絶好調の歯列矯正スタートアップCandidが再び資金調達

歯列矯正のスタートアップCandidは、シリーズBでGreycroft、Bessemer、e.venturesなどから新たに6340万ドル(約70億円)を調達した。これにより、これまでの調達累計額は9000万ドル(約100億円)となる。

FDA認可の整列器を3DプリントするCandidは、軽度から中程度の歯列矯正治療を必要とする人のためのものだ。歯列の型を取るキットは95ドルで、実際の整列器は前金で1900ドル払うか、月88ドルを2年間かけて払う。一方、ワイヤを使った歯列矯正は7000ドルほど、インビザライン矯正は8000ドルほどする。

自宅で型を取るのに加え、Candidは実在店舗で顧客が歯のスキャンができるようにした。現在のところ、Candidは13の実在店舗を展開していて、今年末までに全米60カ所超に広げることを目標としている。

実在店舗では、顧客は歯をスキャンしてもらい、30分以内に整列器をオーダーできる。Candidの歯列矯正医と歯科アシスタントが運営するスタジオは新顧客をひきつけている、とCandidのCEOであるNick Greenfield氏はTechCrunchに語った。

「サービスを立ち上げ、多くの人がやって来て、実に多様な顧客を開拓している」と彼は語った。

スタジオではまた、オンラインで型取りキットを購入した人にさらなる情報を提供している。「在宅向けのビジネスとCandidスタジオは相乗的に作用し合っている」とGreenfield氏は話した。

昨年9月以来、Candidは売上を4倍に伸ばしている。「我々は売上を倍増させ、第1四半期にまた倍増させた」とGreenfield氏はTechCrunchに語った。「この成長曲線は少なくとも今後2四半期は続くだろう」。

今回の資金調達でCandidはスタジオの数を275カ所から550カ所に倍増させ、新プロダクトを展開する計画だ。「透明な整列器で、そしておそらくそれ以外でいくつかの新プロダクトを立ち上げる見込みだ。詳細は今後明らかになる」とGreenfield氏は話した。

一方、競合するSmile Direct Clubは、伝えられているところによればIPOの準備を整えている。10月に3億8000万ドルを調達し、Smile Direct Clubの評価額は32億ドルになった。その後間もなく、Smile Direct Clubの投資家と、インビザラインメーカーのAlign Technologyは小売店舗の閉鎖を余儀なくされた。その結果、Candidがそうした店舗のいくつかのリースを引き継いだ。

「これまでのところ、大体においてうまくいき、極めて成功しているといえる」とGreenfield氏は語る。「株式公開する最大のライバルのような相手がいるときはいつでもビジネスマーケットができる。しかしそれは、特に我々の事業計画を変えるものではない。社外で起きることは我々のプランに影響しない」。

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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