電子書籍を月毎の定額で提供するOyster、提供書籍数が50万超となり、Android版も提供開始予定

提供する電子書籍について、月額9ドル99セントで読み放題のサービスを提供しているOysterの提供電子書籍数が50万冊を超えたとのことだ。昨年9月に10万冊からスタートしたサービスだが、順調に規模を拡大しているようだ。

また出版者との提携関係も拡大し、HarperCollinsは1万冊以上の書籍を提供するようになっているとのこと(Jess WalterのBeautiful Ruins、Gretchen RubinのThe Happiness Project、あるいはNeil GaimanのAmerican Godsなども提供中)。さらにMcSweeney’s、Chronicle Books、Grove Atlantic、そしてWileyなどとも新たに提携することになったとのことだ。

規模拡大への意図がうかがえる話であるが、しかしOysterが目指すのは「大量の本を提供する」ことではない。Oysterが利用者に提供したいと考えているのは「最近出版された、人気のある書籍」なのだそうだ。Oyster(およびその競合)のサービスは、しばしばNetflixと比較される。そのNetflixの場合も、不満の声は見られる本数についてのものではないことがほとんどだ。多くの人が見たいと思う人気作品が提供されているかどうかということが、最大の関心事となっている。

Oysterでは新刊がすぐに提供リストに入れられないケースもあるが、共同ファウンダー兼CEOのEric Stormbergは、出版から3ヵ月程度のうちに提供を開始できるように心がけていると述べている。

現在の利用者数などについては教えてもらえなかった。しかし提供される本の範囲を拡大し、また新たな出版社との提携も進めているというのは、逆にいえば読者数についても順調に拡大しつつあるということなのだろう。

競合であるScribdEntitleについても質問してみた。これに対しStormbergは「Oysterとしては人気の書籍を提供し、そしてより良いエクスペリエンスを提供していくまでです」と回答してくれた。

品揃えのについては、Oyster内で人気の100冊を見た場合、そのうち半数は競合他社では提供されていないものなのだそうだ。「そうした点をみても、私たちが人気作品を広く提供しており、そしてそれが利用者にアピールしていることをご理解いただけると思います」とのことだった。

Oysterは現在iOSデバイス版のみが提供されているが、年内にもAndroid版をリリースする予定にしているとのことだった。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。