遺失物発見システムの「Tile」、長い遅れの末出荷を開始

Bluetoothを利用した〈紛失物発見システム〉で、昨年夏にクラウドファンディングで260万ドル以上を集めたTileが、ついに出荷を開始したと同社が発表した。早期出資者たちは、何ヶ月も前に膨大な資金を集めながら、予定通りに商品を出荷できていない会社に対して、未だ懐疑的かもしれない。しかし、ここ米国のメモリアルデー休日中、TileのTwitterアカウントは、Tileデバイスを受け取って喜んでいる顧客が少なくとも一人いることを示す写真を出荷の証としてリツーイートした。同時称賛の声を紹介すると共に、より正確な出荷日を近く発表すると約束した。

いつ自分のTileが届くのかと気をもんでいる方々へ。同社は、予約注文を申し込んだ日付順に出荷すると言っている。つまり、一番早くTileを支援した人々は、当然ながら早くデバイスを手にする。

実際の商品がまだ市場に出回っていないにもかかわらず、Tileはサイフや自転車、スーツケース、バッグ、キーホルダー等に付けられる、小さくて低価格な四角いデバイスを提供する、〈つながるデバイス〉業界で最も忙しい会社の一つとして知られている。Tileと呼ばれるこの小さなデバイスは、モバイルアプリと連携してTileの最終位置を所有者に知らせる。

そして、この会社の長期的展望は、世界をこの小さなデバイスで埋めつくして一種の分散型ネットワークを形成することにあり、各Tileアプリは、紛失マークの付けられたあらゆるTileの位置を知ることができる ― つまり、自分のTileが通信範囲(約15~50 m)外にある時でも見つけられる可能性がある。

昨年Tileは、クラウドファンディングで記録的金額を集めたことで一躍注目を浴びたが、約束した締切を守れなかった。その間Tileは、つながるデバイスに対する消費者の潜在的興味を引き出し、Tileの遅れに乗じようとするライバルたちとの競争に直面することになった。

DuetTrackRStickNFindLapa等のデバイスが、空白を埋めようと参入したが、その数百万ドルの資金とスリムでスマートなデザインを持つTileは、これまでバイラルに広がった注目におかげもあって、未だに他社の目標となっている。

同社によると、Tileは少なくとも1年は交換なしで使えるという(ライバル機と異なり、Tileのバッテリーはユーザーが交換できない)。もちろんこれは、肯定的にも否定的にも受取れる。Tileがスリムでいられるのはこのおかげであり、同時にユーザーはバッテリーだけよりも高価なデバイスを買い直さなくてはならない。

Tileは今も予約受付中で、1台19.95ドル、4台セットで59.85ドル他。

CEO・共同ファウンダーのNick EvansがTileのサポートサイトに書いたところによると、購入者には出荷の約2週間前に住所を確認するメールが送られる。また、早期購入者はすでにメールを受取っていることも書かれている。

同社のブログにはパッケージの外観や、初期設定の方法、デバイスのしくみ等が書かれている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook