大手ソーシャルネットワークのサービスダウンが相次ぎ、 実店舗の多くが閉店し、多くの人々が仕事を休む感謝祭(サンクスギビングデー)の米国時間の11月28日、バーゲンハンターたちはオンラインに集結してホリデーショッピングをスタートした。
Adobe(アドビ)によると太平洋時間午後2時現在、21億ドルがオンラインショッピングで消費されている。昨年同時期より20.2%多い。この数字は時間を追うごとに売上が伸びていることを示している。その前の午前10時の発表では、売上は4.7億ドル、前年比14.5%増だった。総合的に見て、売上パターンは今日の売上げを44億ドルとしてするAdobeの 予測に概ね沿っている。
EコマースバックエンドサービスのShopifyでは、1分当たり4500件の注文があり、毎分40万ドル近くが消費されたと報告(ライブ更新中)している。その中で全売上の66%はを占めたモバイル機器がアパレルとアクセサリーとともに人気のカテゴリーであり、都市別ではニューヨークが一番売れている。平均購買価格は78.66ドルだ。
Adobe Analyticsは米国のトップ100小売店中80店舗の売上をリアルタイムで追跡しており、ホリデーセール期間中におよそ5500万種類のSKU(在庫管理単位)と1兆件の注文をカバーする。一方Shopifyは、同社のAPIを利用しているさまざまなオンライン小売店のデータを利用している。
かつてはブラックフライデー(感謝祭翌日)がホリデーセールの初日と考えられていたが、感謝祭当日(物理的店舗のほとんどが閉店)を家で過ごす消費者たちによるネットショップでの買い物が増えたことで勢いが増した。今年の感謝祭は2018年の11月22日より1週間遅いので、セールス期間は圧縮され、熱狂度も高くなりそうだ。
TechCrunchのSarah Perez(サラ・ペレス)が昨日の記事で指摘したように、今年は多くのショップがブラックフライデーセールスを早めに仕掛けており、11月に入ってから本日28日までに530億ドルが消費されている。今年のホリデーセール全体の売上は1440億ドル近くになると予測されている。
ちなみに、アドビの分析による2018年のオンラインセールスは37億ドルだった。同社によると、今月はすでに530億ドルの売上を記録しているが、そのうちの27日間で10億ドル以上だったそうだ。20億ドルを超えた日は8日あり、11月27日は29億ドルだった。これは前年比22%増であり、ホリデーショッピングの期間を伸ばすためにスタートを最大限に早める小売店の戦略が功を奏したといえる。もう1つ興味深い傾向は、今月182億ドルの購入がスマートフォンから行われたことで、昨年より49.5%増えている。
「本日までの好調なオンライン売上は、ホリデーショッピングがこれまでになく早く始まっていることを示唆している。感謝祭前日にパソコンなどの人気商品が大きく値引きされるなど、今シーズンの目玉商品の多くがすでに出回っている。このことがオンライン売上の著しい伸び(前年比16.1%増)につながっている。小売店が見極めるべき重要な点は、早めのディスカウントが果たして全体売上の増加につながるのか、それとも消費者にホリデー予算を早めに使い切らせるだけなのかだ」とアドビの消費者製品・プラットフォーム担当副社長であるJason Woosley(ジェイソン・ウーズリー)氏は指摘した。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook )