自分のUSBハードディスクを自分専用無料のDropboxにしてしまえるPlug, Kickstarterで資金募集中

Plugの69ドルのアダプタがKickstarterで資金募集を開始した。このアダプタにUSB接続の外付けドライブをつなぐと、自分のあらゆるデバイスからそれに“私家版Dropbox”としてアクセスできる。ドライブは通常のファイルシステムの一部としてアクセスされ、この機能のための特殊なフォルダや仮想ドライブを作る必要はない。Plugのアプリケーションを立ち上げたら、そのあとは外見的には通常のファイルシステムがあるだけなので、ワークフローは従前どおりで何も変わらない。ただし、自分のすべてのデバイスに、同じファイルがあることになる。

TechCrunch Disruptの先輩Bitcasaにたいへんよく似ていて、フォルダやファイルをローカルのハードドライブにキャッシュしたり、あるいはそれらをPlugからストリーミングできる。Plugの場合の唯一の制約は、容量がそのUSBドライブの容量に制限されることだ。〔Bitcasa参考記事: (1)(2)(3)。〕

Plugの物理的な実体は小型のLinuxマシンで、それがVPNを作っている。たとえばiPhoneから自分のファイルにアクセスしたくなったら、Plugのクライアントソフトが黙ってそのVPNにアクセスし、ファイルを見せてくれる。その点ではDropboxのアプリとそっくりだが、ただしファイルは自分の家に保存されているので会費などを払う必用がない。要するに自分のストレージデバイスがネットワークに接続されていると考えればよいのだが、ただしPlugのソフトウェアが完全なユーザ自身のファイルシステムの仮象を提供する〔上のビデオ参照〕。

だから協同ファウンダでCEOのSéverin Marcombesは、“うちがPlugでやったイノベーションはハードウェアのイノベーションというよりソフトウェアのイノベーションだ”、と言う。“それは、クラウドがもっと安上がりで速ければクラウドで実装してもよかったのだ”。

Plubのアプリケーションを立ち上げると、すべてのファイルアクセスがPlug経由になる。USB 2.0とEthernet 100だから映画のストリーミングはちょっときびしい。アダプタに複数のドライブがぶら下がっているときは、とくに遅くなるだろう。そこで、ファイルを各デバイスにキャッシュすることもできる。まるでローカルなファイルのようにアクセスできる、とPlugは主張しているが、でも実際にそう思えるようになるまでは時間がかかるだろう。Marcombesはキャッシングの機能を、Spotifyのオフラインプレイリスト機能になぞらえる。Spotifyのユーザならよく知っているあのボタンだ。

Kickstarterでの資金募集は始まったばかりだが、目標額が6万9000ドルと少ないから、このパリ生まれのスタートアップにおそらく1000人ぐらいの出資支援者が集まるのではないか。ただし、実際にアダプタが手に入るのは12月だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))