経済悪化でユニコーンの大量解雇が止まらない

米国時間4月15日午前、米国経済の急激な下降を示すデータが新たに発表された。そして午後には、強力な資金援助を受けている著名なユニコーン3社が大規模な人員削減を行うというニュースが飛び込んできた。

株価が下がり、個人取引も公開市場も、そして経済全体からもよくない兆候が送られてくる。ここでは最初にマクロな状況を俯瞰し、そのあとBloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じたCarta(カータ)、Business Insiderが報じたZume(ズーム)、The Informationが報じたOpendoor(オープンドア)の各社のレイオフ状況を見てみよう。

経済低迷

本日わかったレイオフの背景にあるのが米国経済の低迷だ。最近のニュースをひと目見るだけで十分だろう。過去数時間の間に、住宅建築は史上最悪の暴落を見せ、3月の小売業売上は8.7%の減少で、CNBCはこれを「政府の記録上最大の下げ幅」と評し、CNN Businessによると米国の3月の工場出荷高は5.4%減少し、「1946年以来最大の月間減少率」だった。

おそらく、ユニコーンが年中レイオフを行っているのは驚きではないだろう。今年1月にビジョン・ファンドが支援する複数の企業が怪しくなっていた。そして第一波の新型コロナによる人員削減が大企業を襲った。Bird(バード)やTripActions(トリップアクションズ)といった会社は、パンデミックと関連する経済や社会の変化による主要事業の停滞のために崩壊した。

小さな会社の小規模な人員整理ほぼ日常的に起こり、TechCrunchも報じた。

関連記事:As stocks recover, private investors aren’t buying the hype

しかし、今日レイオフが起きたユニコーン(会社価値10億ドル以上の非上場企業)3社は、長らくTechCrunchの注目の的だった大物だ。少々解説してみたい。

  • Opendoor:サンフランシスコ拠点の住宅販売に特化したスタートアップでソフトバンクが支援している同社は今日、大規模な人員削減を発表した。TechCrunchに提供された声明文の中でCEOのEric Wu(エリック・ウー)氏は、同社従業員の35%が、「我々のミッションを継続して実行するために」解雇されると語った。同CEOは、既存従業員には8週間分の給与と「16週間分の医療費」が支払われることも話した。さらにWu氏は自身の2020年の報酬を社員支援のための基金に寄付する。Opendoorは今年3月に発表したラウンドで、評価額38億ドルで、3億ドルを調達した
  • Carta:サンフランシスコ拠点で非上場の株式サービスプラットフォームを提供する同社は、社員の16%、161名を解雇すると発表した。同社が公開したメモでわかった。以前はeShareという名称だったCartaは、非上場中小企業の投資管理サービス提供会社から、大規模なサービスとソフトウェアを扱うまでに成長しながらも非上場を維持している。Cartaは昨年5月に3億円を調達し、評価額は17億ドルだった。
  • Zume:ピザ宅配のZumeは本稿執筆時点までコメント要求に回答がなく、公開メモを見つけることもできなかった。それでもBusiness Insiderは同社が年始の人員削減に続きさらに200人以上解雇すると報じた。同社に残る社員は100名程度で、ピザ配達を行うのだろう。Zumeは2018年11月に評価額(調達後)19億ドルで3.75億ドルを調達した。

レイオフ状況をすべて把握するのはますます難しくなっている。どうでもいいが、私は最近 Modsy(モッジー)のレイオフTechCrunchのNatasha Mascarenhasが速報するのを手伝い、BounceX(バウンスX)のレイオフも最初に報じた。厳しく過酷な経済は、スタートアップ・ユニコーンのように成長重視の企業をとりわけ痛めつけている。

追加があればまた。たぶん、私が書きたくなるよりも早くに。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

新型コロナウイルス 関連アップデート

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。