電気航空エコシステムの構築に向けBeta TechnologiesがシリーズAで約405億円調達

電動航空機のスタートアップBeta Technologies(ベータテクノロジーズ)は米国時間5月18日、Amazon(アマゾン)のClimate Pledge Fundからも投資を受け、3億6800万ドル(約405億円)のシリーズAラウンドをクローズした。新しい資本は同社が2021年発表した資金調達として2回目だ。同社は3月にも1億4300万ドル(約160億円)の資本を私募により調達した。

この資金調達ラウンドはFidelity Management&Research Companyがリードし、AmazonのClimate Pledge Fundも金額非公開で加わった。Climate Pledge Fundは持続可能な技術の開発を進めるために2019年9月に設立された20億ドル(約2200億円)のファンドだ。電気自動車メーカーのRivian、バッテリーリサイクルのRedwood Materials、水素燃料電池航空機のZeroAviaにも投資している。

CNBCによると、同社のバリュエーションは現在14億ドル(約1540億円)。10億ドルを超えるバリュエーションを達成した電気垂直離着陸機(eVTOL)の小さな輪に加わった。

Beta Technologiesは、10億ドル(約1100億円)を超えるバリュエーションを達成した開発業者のJoby AviationやArcher Aviationとは違う。エアタクシーに力を入れているわけではなく、防衛への応用、貨物配送、医療物流を対象とし、米国北東部で急速充電システムのネットワークを構築している。航空機デビューとなったALIA-250cは、そうしたさまざまな分野のソリューションに対応できるよう開発された。6人、またはパイロットと1500ポンド(約680kg)を運ぶことができる。

バーモントを拠点とする同社は、上記すべての業界ですでに大きな提携を達成した。その中には、人間への移植のために人工臓器を輸送するUnited Therapeuticsとの提携や、10機のALIA購入と140機の購入オプションをもたらしたUPSとの提携、そして米空軍との提携がある。

しかし、同社は旅客輸送を完全に無視しているわけではない。2021年4月、2024年に5機を納入するBlade Urban AirMobilityとの提携を発表した。

Beta Technologiesは、米空軍から耐空性の認証を得た最初の会社だ。同社は2021年6月に空軍と契約を結び、ワシントンD.C.とオハイオ州スプリングフィールドにある同社の航空機とフライトシミュレーターへのアクセスを許可する予定だ。ただし、さらに連邦航空局からの認証を取得する必要がある。

同社は18日のニュースリリースで、この資金は、ALIAの電気推進システムと制御装置の改良、製造に関連した領域の強化、バーモント州のバーリントン国際空港における利用面積の拡大などに使うと述べた。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:Beta Technologies資金調達eVTOL

画像クレジット:Beta Technologies

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Nariko Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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