自転車の変速機に革命をもたらすEfneo

本誌は自転車のメカニックを原則として扱わないが、でも自転車愛好家の多くは、自転車の改良におけるYoのようなEfneoや、Clinkleに関心があるだろう。それはフロント変速システムで、本体ギアは一つ、内部に切り替え装置が三つある。ギアチェンジは通常のフロント変速システムと同じだが、遊星歯車方式で変速を行う。

なぜこれが重要なのか? 第一に、父親と三人の息子の労作であること。家族はポーランドに住み、この技術で複数の特許を保有している。

兄弟の一人Franciszek Migaszewskiはこう述べる: “父はたまたま偶然にこの仕組みを発明したのだが、すばらしい発明だったのでそれをビジネスにしようと決めた”。

彼らは自分たちのサイトで予約を受け付け、日本の企業とパートナーして台湾で生産する予定だ。この製品の仕組みや原理がわかれば、自分の自転車にこれを簡単に取り付けることができるはずだ。

この変速機にはチェーンのゆがみという…自転車の変速機につきものだった…問題がなく、初動も速くて、変速も楽だ。ギアの比率は、初動ギアが1:1、セカンドが43%、サードが79%だ。変速はとてもなめらかに行われる。

Migaszewski曰く、“変速機のない単速の自転車をEfneoの変速機でアップグレードすると、見た目には元の単速機と変わらない。でも乗り心地はずっと快適になる。トレッキングにも良いし、まちの中で乗るのにも良い”。

すてきな、お話だ。長男のStefanは機械いじりが大好きで、今は自分のための小さなステアマシンを作っている。

彼は話す: “自転車業界とはまったく無縁だけど、自転車に乗るのはみんな大好きだ。発明マニアの父が自分用にもっと便利なフィットネスステッパーを作ろうとしたとき、遊び心で、そいつに発電をさせようと思いついた。ステッパーを踏む運動を発電機に伝えるために、彼はShimano製の三段の自転車用変速機を使った。そのとき、発明家の性分として、彼はその変速機を分解してみた。そして…遊星歯車方式にすればもっとシンプルなギアボックスになる、とひらめいた。さらにその後、軽量でシンプルで効率の良いギアボックスには業界全般の需要があるはずだ、と考えて、ビジネス化に踏み切った。これまでの、チェーンを別のギアへ移送するぎごちない方式に比べれば、ずっとクールだからね”。

自転車ファンはもちろん、巧妙でクールな発明が大好きな人にも、魅力的な製品ではないだろうか。

〔訳注: サイクルロードレーサー栗村修さんのテキストから引用〕:

自転車の変速って、ものすごく原始的です。100年の歴史の中で、ギアの数が前2枚、後ろが11枚まで増え、さらには手元変速やモーターによる電動変速機能が登場したりといった進化は確かにあったのですが、チェーンを「脱線」させて、いわば無理やりに大きさの違うギヤに移動する、という基本的な仕組みは変わっていません。自動車やバイクに比べれば、進歩は遅いんじゃないでしょうか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))