5Gを活用したサービス開発を促進する東京都の「TOKYO 5G PROMOTER」、第1期採択企業の6社を紹介

1月28日、東京都の「5G技術活用型開発等促進事業」が実施するアクセラレーションプログラム「TOKYO 5G PROMOTER」の第1期採択企業が発表された。採択されたのはエドガ、FMB、Symmetry Dimensions、FutuRocket、Holoeyes、ホロラボの6社だ。TOKYO 5G PROMOTERでは、採択企業に対して実証実験の場所と機会の提供、通信キャリアなどとのネットワーク構築支援、メンタリングの提供、開発環境の支援、ビジネスマッチングや人材採用など事業成長に必要な要素に関する支援を行うという。

エドガはVR開発を得意とするスタートアップ。5Gの技術を利用することで、非接触で実施できる7万人規模のバーチャルゲームショウ(VGS)の実現を目指す。

FMBは高精緻なファッション3Dモデリングを手がけるスタートアップだ。同社はプレスリリースの中で、「Tokyo 5G Promoterで採択されたXRと3Dモデリング技術をさらに発展させDXを加速する」とコメントしている。

Symmetry Dimensionsは、XRの研究開発を専門に行うスタートアップ。2017年度のTechCrunch Japanスタートアップバトルにも出場した企業だ。現実空間の工場や製造設備、製品、オペレーションをデジタル空間に再現することを意味する「デジタルツイン」の構築と利用を可能にするプラットフォームの実現を目指している。5Gの技術を利用し、人の流れや気象などをデジタル空間に再現する空間・都市向けデジタルツイン・プラットフォームの「SYMMETRY」の開発を進める。

FutuRocketは、小規模事業者向けのAIカメラ「ManaCam」とIoTトイレットペーパーホルダー「カミアール」などを開発するスタートアップ。同社はプレスリリースの中で、「5Gの高速大容量通信を短時間だけちょっと使う。フェラーリでコンビニに買い物に行くような試みですが、5G活用を活性化し、裾野を広げていく上で新たな使い方を提示していきます」とコメントしている。

Holoeyesは患者の臓器や患部の状態を仮想空間で把握できるVRや、Microsoft HoloLensなどのMR技術を使い、術前のカンファレンスや遠隔地との症例共有などを可能にするコミュニケーションツールを開発するスタートアップ。

ホロラボはHoloLensやWindows Holographicを使ったアプリケーションの開発を手がけるスタートアップ。2020年6月には空間上にマニュアルを設置して、作業現場の利便性を高めるアプリ「手放しマニュアル」などをリリースしている。

TOKYO 5G PROMOTERは上記6社に対し、2022年2月まで支援を行う予定だ。

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カテゴリー:VC / エンジェル
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TechCrunch Japan

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