2014年にはついに台数でタブレットが従来型のPCを抜く…Canalysの調査報告書より

【抄訳】

このところ売上増加率ではタブレットの方が従来のデスクトップやラップトップのパーソナルコンピュータを上回っているが、どうやらいよいよ、売上台数でもタブレットがPCを抜く臨界点が近づいてきたようだ。そのときには、今のPCよりも安くて可搬性に優れたタブレットが、いわばデファクトのPCになるのだ。調査会社Canalysによると、2014年には全世界で発売されるPC類の50%がタブレットになり、トップはAndroid機でタブレットの総発売量の65%(1億8500万台)を占める。トップメーカーはSamsungだ。AppleのiPadは依然成長を続けるが、タブレットのトップブランドとして30%のマーケットシェアを握り、しかも一社として最高の利益を確保する。

Canalysの主張では、Appleはマーケットシェアよりも利益を優先し、CanalysのシニアアナリストTim Coullingによれば、“Appleはタブレットブームで利益を上げる数少ない企業の一つである”、という。“高級製品が企業にとって価値ある消費者を引きつける。Appleにとっては、利益率が高いことと、同社のエコシステム全体の売上が堅調であることが、マーケットシェアの数字よりも重要なのだ”、そうだ。

それもけっこうだが、しかし長期的には、マーケットシェアの高い企業やブランドが、高いマインドシェアを握るだろう。Microsoftは、Canalysの予測によると2014年のシェアがわずか5%だが、“同社のポジションを良くするためには、アプリ開発に注力しなければならない”、とCanalysのリサーチアナリストPin Chen Tangは書いている。でも、デベロッパもやはり、ユーザの購買意欲の高いところへ向かうだろう。


Canalysの言う、2014年にタブレットがPC類全体の50%とは、発売台数では2億8500万台となる。そして2017年には、この数字は3億9600万台になる。

市場は、急速にタブレットにシフトしている。Canalysによると2013年の2月には、タブレットはパーソナルコンピュータ類の総発売台数の1/3を占めていたにすぎない。2013年全年では、タブレットは全PC類発売台数の37%、4億9310万台のうちの1億8250万台を占める、と当時のCanalysは予想していたが、今日それは40%に修正されている。データソースはほかにもいろいろあるが、読者と私自身の頭の混乱を避けるために、ここはCanalys一本にしぼらせていただこう。

【後略】

[あとは、Appleのシェアが落ちるというお話と、Androidタブレットのフラグメンテーション(分裂、細分化)の激化(マイナーなブランドにも安価なエントリ機に商機あり)、というお話。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


投稿者:

TechCrunch Japan

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