糖尿病プラットフォームのmySugrがRocheに最大1億ドルで買収された

数年前にオーストリアで設立された、人気のデジタル糖尿病管理プラットフォームmySugrが、健康産業の巨人Rocheによって買収された。現在はRoche Diabetes Care(Roche糖尿病ケア)の、新しい患者中心デジタル健康サービスの中心となっている。Rocheは、その買収を通して、プラットフォームを、健康保険会社、医療技術企業、製薬会社向けのオープンで独立したものとして運営していく予定だ。

mySugrアプリは、血糖値、投薬量、活動レベルを追跡するための、糖尿病患者の日録として役立ち、保険会社と協調して動作する。2014年以来Rocheと協力しており、RocheのVenture Fundから出資も受けていた。

売上高は明らかにされていなかったが、おそらく現在ヨーロッパ最大のヘルステック企業の1つであり、オーストリアのスタートアップシーンにとっても重要なものだ。

一部の観測筋によれば、mySugrの評価額は7500万ドルから1億ドルの間、とのことだ。

mySugrの競合相手であるLivongoは7000万ドルを調達し、glookoは最近3500万ドルを調達した。

mySugrはFredrik Debong、Gerald Stangl、Michael Forisch、Frank Westermannによって2012年に設立された。現在、100万人のユーザーにサービスを提供しており、この分野のマーケットリーダーだと考えられている。現在は、52カ国13言語で利用可能だ。

「専門知識とRocheのグローバルネットワークのおかげで、mySugrは糖尿病患者の生活を楽にするための不可欠な仲間になるでしょう」と、mySugrのCEOで共同創業者のFrank Westermannは述べている。

2015年3月にもRocheは、既に投資を行っていたXLHealthとiSeedVenturesと共に、このスタートアップに420万ユーロを投資している。

創業者たちは、ここまでの経緯を詳しく説明していた。

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(翻訳:Sako)

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TechCrunch Japan

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