藁製フィラメントは3Dプリンティングのコストを激減させるかもしれない

グリム童話のルンペルシュティルツヒェンのハイテク版とでも言おうか、もうすぐ藁を紡いでプラスチックを作れるようになるかもしれない。中国のメーカー、Jiangsu Jinghe Hi-Tech Co. が作った新しいフィラメントの主成分は藁とプラスチックだ。フィラメントは約170℃で溶け、標準的ABSあるいはPLAよりはるかに安い。

同社は、麦藁、稲藁、あるいはトウモロコシの茎を砕きポリプロピレンと混ぜて基剤を作ることができる。出来上がったペレットを射出すれば3Dプリンター用フィラメントになる。色は薄茶で表面はソフトでクリーンな仕上げだ。

3Dersによると、「1万4000トンの藁製プラスチックは、二酸化炭素排出量を毎年2万2400トン削減可能」であり、製造コストはABS樹脂の半分だ。

現在同社はこの材料を大量市場向けに製造しているが、いずれフィラメント製造へと拡大する予定だ。つまり、3Dプリンター用フィラメントが、1巻50ドルから10ドル程度に下がるかもしれない。3Dプリンティングを普及させる重要な飛躍だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook