輸送テックの波に乗るデジタル道路運送のドイツSennderが約166億円調達、欧州事業拡大へ

自らを「デジタルな道路運送会社」とする、ドイツを拠点とするSennder(センダー)が、シリーズDの資金調達で1億6000万ドル(約166億円)を調達した。このラウンドは匿名の投資家が主導したが、ラウンドの参加者にはAccel、Lakestar、HV Capital、Project A、Scaniaなどが含まれている。情報筋によると、Hedosophiaが匿名の成長投資家だという可能性があるが、Sennderはコメントを避けた。現在までに同社は2億6000万ドル(約270億円)以上の資金を調達しており、10億ドル(約1038億円)の潜在的な評価額を主張することができる。

Sennderは、企業の荷主とトラック運送会社を直接結びつけることで、従来の輸送モデルを中抜きしている。Sennderは2021年に、100万台以上のトラック輸送を予定しているという。これまでのところ、同社は収益性の高い欧州市場に集中している。2020年6月にはフランスの競合企業であるEveroadと合併し、同年9月にはUber Freightの欧州事業を買収した。欧州の物流・貨物部門の市場規模は4270億ドル(約44兆3100億円)といわれる。

Sennderは、WincantonやCH Robinsonのような大手の既存業者や、OnTracやInstafreightのような他のスタートアップと競合している。

現在、デジタル貨物輸送市場全体が活況を呈している。2020年11月には、ドイツのデジタル貨物輸送会社Fortoが新たに5000万ドル(約52億円)の資金を調達し、同社の調達総額は1億300万ドル(約107億円)に達した。

Sennder社の新たな投資は、欧州市場での事業拡大を意味している。同社はすでにイタリアのPoste Italiane、スウェーデンのScania(スカニア)、Siemens(シーメンス)と提携しており、現在ではドイツのDAX30に上場している10社以上の組織と、ユーロ・ストックス50を構成する11社の企業に輸送サービスを提供しているという。

2015年にDavid Nothacker(デイビッド・ノーサッカー)氏、Julius Köhler(ユリウス・コーラー)氏、Nicolaus Schefenacker(ニコラウス・シェフェナッカー)氏によって設立されて以来、同社は800人の従業員と7つの国際事務所を持つまでに成長した。

Sennder社の共同創業者兼CEOであるノーサッカー氏は次のように述べている。「当社は現在、この分野の昔からの先駆者と対等な立場で業界をリードする存在となっていますが、創業時の精神は維持しています。データ駆動型企業として、ロジスティクス業界を持続可能な未来に適合させ、物流の透明性、柔軟性、効率性を確保することに貢献しています。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックは、デジタル化されたロジスティクス業界の重要性を明らかにしました」。

AccelのパートナーであるSonali De Rycker(ソナリ・デ・リッカー)氏は次のようにコメントしている。「投資先企業がこのような重要なマイルストーンを達成するのを見るのはいつも素晴らしいことです。2020年は、Sennderの革新的なデジタルサービスが運送業界にもたらすバリューを浮き彫りにする年でした」。

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(翻訳:Nakazato)

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TechCrunch Japan

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