社長が声明で言った。「職の安定と収入の増加に後押しされて、消費活動は依然として好調だ。可処分所得を旅行につぎ込む傾向は続いており、記録的な人数がメモリアルデーをその日にしようとしている」
旅行者の大部分である3760万人が車で移動する見込みで、これは主要道路の渋滞を意味しており、通常の帰宅時間帯に比べて3倍以上時間がかかるだろうとInrixは予測している。
InrixとAAAによると、最大の渋滞が発生するのは木曜日と金曜日だという。そして、ひどい交通渋滞をどれだけ進んでも、前方の視界はひらけてこない。とにかくみんな家に帰らなくてはいけないのだから。
ボストン、ワシントンDCといった主要都市では、所要時間が通常の3倍になると予想されている。
こうした交通渋滞は経済にも影響を与える。米国旅行協会が発表した調査結果によると、2018年には道路渋滞のために全米で4750万回の旅行が取りやめられた。これは旅行出費300億ドルと24万8000人分の職に相当する、と同協会の経済専門家は語った。
また、週末の交通渋滞のために所要時間が1時間増えるごとに、旅行需要が約18%減少することもこの調査でわかった。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )