顧客生涯価値を予測するロサンゼルスのスタートアップ「Retina」が新たに約2億7500万円を調達

顧客の行動と今後の生涯価値を冷静に見つめるロサンゼルス拠点のスタートアップ、Retinaが新たに250万ドル(約2億7500万円)を調達した。

画像:Mykyta Dolmatov / Getty Images

前回のシードラウンドで投資したロサンゼルスのベンチャーファーム、Crosscut Venturesが今回の新たな資金を支援した。この資金調達は、ロサンゼルスのスタートアップのエコシステムのおかげで、南カリフォルニアのエコシステムを拠点とする企業は資金調達に応じてくれる投資家を近隣で探しやすくなっていることを示している。

販売業者はRetinaのShopifyアプリを使ってデータを処理し、顧客生涯価値を予測することができる。Shopifyと統合していない販売業者は、自社が持っているデータをRetinaに処理してもらって顧客生涯価値を予測できる。Retinaはオンラインの顧客獲得や返金について20〜30%のコストダウンを販売業者に対して確約している。

Retinaの広報担当者によると、同社はリーセンシー、フリークエンシー、チャーンのレートの分析に基づいて顧客獲得の計画を立てるという。同社は、顧客データまたは支払いプラットフォームに記録されているこれまでのトランザクションのログを分析してデータを収集すると公表している。

Retinaの共同創業者でCEOのMichael Greenberg(マイケル・グリーンバーグ)氏は発表の中で次のように述べている。「すべての顧客は同等に獲得されるわけではなく、実際は顧客の大多数がビジネスの妨げになる。Retinaは、最初の購入の6カ月後ではなく直後に、さらに多くの買い物をする顧客を見つける。我々のクライアントはオンライン広告の費用を何百万ドルも節約しつつ、売り上げを伸ばしている。今回の資金調達により、我々はサービスを拡大し、2020年中にさらに多くのブランドに分析を提供する」。

Madison Reedなどのオンライン販売ブランドや、カミソリのサブスク企業のDollar Shave Clubが、Retinaのプロダクトをすでに利用している。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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