米国障害者法は施行30周年を迎えるが、テック業界のアクセシビリティ対応はまだ始まったばかり

Americans with Disabilities Act of 1990(1990年障害のあるアメリカ人法)が制定されて以来、数十年にわたり、建物、企業、法律は、さまざまな障害を持つ人たちに合わせて、徐々に変化を遂げてきた。今週で施行30周年を迎える同法がテック業界に与えてきた影響は極めて大きいが、やるべきことはまだ山積みだ。

ADAは施行当初、主に、建物や政府資源(公共サービス)に適用されていたが、時の経過とともに(改善や改正が施され)その適用範囲はかなり広範囲に拡大された。家庭用コンピュータ、ウェブ、そしてアプリが普及するにつれ、これらもADAの対象となったが、どの程度まで適用するかについてはまだ議論が続いている。

この記事では、テック業界が障害者の生活をどのように改善してきたか、現時点で何が不足しているか、という点について、いくつかの有名企業や障害者擁護団体に意見を尋ねた。

回答の内容を見ると、テック企業が障害者の生活にどのくらい貢献してきたか、という話題がやはり最も多かったが、同時に、最近ようやく製品開発プロセスに何らかの意味ある形で障害者を加えるようになった(が、まだ多くの点で十分とは言えない)テック業界に対する提言(とご批判)も頂いた。

Claire Stanley(クレア・スタンリー)氏、米国視覚障害者協議会、擁護/支援活動スペシャリスト

「テック企業は本当に多くの扉を開けてくれた」とスタンリー氏は言う。「例えば書籍。視覚障害者用の書籍を手に入れたい場合、10年前であれば、米国議会図書館が音声に変換してくれるまで待たなければならなかった。今は、Kindleや電子書籍リーダーがあるので、発売と同時に購入できる。以前より格段に早く手に入るようになった」。

「視覚障害者が職場でできることも増えた。ただ、アクセシビリティテクノロジーの使用を前提に設計されていないソフトウェアも数多く存在する、という点は指摘しておきたい。最初からスクリーンリーダーの使用を念頭に置いて設計してくれると大変助かるが、そうでない場合、別の新しい問題が起こる」とスタンリー氏は言う。

「テック企業はアクセシビリティなど念頭にない。だから、スクリーンリーダーがまったく使えない製品を設計する。私の理解では、最初からスクリーンリーダーを念頭に置いて設計すれば、互換性を持たせるのは簡単なはずだ。WCAGというガイドラインがある。プログラマーなら、このガイドラインをざっと眺めるだけで、『なるほど。わかった』となるはずだ。それに、よく聞く話だが、視覚障害者が使える製品を作れば、それは健常者にとっても優れた製品になる」とスタンリー氏は付け加えた。

まさにこの問題を緩和しようとしたのがFable(フェイブル)だ。フェイブルは、QAプロセスでアクセシビリティ対応についてテストすることを事前に考えていなかった企業のソフトウェアテスト担当者を対象に、さまざまな障害を持つ人たちの声をサービスとして提供している。

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新しく登場した各種デバイスやサービスも視覚障害者の世界を一変させている。

「音声読み上げソフトを使う人が増えているため、点字を読める人は少なくなっているが、新しい設計の点字リーダーが登場しており、価格も安くなっている。私も自分の点字リーダーをいつも持ち歩いている」とスタンリー氏は言う。

もちろん、視聴覚障害者にとって、点字は今でも欠かせないものだ。最近、ある父親が娘に点字を教えようとして、自力で安価な点字教育デバイスを作ったという例もある。20年前には決してできなかった話だ。

「4年前にはAira(アイラ)というアプリが発売された。基本的には、スマートフォンの動画画面を介して、電話の相手が質問に答えて、必要なことを教えてくれるという仕組みだ。私も日頃から使っている。最近のバージョンではAIが組み込まれ、標識を読むといった簡単なことならAIが対応してくれるようになった」とスタンリー氏は言う。

「私たちは自律走行車の分野についても精力的に取り組んできた。自律走行車が実用化されれば、視覚障害者だけでなく、他の障害を持つ人たち、高齢者や子どもにも、多くの可能性が開けるだろう。実用化にはまだ時間がかかることはわかっているが、幸いにも、企業の担当者や議員と実際に会って、自律走行車のアクセシビリティについて話し合う機会を持つことができている」と同氏は付け加えた。

Eve Andersson(イブ・アンダーソン)氏、Google(グーグル)、アクセシビリティ担当取締役

「私が最も注目すべきだと感じているのは、キャプション技術の進歩だ。私がグーグルに入社してから2年後の2009年に、グーグルではAIを使ってYouTube(ユーチューブ)上で自動キャプション機能を導入した。その8年後には、音響効果(笑い、音楽、拍手など)をキャプションする機能を導入して、動画コンテンツをより視聴しやすくした」とアンダーソン氏は言う。

同氏によると、キャプションは当初、聴覚障害者や難聴者のアクセシビリティを実現するために開発されたものだが、音声をオフにした状態や他の言語で動画を観たいという多くの健常者の間でもすぐに利用されるようになったという。

「言語を理解して表示または翻訳できるようにコンピュータをプログラミングすることにより、あらゆる人に役立つさまざまな技術を進歩させることができる。例えば、音声認識や音声アシスタントにより、現在利用されている音声テキスト変換機能(Google Docsの音声入力機能やChrome OSの書き取り機能など)が実現した」と同氏は語る。

ライブの文字起こし機能もテック企業が開発した技術の1つだ。この機能により、聴覚障害者は相手とその場で直接会話できるようになった。

「ADAが施行される前は、物理世界の中に視覚障害者や弱視者がアクセスできない部分が残されていた。しかし現在、米国では、ほぼすべての標識の下に点字が表示されている。おかげで、Google BrailleBackTalkBack点字キーボードなどの製品を開発する道が開けた。どちらも点字ユーザーが必要な情報を入手し、周囲の世界と効率的にコミュニケーションすることを可能にする。『物理世界を障害者がアクセスできるものにする』というADAの精神のおかげで、イノベーションが促進されている。例えば、Lookoutというアプリを使えば、視覚障害者は自分の周りに何があるのかを知ることができる」とアンダーソン氏は言う。

「最近グーグルが検討している領域の1つに、テクノロジーを活用して認識障害者にやさしいものを作るという分野がある。これはさまざまなニーズがある本当に広い分野だが、ほとんど未開拓のままだ」と同氏は言う。Androidの「アクションブロック」はこの分野の初期の試みで、複数の手順からなるプロセスを1つのボタンで簡単に実行できるようにするものだ。アクションブロックの開発チームは、スマート機器を使いこなすのに苦労している人たちに役立つような機能にするために、大規模な改良を予定している。

「従業員、コンサルタント、ユーザーの中で障害を持つ方々に、製品の開発プロセス、研究分野やイニシアチブに常に最初から参加してもらえるよう、業界として取り組む必要がある。障害者や、家族に障害者がいる方々にチームに加わってもらうことで、その体験を開発の場に持ち込んでもらい、結果としてより良い製品ができるようにしたい」と同氏は語る。

Sarah Herrlinger(サラ・ヘリンガー)氏、Apple(アップル)、グローバルアクセシビリティポリシー担当ディレクター

「アクセシビリティは基本的に文化の問題だ。アップルは創業当初から、アクセシビリティ機能を人権と考え、この基本理念は現在でもアップルが設計するすべてのものにおいて明白に実践されている」とヘリンガー氏は語る。

月並みな声明に聞こえるかもしれないが、アップルの歴史はこの声明が実践されてきたことを証明している。アップルが他社に先立つこと数十年前からアクセシビリティ機能の開発に取り組んできたことはよく知られている。TechCrunchのコラムニストSteve Aquino(スティーブ・アキノ)氏は数年にわたり、アップルのアクセシビリティ機能への取り組みについて取材してきた。概要をわかりやすくまとめたのがこちらの記事だ。

Image Credits: Apple

発売当初からアップルの主力製品となっているiPhoneは、アクセシビリティを実現するメインプラットフォームでもある。

「主流の消費者向け製品としてのiPhoneがもたらした歴史的影響について書かれた記事はよく目にする。しかし、iPhoneとその他のアップル製品が障害者の人生を一変させてきたということはあまり理解されていない。iPhoneは、時と共に、最もパワフルで人気のあるアシスタントデバイスとなった。iPhoneは、あらゆる人が日常的に使うデバイスにアクセシビリティをシームレスに組み込むことができることを示したという意味で、従来の枠にはまった考え方を打ち破った」とヘリンガー氏は言う。

最も多くの人が助けられている機能はおそらくVoiceOverだろう。VoiceOverは画面の内容をインテリジェントに読み上げて、視覚障害者のユーザーがOSを簡単に操作できるようにするものだ。最近、VoiceOverのユーザーが自身の体験を投稿して、数百万ビューを獲得している。

一方、テック業界に不足している部分について、ヘリンガー氏は次のように説明してくれた。「レプリゼンテーション(自分が社会の構成員として認識されている状態や感覚)とインクルージョンは必要不可欠だ。アップルは、障害者コミュニティでよく言われる『Nothing about us without us(私たち抜きに私たちのことを決めるな)』というスローガンが真実だと確信している。アップルはアクセシビリティ専任チームを1985年に設置したが、インクルージョンに関するすべてのことがそうであるように、アップルではアクセシビリティもすべての社員の仕事だ」。

Melissa Malzkuhn(メリッサ・マルツクーン)氏、Gallaudet University(ギャローデット大)

Motion Light Lab(モーションライトラボ)創業者兼クリエイティブディレクター
「アクセシビリティを保護する法律がなければ、誰もそれを実装しようとしないだろう」とマルツクーン氏は率直に語る。「ADAはアクセシビリティの推進に大いに役立ったが、同時に、人々の考え方や社会的責任のとらえ方も大きく変わった。ソーシャルメディアでは、自分の投稿のアクセシビリティを向上させることは社会的責任であると認識する人が増えている。すべての個人、さらには、大小問わずすべての企業が、社会的責任を果たすようになることを願う」と同氏は言う。

ギャローデット大学は、「聴覚障害者と難聴者にとってのバリアフリー」を目指して、聴覚障害者・難聴者コミュニティ向けに膨大なリソースと教育を提供している。同大学の職員が長年使用してきたテクノロジーの多くは大きく進歩している。多くの主流ユーザーたちがビデオ会議の類いをこぞって利用するようになり、聴覚障害者向けの機能に改善の余地があると感じたためだ。

「ビデオ会議ではかつてないほど多くのオプションが使えるようになっており、継続的に改良されている。また、ビデオリレーサービスの使い勝手も着実に向上している」とマルツクーン氏は説明する。同氏によると、音声テキスト変換も大きく進歩しており、実用化も本格的に行われている。例えば、ギャローデット大学のTechnology Access Program(テクノロジーアクセスプログラム)はGoogleのLive Transcribeと共同研究を進めてきた。

「言語マッピング処理や、ジェスチャーや手話の認識に関する初期の先駆的な研究にはワクワクする」とマルツクーン氏は付け加えた。ただ、ジェスチャーや手話の認識については実用化はまだ先の話だ。一方で、手話グローブに関するさまざまな試みについて、同氏は、「手話グローブにはうんざりしている。聴覚障害者にこれを着けさせればコミュニケーションの問題はなくなる、という一方的な考え方を助長するだけだ。コミュニケーションにかかる負荷を障害者側に一方的に押しつけても問題は解決しない」と、手厳しく批判する。

「AppleのiPadは聴覚障害を持つ子どもたちの読書体験に対する考え方に革命をもたらしたと言ってよいと思う。当学のモーションライトラボでは、手話による動画と文章を同じインターフェイスで操作できるバイリンガルのお話し本アプリを開発した。ただし、テクノロジーが、誰にもある思いやりの心に取って代わることは決してない。必要なのは、テクノロジーの有無に関係なくコミュニケーションしたいという姿勢があるかどうかだ。少し手話を覚えるだけでもコミュニケーションに大いに役立つ」と、マルツクーン氏は語る。

また、マルツクーン氏はインクルージョンの価値を強調し、聴覚障害者の雇用や対応にまったく手つかずの状態の企業を手厳しく批判した。

「聴覚障害者を雇用している企業は正しく理解している。インクルーシブな設計とアクセシビリティは重要かつ製品設計に『不可欠』なものと考えて注力している企業も、正しく理解している。そのような企業の製品は例外なく、アクセシビリティの低い製品より優れている」と同氏は語り、アクセシビリティの低い製品を作る企業は『深刻な不作為』という罪を犯していると指摘する。「多くの企業が聴覚障害者の助けになる製品を作ろうとしているが、開発の初期段階から聴覚障害者が参加していなければ、障害者にとって良いものはできない。インクルーシブな設計にはまずインクルーシブなチームが必要だ」と同氏は言う。

投資家もアクセシビリティと聴覚障害に取り組むスタートアップに目を向ける必要がある。成長中の聴覚障害コミュニティがそうであるように、聴覚障害に特化したスタートアップも資金と助言を必要としている。

また、マルツクーン氏は、企業が聴覚障害者や難聴者を、最終製品の消費者としてだけでなく、一人前のユーザーとして考えるようになってほしいと指摘する。

「これは私の仕事の原動力になっている。私たちは誰もがテクノロジーを設計できるように常にツールを提供する必要がある。そして、聴覚障害者にトレーニングと教育を施し、それらのツールを使えるようにする責任がある。そうすることにより、設計や構築が行えて、システムのアーキテクトとなり、システムをプログラミングすると同時にテクノロジーのエンドユーザーにもなれる、次世代の若い聴覚障害者たちを育成できる」とマルツクーン氏は語った。

Jenny Lay-Flurrie(ジェニー・レイフレリー)氏、Microsoft(マイクロソフト)、アクセシビリティ担当最高責任者

「個人的には、ADAによって、キャプショニングと通訳のテクノロジーが一段と高いレベルで認識され提供されるようになったと感じている。どちらも私にとって、職場でも家庭でも、そして医療など生きていく上で不可欠なサービスを受ける上でも欠かすことのできないテクノロジーだ。テクノロジーによって、ADAの精神の下、これまで不可能だったことを可能にする力を障害者に与えるソリューションを開発する道が開かれ、万人を益する素晴らしいイノベーションが生まれる。一大変革をもたらすには、まずアクセシビリティの向上に優先的に取り組む必要がある」とレイフレリー氏は語る。

グーグルのイブ・アンダーソン氏と同様、レイフレリー氏も、最近の大きな進歩としてキャプショニングに注目している。

「キャプショニングは、他のアクセシビリティ技術と同様、ますます日常生活に溶け込んでいる。キャプショニングは過去30年で大きく進化を遂げ、この5年間は、AIとMLのおかげで進化がさらに加速した。AIキャプショニングはTeamsにも統合されており、コロナ禍の最中、Teams Captioningの使用率が数か月前の30倍になるなど、その効果を目の当たりにしている」と同氏は言う。

「Seeing AI、Learning Tool、Xbox Adaptive Controllerなど、アクセシビリティ技術も多様化が進んでいる。マイクロソフトがインクルーシブな設計を重視するようになったためだ。上記の製品も障害者の協力を得て、障害者のために開発され、視覚障害、識字障害、運動障害のためのブレイクスルー技術も生まれている」と同氏は語る。

Adaptive Controllerは、ここ数年で最も驚かされたハードウェアの1つだ。これは、ゲームをプレーし、コンピュータとコンソールを操作するための極めて互換性の高いデバイスで、多大な努力と多額の投資が生み出した成果であることは間違いない。

アクセシビリティは「まだ閉じたままだが、何が何でも早急に開けなければならない扉」の1つだとレイフレリー氏は言う。「Seeing AIはAIの大きな可能性を示していると思うが、今後、AIとML、およびARmによって、身体障害の分野で広く何ができるようになるのか、今後が楽しみだ。マイクロソフトは、障害者が直面している最大の課題のいくつかをAIによって解決できると確信している。AI for Accessibilityプログラムが、インクルージョン改革を推進するためのマイクロソフトの取り組みで重要な役割を果たしている理由もそこにある」と同氏は続ける。

レイフレリー氏は、インクルーシブ性を会社のプロセスに組み込む方法についても話してくれた。マイクロソフトがこの問題に関してリーダー的役割を果たしてきたことを考えれば、当然のことだ。

「アクセシビリティを避けて通ることはできない。それは、ビジネスとエコシステムに組み込まれていなければならず、管理と調整を必要とする。アクセシビリティを実現するにはまず人だ。我々は、インクルーシブな文化と人材のパイプラインをどのように創り上げるかに注力してきた。まだ成長と学習を続けている段階だが、Autism Hiring Playbook(自閉症を持つ人材の採用ガイド)、Accessibility at a Glance(アクセシビリティ早わかり)トレーニングリソース、Supported Employment Program Toolkit(援助付き雇用プログラムツールキット)、Inclusive Design Toolkit(インクルーシブ設計ツールキット)といったリソースを介して学習した内容を、他の組織と共有するという対策も講じてきた」と同氏は言う。

「当然だが、どこから始めて、どのようなペースで進めるのかは組織によって異なる。まずは、アクセシビリティを設計に組み込む必要性を認識することが第一歩だ。アクセシビリティというレンズを通して製品開発のライフサイクルの成熟度を評価し、障害者支援機能を後付けで追加するのではなくプロセスに最初から組み込むようにすることが特に重要だ。ここでやるべきことはまだある。それが完了するまでは、『アクセシビリティが確保されているかどうか判断に迷う場合は、確保されていないということだ』というのが私のモットーだ」とレイフレリー氏は語った。

Mike Shebanek(マイク・シェバネク)氏、Facebook(フェイスブック)、アクセシビリティ担当部長

「スマートフォンの可搬性、使いやすさ、値ごろ感、組み込みのアクセシビリティのおかげで、障害者の接続性、モビリティ、自立性は今、30年前は誰も可能と思わなかったレベルまで向上している。デバイスの音声合成、音声認識、音声制御などの音声テクノロジーが登場したことで、障害者の生活の質は格段に改善された」とシェバネク氏は言う。

「フェイスブックはReact Nativeを開発し、オープンソースにすることで、デベロッパーがアクセシビリティ対応のモバイルアプリを作成できるようにした。また、ウェブアクセシビリティのグローバルなデジタル規格を策定して、すべての人がアクセシビリティの高いインターネット体験を得られるようにした」と同氏は続ける。

他の回答者と同じように、シェバネク氏もテック企業は開発の初期段階からアクセシビリティのニーズと手法を検討する必要があること、開発プロセスとテストプロセスに参加させる障害者の数を増やすことを提案する。

機械学習はいくつかの大きな問題を自動的に解決するのに役立っている。「フェイスブックではMLを使って自動動画キャプショニングを実行し、代替テキストを自動作成して、視覚障害者向けに音声による写真の説明を提供している。しかし、これらのイノベーションが実現されたのはごく最近のことだ。テック業界は今やっと、障害者のニーズに真剣に向き合い始め、これから30年で実現できそうなサービスの、ほんのさわりを形にし始めたところだ」とシェバネク氏は語る。

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(翻訳:Dragonfly)

投稿者:

TechCrunch Japan

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