2022年発売のCanooの電動車両第2弾はラストマイル配達向け

12月下旬にNasdaq(ナスダック)上場を予定しているロサンゼルスを拠点とする電気自動車スタートアップCanoo(カヌー)は12月17日、全電動の多目的配達車両を発表した。

ハイルーフで、荷物ロッカーと車両を管理するためのサービスプラットフォームとしてのソフトウェアを有する電動配達車両は小規模の事業所や、宅配企業、小売業者、大企業、ロジスティック企業のようなラストマイルの配達を行う企業をターゲットとしている。

2019年のデビュー以来Canooにとって2つめのプロダクトとなるこの最新車両は、Canooのフレキシビリティと、消費者とB2Bへの応用に向けたプロダクトを作るという同社の意思を示すのが目的だ。Canooの全ての車両は同じ基礎アーキテクチャを共有し、車内や外観が異なる。

多目的配達車両の他のバリエーションも出る予定で、Canooは今後サービスネットワークの発表も計画している。

画像クレジット:Canoo

Canooは2017年にEvelozcityとして始まった。創業したのは元Faraday Futureの幹部、Stefan Krause(ステファン・クラウス)氏とUlrich Kranz(アルリッチ・クランツ)氏だ。同社は2019年春に社名をCanooに変え、その数カ月後に最初の車両をデビューさせた。同社にとって初の車両はサブスク限定で提供する予定で、これは投資家や企業、メディアの関心を集めた。

従来の電動SUVというよりマイクロバスのような外観の最初の車両は、キャビン下のキャシーにバッテリーと電動ドライブトレインを搭載する「スケートボード」式のアーキテクチャだ。これは今年初め、Hyundai(ヒュンダイ、現代自動車)の関心をひいた。Hyundaiは2月に、Canoo独自仕様のスケートボードデザインを元にして、Canooと共同で電動車両プラットフォームを開発する計画を発表した。開発するプラットフォームはHyundaiとKiaの将来の電動車両、そしてHyundaiグループの「多目的車両」に使われる。HyundaiがCES 2020で発表したPBVは、レストランやクリニックなどさまざまな目的のために使うことができる移動可能なポッド状の車両だ。

この新しい配達車両はまず2つのサイズで提供される。その後違うバージョンも展開される見込みで、特定の要件を満たすためにCanooとカスタム車両を共同開発するオプションも提供されるとCanooは述べた。

電動配達車両の価格は3万3000ドル(約340万円)からだ。ただし、購入は待たなければならない。販売は2022年からで、大量生産の開始は2023年が予定されている。1台あたり返金可能なデポジット100ドル(約1万円)でプレオーダーできる。

米国での商業デビューに続き、カナダやメキシコ、欧州といった他のマーケットでも多目的配達車両を立ち上げる計画だとCanooは話した。

同社の会長Tony Aquila(トニー・アクイラ)氏によると、配達車両はドライバーのエルゴノミックを念頭に置いてデザインされ、ドライバーが快適に、そして生産的に仕事ができるようディテールにこだわった。アクイラ氏はこの車両はリーズナブル価格であり、現在市場に出回っている同等クラスの電動配達車両よりも積載許容量が大きいとも説明した。

画像クレジット:Canoo

「車所有にかかる全体のコストを下げ、ローカルの零細企業から大企業までみなの投資に対するリターンを増やすことを目的としています」と声明で述べた。

実際、Canooは配達車両を注文する企業に対し、ユースケースにもよるが他社の最も売れている配達車両と比較したときに6年から7年で5万〜8万ドル(約517〜827万円)分の業務改善ができると約束している。

Canooはまた、配達車両にフレキシビリティを持たせ、異なるワークステーション用に生産できるとしている。バッテリーパックサイズは40〜80キロワットアワーの間でいくつか用意され、備品やツールを充電するのに使える双方向のチャージャーも搭載される。

Canooはまた、車両に搭載したテクノロジー、特に高度なドライバー補助システム、無線ソフトウェアアップデート、ソフトウェア・アズ・ア・サービスのプラットフォームが機能の管理やルートのプラン、走行の診断を行い、ドライバーをサポートすると宣伝した。

カテゴリー:モビリティ
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画像クレジット: Canoo

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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