黒人IT技術者の給料は未だに白人より安い(Hired調べ)

性別や人種による賃金の差別、差異は今に始まったことではない。残念なことにその状態は長年変わっていないようだ。

テクノロジー業界では、白人が年平均13万6000ドルの収入を得ているのに対して同じ水準の専門スキルをもつ黒人はこれより約6000ドル低い。またHiredのデータによると、白人IT技術者の方が高い給与を要求していることがわかった。Hiredのデータは企業1万社、6万9000名の従業員からなるマーケットプレイスに基づいている。

「人種格差の一因は、黒人やラテンアメリカ人の技術者が自分の能力を低く見積もっていることにある。これは、それまでの職場で賃金が低かったことからくる症状だ」とHired CEO Mehul Patelがブログ記事で言った。「黒人・ラテンアメリカ人の志望者は、Hiredサイトで希望給与金額を最も低く(12万4000ドル)設定していた。しかし最終的にラテンアメリカ系の志望者は、黒人志望者より1000ドル高い金額を提示された。一方白人技術者の希望金額は平均13万ドル、アジア系技術者は平均12万7000ドルだった。

また、複数民族出身者は、単一民族出身者より低賃金であることもわかった。

その他の興味深い結果として、IT技術者の給与の高い都市(サンフランシスコは平均14.2万ドル)、給与の高い業種(運送会社は平均より2万ドル高い)、IT技術者の給与が45歳を過ぎると頭打ちになることなどが報告されている。

ちなみに、オースチン、ロサンゼルス、ワシントンDCの各都市は、IT技術者に支払われる報酬に関してサンフランシスコベイエリアとの差を縮めている。たとえば、昨年オースチンのIT技術者は2016年より7%収入が上がった。世界では2016年から2017年にかけての給与増加は5% だった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。