3万以上のテレビ番組と映画2500本が楽しめる動画配信サービスParamount+は広告付きで月額約530円

ViacomCBS(バイアコムCBS)の経営陣は米国時間2月24日、投資家イベントをバーチャル開催し、3月4日に開始されるストリーミングサービスParamount+の戦略について説明を行った。同サービスは基本的には、CBS All Accessのリブランド・拡大バージョンだ。

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米国でのサービス開始に加えて、同社幹部は、このサービスは中南米とカナダでも3月4日に利用可能になり、その数週間後には北欧でのローンチ、そして今年中にはオーストラリアでの展開も予定されていると述べた。

Paramount+の料金は、米国では広告付きで月額4.99ドル(約530円、CBSオールアクセスの約640円よりも安い)、または広告なしでスポーツ、ニュース、ライブTVコンテンツを追加して9.99ドル(約1060円)になるという。また、Showtimeなどの同社のプレミアムサブスクリプションとバンドルする計画もある。

そう、さらにもう1つの名前に「+」がついたストリーミングサービスだ。しかし、同社のストリーミング社長兼 CEOであるTom Ryan(トム・ライアン)氏は、調査の結果、パラマウントやCBS だけでなく、Comedy Central、MTV、Nickelodeon(ニコロデオン)など、ViacomCBS のブランドは視聴者によく知られており、新サービスではこれらのブランドが前面に出されると述べている。さらに、ViacomCBSはすでに「13 Reasons Why(13の理由)」「Emily in Paris(エミリー、パリへ行く)」「Jack Ryan(ジャック・ライアン)」など、他のサービスでヒットしたストリーミング番組を数多く制作していることも注目に値する。

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ViacomCBSの幹部はまた、Paramount+はライブニュース、ライブスポーツ、そして(イベント中に繰り返されたフレーズを使うなら)「山のようなエンターテインメント」を独自に組み合わせたサービスになると主張している。また、商品面では4K、HDR、ドルビービジョンでのオリジナル作品を簡単にダウンロードできるサービスを提供するという。

エンターテイメント面では、3万エピソード以上のテレビ番組と2500本以上の映画があるとされている。さらに、Kelsey Grammer(ケルシー・グラマー)氏が役に復帰した「Frasier(そりゃないぜ!? フレイジャー)」の新バージョンや、2022年初頭にShowtimeではなくParamount+でデビューするテレビ番組「Halo(ヘイロー)」などの新番組も加わり、ライブラリーは拡大していくという。同サービスはまた、「Love Story(ある愛の詩)」「Fatal Attraction(危険な情事)」「Flashdance(フラッシュダンス)」のような、さまざまなパラマウント所有作品のリブートをしていく。

また、前身のCBS All Accessと同じように、Paramount+では「Star Trek(スタートレック)」シリーズの番組が放送されることになる。これにはすでに放映されていた「Discovery(ディスカバリー)」「Picard(ピカード)」「Lower Decks(ローワー・デッキ)」だけでなく、新シリーズ「Strange New Worlds」や、子供向けアニメ「Prodigy」が含まれる。

映画サイドでは、パラマウントのCEOであるJim Gianopulos(ジム・ジャイアノプロス)氏は、同社は劇場公開モデルを今でも重視しているが、2021年に公開されるいくつかの作品(「A Quiet Place Part 2(クワイエット・プレイス 破られた沈黙)」、「Paw Patrol(パウ・パトロール)」の第1作、「Mission Impossible 7(ミッション:インポッシブル7)」など)を、劇場公開から30〜45日後にParamount+で加速的に配信する予定だと述べた(HBO Maxは2021年、Warner Bros.(ワーナー・ブラザース)の映画を劇場公開と同時に配信する予定だとのことなので、HBO Maxほど積極的ではない戦略といえる)。また、「Paranormal Activity(パラノーマル・アクティビティ)」と「Pet Sematary(ペット・セメタリー)」のリブートを皮切りに、新作で直接ストリーミング公開される映画も出てくるという。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:ViacomCBSParamount+サブスクリプション動画配信

画像クレジット:Paramount+

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(文:Anthony Ha、翻訳:Dragonfly)

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TechCrunch Japan

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