経営者マッチングプラットフォーム運営のオンリーストーリーが約3.45億円を調達

オンリーストーリーは6月11日、総額約3億4500万円の資金調達を実施したことを明らかにした。第三者割当増資と融資(デットファイナンス)による資金調達。同社の資金調達は今回が初で、調達した資金は、カスタマーサポートを中心とした人材の採用、プロダクト開発、提案先企業の登録獲得などを強化する。

第三者割当増資の引受先は、XTech Ventures(XTech1号投資事業有限責任組合)と、エン・ジャパン、鉢嶺 登氏(オプトホールディング代表取締役社長)。XTech1号投資事業有限責任組合とエン・ジャパンが共同リード投資家を務め、エン・ジャパン社長室室長の緒方健介氏が社外取締役への就任を予定している。

同社は、経営者マッチングプラットフォーム「ONLY STORY」や決裁者アポイント獲得支援サービス「チラCEO」など、BtoB企業のSales領域を中心に事業展開している2014年2月設立のスタートアップ。

同社のサービスは、営業活動において決裁者にたどり付くのはなかなか難しいという問題を解決するための決裁者マッチング支援SaaS。多数経営者の情報が掲載されており、狙った企業の決裁者にアプローチできる機会を得られるのが特徴だ。具体的には、有料会員がサイトにログインすることで、従業員規模や購買ニーズなどから条件検索して、メッセージを送ったり、推薦された会社とメッセージルームを作ったりすることで、決裁者と直接つながることができるとのこと。

今後の展開としては「オンライン型×決裁者性高」の領域に特化し、リード獲得を支援するサービスを拡充していく。営業はもちろん、新規事業のニーズ調査や提携先探しなどへの展開も検討しているとのこと。また中長期的には、経営者のデータベースを基軸に営業以外のM&Aや与信、R&Dなどの経営課題全般のマーケットに展開していく計画だ。

プレスリリースで同社代表取締役の平野哲也氏は「弊社は初期段階において、リアルな現場で経営者マッチングをしながら仮説検証してきました。そうして泥臭く経営者とのつながりをつくってきた点に特徴があると感じています」と語る。同社によると、コロナの影響下で「経営者交流会が開催できない」「テレアポしてもオフィスにそもそも人いない」などの声が上がっている中、オンリーストーリーへの月間の問い合わせ数は1.5~2倍に増えているとのこと。

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TechCrunch Japan

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