Snapchatの登場によって広まった、自己消滅型のメッセージアプリケーションはいろいろなものが登場してきている。バリエーションもそろそろ尽きるだろうと思われる中、インターネットでの「忘れられる権利」との絡みもあり、まだまだ新しいものが登場してくるようだ。
たとえば少し前にはTapkastの記事を掲載した。これは誕生当時のTwitterが目的としていたように、友人たちにステータスアップデートのメッセージを送ることを目的としたものだ。ステータスアップデートは所定の時間が過ぎれば消えてしまう。
そして今回紹介するのはBoopだ。自己消滅アプリケーションに、ちょっと面白い仕組みを組み込んだものだと言えるのではないだろうか。iOS版とAndroid版があるのだが、メッセージがアニメーション形式で表示されるのだ。文章を表示する際、1語ずつ画面に表示されるのだ(絵文字にも対応)。1語ずつ表示するという仕組みも、さらにスクリーンキャプチャがしにくいといった側面も、ともに「自己消滅型」っぽさをアピールする仕掛けだと言えるのではなかろうか。
(訳注:日本語の場合、スペースで区切ると区切り毎にメッセージが表示されるようになります。そしてこのワンワード毎に表示するスタイルは、なかなか面白くも感じます)
「自己消滅型メッセージサービスにはいろいろな魅力があって、まだまだ利用者にアピールできるところがあると考えているのです」と、Boopの共同クリエーターであるDave Ganlyは言っている。「シンプルな使い方でありながら、これまでにはない特徴を備えたプライベートなメッセージングアプリケーションを生み出したかったのです。コミュニケーションに新たな面白さを投入できたのではないかと思うのです」。
確かに、Boopは遊び心を感じさせてくれる。
ちなみに、筆者はこのBoopを通じてGanlyにインタビューをしてみた。画面上を文字がどんどん流れていってしまい、全部を覚えておくなどということはとてもできなかった。しかし後で気づいたのだが、実はアニメーション速度はセットできるらしい。将来的には電話番号と利用者名をリンクして、スマートフォンに保存しているアドレス帳に基づいた友達設定などもできるようにするつもりであるようだ。
「テキスト版スナップチャットというイメージでとらえてもらって間違いはないかと思います。スナップチャットが本家とも言うべき存在ですが、Boopもオリジナルな機能を付け加えています」とGanlyは述べている。「自己消滅型という面では同じ機能を持つわけですが、アニメーションを導入して、若者に一層フォーカスしたスタンスをアピールしているのです」。
(Update:同様の機能を持つものにHumbugがあるようだ)
Boopは無料アプリケーションで、とくに収益の仕組みなどが寝られているわけではない。Ganlyにとっても、「面白そうなことの実験」をしてみようとしたレベルのものであはあるようだ。しかし開発母体は十分な体力を備えているようではある(以前にも実験的アプリケーションとして、ミームジェネレーターのYarrlyをリリースしたりもしている。
Boopにどれほどの注目が集まるものなのかどうかについてはまだわからない。しかしAPIも準備中であり、ベータ段階に近いレベルにあるとのことだ。APIを実装することで、天気をBoopしたり、Apple StoreでのiPhoneの在庫状況チェックなどにも使えるようになるだろう。「当初より絵文字には対応しています。これに加えてステッカーなどのスポンサード・ブープなども使えるように準備しているのです」とのことだった。
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(翻訳:Maeda, H)