荷物預かりサービスのecboがレストランキット宅配サービス「ecbo kitchen」で飲食業支援へ

ecboは5月12日、飲食店と全国の食卓をつなぐ「レストランキット」の宅配サービス「ecbo kitchen」(エクボキッチン)を開始することを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大と全国的な外出自粛要請を受け、客足と売上が大幅に落ち込んでいる飲食業の支援と、名店の味を全国どこでも楽しめるようにするという狙いがある。

利用者は専用サイトから加盟店舗が用意したレストランキットを注文するだけ。チーズケーキや焼肉セット、ステーキ食べ比べセット、ポークカレー、サバカレー、生ソーセージなどがラインアップされている。メニューはいまのところ9品目だが、今後順次拡充していくとのこと。

ecbo kitchenの加盟店では、スープや食材を真空パックなどにしてキット化することで全国宅配を可能にする。これまで通販向け商品を作ったことのない飲食店向けには、ecboが持つ宅配商品開発のノウハウを提供するという。ecboで代表取締役社長を務める工藤慎一氏は、ecbo創業前はUber Japanで働いた経験があり、Uber Eatsなどで培ったデリバリーの知見を持つ。

飲食店では来店客減を補うために持ち帰りサービスなどを進めているが、配達可能エリアを考えると商圏がどうしても限られてしまうが、宅配可能なレストランキット化することで、全国どこにでも配達可能になる。事前注文制のためフードロスも回避できる。

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加盟店では独自に通販を展開している店舗もあるが、ecboでは各店のレストランキットを一覧できるECサイトを構築し、利用者から料金を徴収し、店舗に手数料を差し引いた報酬の支払いを担う。ECサイト持たない飲食店にとっては、短期間、低コスト、低リスクで注文から決済までをecboに任せられるので、手軽にお取り寄せグルメ通販を始めることができる。

ecbo kitchenのローンチ時に加盟しているのは、東京・渋谷と恵比寿にある招待制のカレー専門店「6curry」、愛媛・西条を中心に他店舗展開しているピザ専門店の「マルブン・ウチマル・キッチン」、愛媛・西予で飼育から加工、レストラン事業を展開する「ゆうぼくの里」と、兵庫・加古川にある焼き肉店の「焼肉の家 いちえん」、山形を拠点とする日本酒専門店の「WAKAZE」、東京・銀座にあるデザート専門店の「LOUANGE TOKYO」の6店舗。

同社では現在、専用フォームにて飲食店パートナーを募集している。

ecboは現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため主力事業の荷物預かりサービス「ecbo cloak」(エクボ・クローク)と、ecbo cloak加盟店で宅配荷物を受け取れるサービス「ecbo pickup」(エクボ・ピックアッ プ)のサービスを停止中。工藤氏は「国内で新型コロナウイルスが収束してもインバウンド需要が回復するのは数カ月先なので、停止期間中にecbo cloakのサービスやシステムの改良に取り組んでいます」とのこと。

 

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TechCrunch Japan

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