2018年に中国で頻繁に検索された言葉はW杯、貿易戦争、Apple

Googleが2018年のGoogle検索のトレンドを発表したすぐ後に、検索エンジンBaiduも、GoogleやFacebookなどを含む西洋諸国では主流となっているテックサービスにアクセスできないオンライン世界で中国人がどんなことに魅了されたのかを発表した。


中国最大手の検索エンジンは、インターネットユーザーの“社会的な集団記憶”を示すために“何兆ものトレンドとなっている質問に基づいて”レポートをまとめた、としている:8月の時点で中国では8億200万人がインターネットを利用していて、その多くが毎日何かを調べるためにBaiduを利用している。

総括すると、中国のインターネットユーザーの関心はスポーツイベント、自然災害、政治、エンターテイメントにあった。これはGoogleの年間検索で見られたパターンと同じだ。Baiduで2018年に最も人気のあった検索は以下の通りだ。

    1. ワールドカップ:検索トップは、世界その他の国のものと同じだった。トーナメントで中国チームの活躍は冴えないものだったにもかかわらず、ワールドカップはいくつもの外国チームを応援する多くの中国人ファンを魅了した。胸踊る試合を観戦するために、大都市のバーは夜、人でいっぱいになり、さらに多くの人が応援するためにロシアに遠征したりもした。
    2.  米国ー中国間の貿易戦争:世界第一位と第二位の経済大国間の紛争がエスカレートしつつあることを考えたとき、検索次点にこれがくるのは何の驚きでもない。一連の動きは、HuaweiのCFO逮捕を含め、さらなる懸念を巻き起こしている。
    3. 台風Mangkhut:超大型の熱帯サイクロンが9月に太平洋を横断し、フィリピンと中国南部に大きな被害をもたらした。ハードウェア製造で中国のシリコンバレーと呼ばれている深センは、台風後に被害総額は2040万ドル超と発表した
    4. Apple:米国のスマホ大企業は、アンドロイドを展開する地元の競合相手HuaweiやOppoがマーケットシェアを切り崩しているにもかかわらず、中国においてもまだ関心を集めている。AppleはまたチップメメーカーQualcommと裁判で争っていて、QualcommはAppleの特定モデルの中国での販売停止を求めた。
    5. テレビ番組Yanxi Palace:内妻たちが陰謀を展開する歴史ドラマで、制作・放送元iQiyi最大のヒットとなった。iQiyiはNetflixと競合する中国のサービスで、2月に米国で株式公開した。全70エピソードあるこのドラマは中国だけでなく世界70カ国超で視聴された。
    6. テレビ番組Produce 101:若い女性101人がパフォーマンスを競うこのタレントショーは、Tencentの今年最大のヒットビデオの一つだ。若い世代がターゲットだが、それ以外の世代の視聴者も獲得し、人気のミームとなった。リストの第9位もこの番組で生まれた。
    7. Skr:ポップアイドルKris Wuによる流行語。Kris Wuはこの言葉をiQiyiのラップコンテスト“Rap of China”で頻繁に使用した。ファンやインターネットユーザーがいろんな解釈ができるようにしている。
    8. Li Yong死去:17カ月に及ぶがん闘病後にこの世を去った人気のテレビ司会者の訃報では、ソーシャルメディア上で大きな悲しみが広がった。
    9. コイ:さまざまな色の模様を持つコイは中国の文化では幸運と関連づけられている。Produce 101のコンテスト参加者Yang Chaoyueは、視聴者に平均以下と思われたが、驚くことに人気を得た。以来、コイにたとえられている。
    10. エレクトロニック・スポーツ:エレクトロニック・スポーツのオリンピックと呼ばれるオンラインゲームLeague of Legendsの決勝で中国チームが勝った後、プロのゲーミングが突如、国のプライドの源となった。

ランキングに加えて、Baiduはカテゴリー別に人気の言葉のリストも発表した。カテゴリーは、国のプライドを刺激したり涙を誘ったりしたイベントのような国内の出来事がメーンだ。

また、Baiduが今年初めてAI関連のキーワードに絞ったカテゴリーを加えた。AI開発を事業の中心に位置付け、自動運転にも巨額の投資をしているこの検索大企業は、テクノロジーは“中国全土で流行となったばかりか、世界中の暮らしを変える主要なエンジンとなっている」と記した。2018年、中国の人々はAIに関連する言葉の学習に熱心だった。その言葉とは、ロボット、チップ、IoT、スマートスピーカー、自動運転、顔認証、量子コンピュータ、無人航空機、世界人工知能会議、量子力学だ。


イメージクレジット: Photo Illustration by Chesnot/Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

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TechCrunch Japan

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