【抄訳】
ビデオは誰でも撮れるけど、それに音を付けるのは難しい。しかも、のちのち著作権などの問題が起きない音を。そこで、Jukedeckの人工知能を使った作曲サービスを利用すると、そんな音楽を安く作ってくれる。ユーザは、音楽的才能ゼロでもよい。下図のように、ムードとスタイルとテンポと長さ(時間)を指定するだけだ。短い動画でも、YouTube上の連作でも、あるいは6秒のVineでも、何でも対応できる。
長年ステルス(お忍び)でやってきたJukedeckが今日(米国時間12/7)、本誌主催のスタートアップコンペTechCrunch Disrupt LondonのStartup Battlefieldで、そのサービスを一般公開した。料金プランは一曲7ドルから150ドルまで何段階かあるが、1か月5曲までなら無料だ。非公開ベータのときのユーザには、Googleやロンドンの自然史博物館、それにイギリス王室のご家族もいる。
“今は個人がメイクしたりクリエイトする時代だから、それをサポートするサービスが必要だ”、とJukedeckの協同ファウンダデベロッパCEOのEd Rexは語る。YouTubeだけでも、毎分300時間ぶんのビデオがアップロードされているから、Jukedeckの顧客は無限だ。音楽がしろうとビデオの表現力や訴求力を高めるなら、Jukedeckは人間のコミュニケーション能力を高める、とも言えるだろう。
【中略】
Jukedeckのコンペティタとしては、まず、古典的な既存の曲のライブラリとしてPremiumBeatやAudio Networkなどがある。これらのサービスは、しろうとが自作のビデオ用に使いこなすのは難しい。またJukedeckのように作曲してくれるサービスには、デスクトップ用の複雑なソフトウェアAthTek Digibandや、メロディをユーザが提供するLudwigなどがある。
Jukedeckの最大の欠点は、指定できるオプションが少なすぎることだが、これについては、Rexによれば、おいおい増やしていくつもりだ。ぼくが個人的にどうしても欲しいのは、イントロやアウトロが「徐々に始まる/終わる」と「突然始まる/終わる」の、曲調の指定なんだけど。曲のタイプが4種類しかないのも、さみしいね(「パンクロック」は指定不可!)。
【中略】
下のTwitter投稿ビデオでは、RexがDisruptのステージ上で、自分のピッチ(売り込みスピーチ)にJukedeckで即席に作った曲をつけ、ラップ仕立てにしている:
【後略】