約950兆円の50歳以上の市場をターゲットにするコミュニティをAARPが設立

高齢者を対象としたテクノロジーは、ヘルスケア、フィンテック、エンターテインメントなどの分野で、目新しいものではないが、スタートアップ企業、投資家、国際的な産業界リーダーからなる新しいコミュニティが、この年間8兆3000億ドル(約950兆円)と言われる市場に注目している。

AARPが起ち上げたAgeTech Collaborative(エイジテック・コラボレーティブ)は、T. Rowe Price(ティー・ロウ・プライス)、Walgreens(ウォルグリーン)、Cooley(クーリー)、QED Investors(QEDインベスターズ)などの組織を集め、スタートアップ企業の製品やツールをスケールアップして、それらをAARPの3800万人の会員の目に触れるようにしようという取り組みだ。

このコラボレーションには、Voiceitt(ボイスイット)、Rendever(レンデバー)、Trust & Will(トラスト&ウィル)、Mighty Health(マイティ・ヘルス)など、50社のスタートアップ企業が参加している。これらの企業は、製品を試用するための6つのテストベッドを利用できる他、10を超える投資家やベンチャーキャピタリスト、50歳以上のコミュニティに関わる大手企業やサービスプロバイダーとアイデアを交換することができる。

AARPでイノベーション・製品開発担当シニアバイスプレジデントを務めるAndy Miller(アンディ・ミラー)氏がTechCrunchに語った話によると、50歳以上の人々の消費力はすでに8兆3000億ドルに達しているが、30年後には3倍になると予想されるという。

ミラー氏は、自身が率いるアクセラレーターのAARP Innovation Labs(AARPイノベーション・ラボ)には、30社ほどの企業が集まったものの、AARPの会員にはアクセスを提供できなかったことが、このアイデアの発端になったと語っている。そこでAARPは、スタートアップ企業に規模拡大の道筋をつける方法を考え始めた。その中には、スタートアップ企業が試験的に製品を試す機会を見つけたり、製品を試してくれる企業と提携できるようにすることが含まれる。

また、AARPには、50歳以上の市場をターゲットにしたスタートアップ企業や他のアクセラレータプログラムについて、AARPの見解を聞きたいというベンチャーキャピタル企業からの問い合わせも受けているという。

「私たちは、このようなエコシステムを構築する必要性を強く感じていました」と、ミラー氏はいう。「この年代層では毎日1万人が65歳になり、ミレニアル世代の最高齢者はあと10年で50歳になります。経済的な誘引もありますが、しかし我々の取り組みによって人々がより幸せな年齢の重ね方をできるようにすることで、社会の利益にもなります。私たちは、AARPという究極のコネクターの力を、VCや企業、スタートアップに活用することができます。老いに打ち勝つことができるものがあるとすれば、それはAARPであるはずです。私たちは、すべての人に成功して欲しいと思っています」。

Aging 2.0をはじめとする他の組織もまた、エイジテック分野に参入し、次の最も優れたイノベーションを模索している。一方、スタートアップ企業はさまざまな製品やサービスのために資金調達を続けている。例えば、高齢者向けフィットネスプログラムをてがけるBold(ボールド)は、2021年初めに700万ドル(約8億円)を調達している。

新型コロナウイルスが世界的に大流行する以前には、高齢者向けのテクノロジーは「あればいいもの」だった。しかし今では「最高の人生を送るためには絶対的な必要なもの」となっていると、ミラー氏は付け加えた。QRコードをスキャンしてレストランのメニューを注文することから、医師との遠隔医療の予約まで、高齢者にとってテクノロジーに慣れ親しむことが必要になっている。

これら2つの分野に加えて、Voiceitt(ボイスイット)が取り組んでいるような、うなり声や音を認識して照明を点灯させる技術などの音声認識分野や、世代を超えたファイナンシャルプランニングなどのフィンテック(金融テクノロジー)分野でもイノベーションが起こると、ミラー氏は考えている。

フィンテックは、QED InvestorsのマネージングパートナーであるNigel Morris(ナイジェル・モリス)氏が注目している分野の1つでもある。

退職後の選択肢を理解し、子どもに貯金を渡すかどうかを考えたいというニーズや、60歳で退職したら海辺に隠居するのではなく、むしろギグ・エコノミーを活用したいというニーズもあると、モリス氏はいう。

QEDは、贈与管理のためのソフトウェアであるFreewill(フリーウィル)や、介護者の財務管理を支援するTrue Link(トゥルー・リンク)など、4社のエイジテック企業に投資している。

「いくつもの企業がこの問題を考えており、それは時宜にかなっています」と、モリス氏は続けた。「この層は伝統的に格好良いものとは見做されておらず、多くの投資家がこの層を理解していないため、これまで見過ごされてきました。そこにチャンスはたくさんあり、AARPがこのような活動を行うのはすばらしいことです。その創設メンバーになれることを、私たちは大変誇りに思います」。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Christine Hall、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

科学者である創業者たちに議決権を譲渡するアクセラレーターかつファンドのSciFounders

2021年1月に600万ドル(約6億8000万円)の支援を受けて設立された、アクセラレータープログラムかつファンドのSciFounders(サイファウンダーズ)が、科学者である創業者たちが自分の会社を経営することを支援する新しい提案をしている。通常は投資にともなって得られる議決権を、投資対象の一部のチームに与える計画を立てているという。

なぜそれが重要なのだろうか?まあ、いろいろな意味で時代の流れを感じる。ベンチャーキャピタルは創業者に多くの要求をすることで知られてきたが、その一方でここ数年はトップの座を維持するためにあらゆる努力をしている。新しいオフィスを開設したり、独自の編集部門を設けたり、記録的な速さでタームシートを提供したり、資金調達を完了した直後の創業者への各種チェックを免除したりという具合だ。このため創業者は運転席に悠々と座ってきた。

しかし、SciFoundersの共同創業者であるMatt Krisiloff(マット・クリシロフ)氏は、SciFoundersの考えにはそれ以上のものがあるという。SciFoundersは、学界で満足できるポジションを得られない博士号取得者の増加に対応するために2021年設立された組織だ。

クリシロフ氏自身も、幹細胞を人間の卵子に変換するバイオテック企業Conception(コンセプション)を創業者として経営を行っているが、特にバイオテック企業の創業者たちが会社をコントロールできなくなるのを見るのはうんざりだと語る。

クリシロフ氏は「こうしたスタートアップ企業は、非常に多くの資本を必要とするため、このようなことが頻発するのです」と指摘する。「ソフトウェア企業なら数千ドル(数十万円)のプレシード資金でを立ち上げることができますが、ライフサイエンス企業の場合はおそらく数百万ドル(数億円)の資金が必要です」。このため創業者にとっての状況はいとも簡単に変わってしまい、所有権も発言権も弱められてしまうのだ。

彼の組織が望んでいるのは、科学者たちがより多くの力を発揮できるようにすることであり、それがSciFoundersから提供できるなら望むところだ。クリシロフ氏は「ソフトウェアの世界でStripe(ストライプ)のCollison(コリソン)兄弟やAirbnb(エアービーアンドビー)の創業者が自分の会社を取り仕切っているように、科学者が『私たちがすべてを担当する一級市民です』と言えることは、長期的にはすばらしいことだと考えています。私たちは、科学者の創業者の世界にも、そのようなことが広く行われるようにしたいと考えているのです」と語る。

SciFoundersは、これまでに7社に40万ドル(約4550万円)を提供し。10%の株式と引き換えにメンターシップを提供してきたが、この規模の企業が与えられる影響は限られている。

会社の課題について少なくとも発言権を持つことができる、議決権という現在のリミテッドパートナーが自由に使える数少ない手段を手放すようなVCに、賛同するパートナーはあまりいないだろうと私たちが言っても、クリシロフ氏がたじろぐ様子はなかった。

その動きをどこかで始めなければならないと彼は考えているのだ。さらに、SciFoundersは、学術関係者がこれまで受けてきたよりも多くの助言を行うことで、すでに神経を逆なでしていると考えている。クリシロフ氏によると、現在SciFoundersが支援しているのは7つのチームだが「イテレーションサイクルには非常に長い時間がかかる」ため、アクティブな支援は最長で1年間を予定している。その一方で、現在1000件以上の応募を抱えているが、その多くはツイッターでSciFoundersのローンチを告知した後に到着したものだ。

SciFoundersは、Y Combinator(Yコンビネーター)と提携して研究プロジェクトのポートフォリオを運営していたクリシロフ氏に加えて、分子生物学者でGenentech(ジェネンテック)の博士研究員だったAlexander Schubert(アレクサンダー・シューベルト)氏と、Mammoth Biosciences(マンモス・バイオサイエンス)の共同創業者で最高科学責任者のLucas Harrington(ルーカス・ハリントン)氏が共同で設立した。

ハリントン氏とMammoth Biosciencesを創業した、他の3人の共同創業者の中には、CRISPR-Cas(クリスパー・キャス)ゲノム編集技術の発明者であるJennifer Doudna(ジェニファー・ダウドナ)氏がいる。ダウドナ氏は長年の共同研究者であるEmmanuelle Charpentier(エマニュエル・シャルパンティエ)氏とともに2020年ノーベル化学賞を受賞した。

画像クレジット:Andrew Brookes/Cultura/Getty Images

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(文:Connie Loizos、翻訳:sako)

リコーのアクセラレータープログラムTRIBUS 2021、社内78件・社外117件の応募から参加11チームを選出

起業家向けシェアオフィスやコーポレートアクセラレーターなどを展開するゼロワンブースターは11月4日、リコーと共同運営するアクセラレータープログラム「TRIBUS 2021」(トライバス)の参加11チームを発表した。これらのチームは、10月28日に開催された社内外の総合ビジネスコンテストから選出された。

「不可逆な世界でこれからの選択肢をつくる」をテーマとするTRIBUSの2021年の参加者は、社内起業家5チームと、スタートアップ企業6チーム。リコー社内から78件、社外から117件のビジネスアイデアの応募があり、その中から選ばれた。

募集領域は、以下7領域。
・事業活動を通じた社会課題の解決で、脱炭素社会と循環型社会を実現
・次世代太陽電池で作る「充電のない世界」
・認知機能の見える化と適切な介入で認知症の「未病」を改善する社会を実現
・働き方が変わる、働く場所が変わる、紙とデジタルの橋渡しで社会へ新しい価値を提供
・アナログとデジタルがシームレスにつながり、リアルを超えるUXの実現
・リアル×デジタル融合型の企業向けマーケティングサービス
・その他の事業領域(オフィス分野、HR、AI、ロボティクスなど)

アクセラレータープログラム期間中は、リコーグループとパートナー企業からの支援を受けて、ビジネスアイデアの検討や実証実験が行われる。成果発表は2022年2月17日を予定。パートナー企業には、2020年TRIBUS採択チームのグローバル・カルテット、CAMPFIRE Startups、KDDI、日本マイクロソフトが参加している。

採択チームと応募プランの概要は以下のとおり。

スタートアップ企業

  • APTO:AI開発でもっとも労力がかかるデータ作成を、安く、早く、大量に、高品質に行えるサービス
  • CALCU:次世代ダストボックス「CALCU」。食品廃棄の削減・最適化により、 事業利益の最大化をはかるIoTシステム
  • クリエ・ジャパン:様々なデータを基に1人1人に最適化した動画を自動で生成する動画DXサービス「PRISM」
  • JDSC:電力などのデータ×AIで、日常生活をしながらフレイル状態を検知し、高齢者の健康寿命延伸に挑戦
  • スマートショッピング:IoT重量計「スマートマット」を活用した在庫管理・発注自動化ソリューション
  • ユニフィニティー:現場を便利にするアプリを簡単に作成する業務用モバイルアプリのノーコード開発プラットフォーム

社内起業家チーム

  • リコーテクノロジーズ:特殊環境における映像事業
  • リコージャパン:緑化による環境改善
  • リコーITソリューションズ:オンライン商談をAIで支援
  • リコーエレメックス:技術者と現場のマッチングを支援するサービス
  • リコー:スポーツ動画の活用に関するソリューション

香港のスタートアップエコシステム強化を目指すFoundersHKが最初のデモデーを開催

2年以上におよぶ政治的混乱、および新型コロナウイルスのパンデミックを乗り越えた香港で、FoundersHKは、香港のスタートアップコミュニティを強化するために設立された。イベントおよびメンタリングネットワークとして開始されたFoundersHKは、先日FoundersHK Accelerateの最初のデモデー(香港本拠のスタートアップの資金調達と世界市場への進出を支援するための同社のエクイティフリーのアクセラレータープログラム)を開催した。

さまざまな分野を代表する11のスタートアップ(ペットケア、フィンテック、保険、教育など)がメンターや投資家など約500人の聴衆を相手にプレゼンテーションを行った。これらのスタートアップは、150の応募チームの中からFoundersHKのクリエーターが選択したものだ。FoundersHKのクリエーターには、BEA Systems(2008年に85億ドルでOracleに売却)の共同創業者Alfred Chuang(アルフレッド・チュアン)氏、500 Startupsの前ジェネラルパートナーEdith Yeung(イーディス・ヤン)氏、Homecourt(ホームコート)の共同創業者Philip Lam(フィリップ・ラム)氏などがいる。

FounderHKの目的の1つは、香港のスタートアップエコシステムに希望を取り戻すことだ。その意味をヤン氏に尋ねると、次のような返答が返ってきた。「2019年、私が香港の空港に到着したときには、数千人の若者が抗議のデモを行っていました。私は悲しみに襲われ、この混乱で自分が感じたことを忘れないように写真まで撮りました。香港で生まれ育った人間として、何もせずにただ傍観することはできませんでした。そして、起業家精神を結集して、創業者たちがスタートアップを立ち上げるのをお手伝いするのが、今の香港に貢献する最善の方法だと感じました。そうしてFounderHKが生まれたのです」。

FounderHKの目的の1つは、スタートアップがより多くの資金を調達できるようにすることだ。「香港で活発に活動している多くの投資家たちは香港の地元の会社には投資していません。本当に皮肉な話ですが、香港で生まれたすべてのユニコーン企業は海外から資金を調達していました」とヤン氏はいう。

FoundersHKはスタートアップとメンターとのつながりを形成する。メンターの多くは香港出身で、Facebook(フェイスブック)、Microsoft(マイクロソフト)、LinkedIn、Apple(アップル)、Grab(グラブ)などの大手ベンチャー企業やテック企業に在籍している。FoundersHKは、2019年に最初にイベントを開催したが、パンデミックが発生した後は、教育イベントをオンラインで主催していた。

FoundersHKがエクイティフリーである理由の1つは、まずは香港のスタートアップカルチャーを変えることを重視したいからだ。「香港は利益第一主義の場所なので、FoundersHKが利益優先ではないと聞くと、多くの人が驚きます」とチュアン氏はいう。「私たちが何はさておき修正したいのは人と人のネットワーキングの問題です。人は他の人から学習しますが、香港のスタートアップコミュニティでは人のつながりが薄いため、学習が非常に困難です」。

チュアン氏によると、香港の創業者たちは最初自分がやろうとしていることを話すのを嫌うところがあるものの、ビジネスチャンスを活かそうとする意欲は強いという。「最初の1人が何が最大の問題なのかを話すと、すべての人がそうするようになります。皆が共通の問題を抱えていると認識するからです。そうして多くのチームがつながるようになり、カルチャーに変化が生じます」。

チュアン氏によると、数百のスタートアップがFoundersHKのメンターシッププログラムを終了したという。FoundersHKがこのアクセラレータープログラムを始めた理由の1つは、多くのチームが投資家にアプローチする前にサポートを求めていたからだ。500 Startupsの前ベンチャーパートナーBonnie Cheng(ボニー・チェン)氏はFoundersHKに引き抜かれ、FoundersHK Accelerateの運営を任された。このプログラムでは、参加スタートアップが毎週FounderHKのリーダーたちとチェックインミーティングを開く。また、Sequoia Capital(セコイアキャピタル)、Goldman Sachs(ゴールドマンサックス)、Alibaba(アリババ)、Monks Hill(モンクスヒル)、Matrix Partners(マトリックスパートナーズ)といった企業の社員で構成されるメンターシップネットワークも用意されている。

「香港のスタートアップコミュニティを支援し、どのようなスタートアップがあるのか知りたいと思っている香港出身投資家たちを世界中から集めています」とヤン氏はいう。

この数週間は、デモデーに向けたスタートアップたちの準備に費やされた。また、彼らが自分たちを必要以上に控えめに表現することのないようアドバイスも行われた。これはFoundersHKが推進したいと考えているもう1つのカルチャー面の変化だ。「資金の調達は確かにこのアクセラレーターの大きな目的ですが、本当に重要なのは、スタートアップたちに何をすべきか、つまり、自分たちの魅力とそれをプレゼンする方法を教えることです」とチュアン氏はいう。「我々の仕事の大半はスタートアップと彼らがプレゼンする相手である投資家たちをつなげることです」。

FoundersHKには、スタートアップがしかるべき市場でパートナーを見つけられるよう支援するという仕事もある。香港は小さな市場なので、ほとんどのスタートアップたちは、最初から東南アジア、米国、中国本土などの地域への進出を目論んでいる。

これらの海外市場から100人を超える投資家たちがFoundersHK Accelerateのデモデーに出席した。

「多数の香港スタートアップのプレゼンテーションに世界中から100人もの投資家たちを集めるなどということは、これまでになかったことです」とチュアン氏はいう。「これは初めての試みであり、これが今後のプログラムに繋がっていくことを願っています。立案者はボニーで、我々の目的はこうしたイベントをどんどん増やしていくことです」。

FoundersHK Accelerateのリーダーチームの面々と最初の創業者たち(画像クレジット:FoundersHK)FoundersHKの最初の創業者たち

Sleekflowはソーシャルコマース企業向けに設立されたB2B販売プラットフォームだ。大半のソーシャルコマース販売者は、WhatsAppや他のメッセージングアプリを使って顧客と対話し、取引を成立させる。中央ハブが存在しないため、ソーシャルコマース販売者は多くの面倒な業務を行う必要がある。そのため、コンバージョン率を上げることができる貴重なデータを見逃してしまう。Sleekflowは、企業向けのSaaS販売プラットフォームで、カスタマーフローオートメーション(例えば買い物かごが放置されている場合に値引きを申し出るなど)や分析を行って、販売実績を維持する。Sleekflowには、メッセージングアプリ、ソーシャルメディアネットワーク、Salesforce(セールスフォース)などのCRMソフトウェアが統合されている。Sleekflowは、主に中堅企業向け市場やエンタープライズ向けだが、チャネルパートナーと協力して、海外展開を計画している。

DimOrderは「レストラン管理用スーパーアプリ」で、現在、香港の5%のレストランで使用されているという。共同創業者のBen Wong(ベン・ウォン)氏は、レストラン経営者の家族の出で、業務に費やす労働量を削減すると同時に利益を増やすソリューションを開発したかったと話す。DimOrderのフロントエンドには、注文、香港中の物流業者との統合による配達、およびマーケティングツールが配置されている。バックエンドでは、仕入れ、支払い、分析を処理する。DimOrderは、来年には、香港の108の学校向けに集中調理施設と学校給食の注文機能をフロントエンドに追加し、運転資金貸付、在庫管理、人事システムをバックエンドに追加する予定だ。来年は東南アジアに事業拡大する。

Spaceshipは、分断化した国際宅配便、特急便、小包サービス市場に特化した物流プラットフォームで、すでに10万人を超える利用者がいる。Spaceshipを利用することで、販売業者は、各物流プロバイダーの比較、出荷荷物の内容の宣言、出荷日時の選択、支払いを行い、出荷元から配達先まで荷物を追跡できる。また、消費者向けに、物流の予約、移転、引っ越しサービスも提供しており、マーケットプレイスやトラベルプランニングなどの分野でもサービスを立ち上げる予定だ。今後は、まず台湾に事業を拡大し、その後、シンガポール、タイ、日本などの市場にも参入する計画だ。

FindRecruiterは、企業が従来の方法よりも極めて迅速に人材を見つけられるよう支援する報奨金ベースの求人プラットフォームだ。共同創業者のLawton Lai(ロートン・ライ)氏は10年間採用担当者として実績を積んだ後、このスタートアップを立ち上げた。同氏によると、現在、空いたポジションを求人で埋めるのに52日くらいはかかるという。FindRecruiterは、アジア6か国に配置された各専門分野の500人を超えるオンデマンドの採用担当者と連係することで、この期間を約17日に短縮する。FindRecruiterでは、求人を掲載し、分野、専門知識、ニーズに基づいて求人側とリクルーターをマッチングする。FindRecruiterによると、同社のリクルーターは手数料で従来の25%以上を稼ぎ、毎月の売り込み電話に要する時間を30時間節約できるという。クライアントには、さまざまなスタートアップユニコーン企業と優良企業がいる。

PowerArenaは、製造作業を監視するためのディープラーニング分析プラットフォームだ。現時点では、主に電子および自動車分野を対象としており、Wistron(ウィストロン)やJabil(ジャビル)などの顧客がいる。多数のオートメーションマシンが稼働している製造フロアでさえ、72%以上の作業が今でも手作業で行われている、とPowerArenaの創業者たちはいう。製造業者がPowerArenaを使うには、画素数1080pのカメラを設置し、プラットフォームに接続してリアルタイム分析を行う。例えば製造プロセスで急に製造速度が低下した場合、PowerArenaは原因(工場の一部でメインテナンスが実施されているなど)を突き止めることができる。

WadaBentoは、人通りの多い地域に自動販売機を設置することで、レストランの業務拡張と利益向上を支援する。これまでに、香港で14万個の弁当を販売している。業務拡張を目指すレストランには通常、新規店を開くか配達アプリを導入するという2つの方法があるが、どちらもコストが高い。WadaBentoは、レストランが用意したランチボックスを回収して、同社の特許取得済みの自動販売機に入れる。食品は、配達中も自動販売機内でも65度以上に保たれ、衛生状態もIoTデバイスで監視される。WadaBentoは日本、米国、中国で特許を取得し、最近、香港最大の食料品チェーンと契約を結んだ。また、最初の海外市場である日本にも自動販売機を出荷した。2022年上半期までに、200台以上の販売機を設置する計画だ。

Retykleは、妊婦服や子ども服の再販売を容易に行えるようにして、衣服の無駄を削減したいと考えている。LVMHなどの高級ファッションブランドで10年間経験を積んだ創業者のSarah Garner(サラ・ガーナー)氏によると、子どもたちは、成長して18歳になるまでに平均で1700着の衣服が着られなくなるという。しかし、中古市場に流れてくる子ども服は5%ほどしかない。Retykleの目的は、できるだけ多くのアイテムが循環する状態を維持することだ。Retykleは、赤ん坊から10代半ばまでのアイテムを用意している。すべてのアイテムは委託販売される。売り手がRetykleに送った衣服は、すべてチェックされてからサイトに掲載される。アイテムが売れると、ユーザーにはメールで通知され、現金または口座振替で代金が支払われる。Retykleは来月シンガポールに、2022年にはオーストラリアに進出する計画だ。

Preface Codingは、拡張可能だがカスタマイズ可能なコーディングのクラスを提供するテック教育プラットフォームだ。生徒は先生をオンデマンドで予約できる。バーチャルでも対面でもクラスを受講できる。このプラットフォームで先生のトレーニングも可能で、ほとんどのクラスはマンツーマンで行われる。生徒は、3~15歳の子ども、大学生(特に米国やオーストラリアのアジア人留学生)、金融、マネージメント、コンサルティング業界の上級プロフェッショナルまで多岐にわたる。大学や銀行とも提携しており、今後世界中に事業展開していく計画だ。

ZumVetは、動画による獣医相談、自宅訪問、薬の配達(薬の処方と自宅での診断テストを含む)を提供するペットケアスタートアップだ。共同創業者のAthena Lee(アテナ・リー)氏によると、かかりつけの獣医のいない、または動物病院の少ない地域に住んでいるペットオーナー向けにZumVetを創業したという。獣医は、相談を受け、治療計画を作成し、遠隔からのサポートや往診も行う。Zumvetは開業獣医のネットワークを活用しており、ペットケア費用を安くするためにサブスクリプションプランも提供している。

Big Bang Academyは、STEAM(科学・技術・工学・芸術・数学)教育への需要の高まりに応え、子どもたちにとって学習を「映画のように魅力的で、テーマパークのように楽しく、授業のように教育的な」ものにするために創業された。その公認カリキュラムには、各生徒向けの動画、個別レッスン計画が含まれる。また子どもたちの自宅に届けられる実験キットを使った手作業によるアプローチも行われている。現在、200の対話型セッションが用意されており、コース修了率は70%とEdTechプラットフォームとしては高い数字を残している。ビジネスモデルとしては教育機関と提携したB2B、およびB2Cサブスクリプションモデルがあり、顧客の80%は繰り返し受講している。また、コンテンツの多様化と学習用おもちゃの開発も計画している。

YAS Microinsuranceは、わずか5秒でポリシーを有効化できるインシュアテックスタートアップだ。補償範囲には、ランニング、自転車、ハイキングなどでの事故も含まれる。最近、香港最大の公共バス会社の1つKowloon Motor Busと初めて提携し、乗客の持ち物の紛失や盗難、事故発生時の医療費などを補償の対象としている。創業から4カ月で80万ドル(約8950万円)の確定収益を達成している。この2カ月間で約6,300のポリシーが有効化されており、現在も毎週約600のポリシーが新たに有効化されている。

画像クレジット:guowei ying / Getty Images

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(文:Catherine Shu、翻訳:Dragonfly)

世界中の環境テックベンチャー対象の助成プログラムを英Founders FactoryとスロバキアのG-Forceが展開

英国のテックアクセラレーターFounders Factory(ファウンダーズファクトリー)はFounders Factory Sustainability Seedプログラムの立ち上げで欧州の同業と力を合わせる。スロバキアのブラチスラヴァに拠点を置きつつ広範に活動しているG-Force​(GはGreenからとっている)との提携のもとに立ち上げたプログラムは気候テックのスタートアップへの投資と振興を目的としている。

プログラムは世界の温室効果ガス排出を削減し、循環型経済への移行を加速させ、持続可能な住宅供給や製造のソリューションを生み出し、また気候に優しいモビリティ、食糧生産、二酸化炭素・メタン回収・貯留に対応できるスタートアップの起業家に​投資する。

主にブラチスラヴァ以外で活動しているG-Forceとともに展開するこのプログラムは、遠隔と対面のサポートを織り交ぜた「ハイブリッド」方式で展開される。世界の環境テックベンチャーがプログラムに申し込んで参加できるように、との意図だ。

Sustainability SeedプログラムでFounders FactoryのパートナーとなるG-Forceは財務面で、Boris Zelený氏(ボリス・ゼレニー、AVASTに14億ドル[1540億円]で売却されたAVGを創業した人物だ)、Startup GrindのMarian Gazdik(マリアン・ガズディク)氏、そしてアーリーステージ投資家のPeter Külloi(ピーター・キューロイ)氏やMiklós Kóbor(ミクローシュ・コーボー)氏を含む多数の東欧の投資家によって支えられている。

プログラムに選ばれたスタートアップは最大15万ユーロ(約2000万円)のシード投資、Founders Factoryチームによる6カ月のサポート、潜在的な顧客やパートナー、法人、投資家への紹介を受けられる。

Founders FactoryのCEOであるHenry Lane Fox(ヘンリー・レーン・フォックス)氏は次のように述べた。「起業家が創造を得意とするディスラプトを促進することで、すべての人にとってより良い、そしてより持続可能な未来を形成することができます。G-Forceとの提携で、Founders Factory Sustainability Seedプログラムは世界にポジティブな影響を与えるベンチャーの育成とサポートを約束する主要プレシードプログラムになります」。

G-Forceの共同創業パートナーであるMarian Gazdik(マリアン・ガズディク)氏は「Founders Factory Sustainability Seedプログラムとの提携での我々の野望は、G-Forceを欧州の中心を拠点とする世界クラスの持続可能なイノベーションハブにすることです」と述べた。

アイデアを進展させて、レーン・フォックス氏は「これまでは1つの法人パートナーと組み合わせるのが当社のモデルでしたが、この特異なケースではエンジェル投資家のグループをまとめて紹介し、純粋な金融投資家との取引にすることができます。これは実際にこの特異な部門にうまく合うと考えています。我々はまた、そうした企業がプログラムを最大限活用できるよう、早い段階でより多くの資金を提供します」と筆者に語った。

ガズディク氏は、英国ではなく欧州を拠点とすることでEUの助成プログラムを利用することができる、とも付け加えた。

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クリス・サッカ氏の気候変動対策ファンド「Lowercarbon Capital」が880億円を集める
画像クレジット:G-Force team

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(文:Mike Butcher、翻訳:Nariko Mizoguchi

愛知・名古屋・浜松地域対象の「J-Startup CENTRAL(第二期)」がスタートアップ募集開始

愛知・名古屋・浜松地域対象の「J-Startup CENTRAL(第二期)」がスタートアップ募集開始

「Central Japan Startup Ecosystem Consortium」は9月6日、中部経済産業局と連携し、「J-Startup CENTRAL(第二期)」と、内閣府「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」推薦企業の公募を開始すると発表した。また、「Central Japan Startup Ecosystem Consortiumサポーター制度」を開始し、愛知・名古屋、浜松地域のスタートアップを支援する企業や団体の募集を行う。

J-Startup CENTRAL(第二期)

Central Japan Startup Ecosystem Consortiumとは、中部経済連合会、名古屋大学、愛知県、浜松市が内閣府の「スタートアップ・エコシステム拠点都市」募集の呼びかけに応じて提案した拠点形成計画。これが2020年7月14日に内閣府に認められ、同地区は「スタートアップ・エコシステム・グローバル拠点都市」に選定された。

J-Startup CENTRAL(第二期)は、愛知・名古屋・浜松地域のスタートアップを支援するプロジェクト。採択されたスタートアップは、企業や投資家とのマッチングや広報支援などが受けられるほか、希望する場合は内閣府が実施する「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」への優先的な参加が認められる。愛知・名古屋・浜松地域対象の「J-Startup CENTRAL(第二期)」がスタートアップ募集開始

「J-Startup CENTRAL(第二期)」概要

スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム

スタートアップシティ・アクセラレーションプログラムは、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)スタートアップ・エコシステム形成推進事業をジェトロ(日本貿易振興機構)が受託し実施する事業。参加を希望するスタートアップは、別途申し込みが必要となる(「ジェトロが全国8カ所でアクセラレーションプログラム開始、世界展開を目指すスタートアップを100社募集」参照)

「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」概要

  • 実施期間:2021年(令和3年)10月下旬~2022年(令和4年)3月ごろ。デモデイ(事業発表会)は2022年(令和4年)2~3月をオンラインで予定
  • 参加対象:グローバル拠点都市・推進拠点都市から6コースで110社程度
  • 内容:2ステージ、計6コースに分けて事業ラウンドや事業分野ごとのプログラムを実施。Global Preparation Stage(1コース)は40~50社(シード~アーリー向け。基礎知識習得や海外戦略策定など)。Global Scale Stage(5コース)は各10~15社(シード~ミドル向け。販路開拓、事業連携、資金調達など)
  • 応募締切:2021年(令和3年)9月27日17時
  • 応募方法:「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」より申し込み

愛知・名古屋・浜松地域対象の「J-Startup CENTRAL(第二期)」がスタートアップ募集開始

愛知・名古屋・浜松地域対象の「J-Startup CENTRAL(第二期)」がスタートアップ募集開始

「Central Japan Startup Ecosystem Consortium」は9月6日、中部経済産業局と連携し、「J-Startup CENTRAL(第二期)」と、内閣府「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」推薦企業の公募を開始すると発表した。また、「Central Japan Startup Ecosystem Consortiumサポーター制度」を開始し、愛知・名古屋、浜松地域のスタートアップを支援する企業や団体の募集を行う。

J-Startup CENTRAL(第二期)

Central Japan Startup Ecosystem Consortiumとは、中部経済連合会、名古屋大学、愛知県、浜松市が内閣府の「スタートアップ・エコシステム拠点都市」募集の呼びかけに応じて提案した拠点形成計画。これが2020年7月14日に内閣府に認められ、同地区は「スタートアップ・エコシステム・グローバル拠点都市」に選定された。

J-Startup CENTRAL(第二期)は、愛知・名古屋・浜松地域のスタートアップを支援するプロジェクト。採択されたスタートアップは、企業や投資家とのマッチングや広報支援などが受けられるほか、希望する場合は内閣府が実施する「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」への優先的な参加が認められる。愛知・名古屋・浜松地域対象の「J-Startup CENTRAL(第二期)」がスタートアップ募集開始

「J-Startup CENTRAL(第二期)」概要

スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム

スタートアップシティ・アクセラレーションプログラムは、官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)スタートアップ・エコシステム形成推進事業をジェトロ(日本貿易振興機構)が受託し実施する事業。参加を希望するスタートアップは、別途申し込みが必要となる(「ジェトロが全国8カ所でアクセラレーションプログラム開始、世界展開を目指すスタートアップを100社募集」参照)

「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」概要

  • 実施期間:2021年(令和3年)10月下旬~2022年(令和4年)3月ごろ。デモデイ(事業発表会)は2022年(令和4年)2~3月をオンラインで予定
  • 参加対象:グローバル拠点都市・推進拠点都市から6コースで110社程度
  • 内容:2ステージ、計6コースに分けて事業ラウンドや事業分野ごとのプログラムを実施。Global Preparation Stage(1コース)は40~50社(シード~アーリー向け。基礎知識習得や海外戦略策定など)。Global Scale Stage(5コース)は各10~15社(シード~ミドル向け。販路開拓、事業連携、資金調達など)
  • 応募締切:2021年(令和3年)9月27日17時
  • 応募方法:「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」より申し込み

ジェトロの海外進出支援アクセラレータープログラム「X-HUB OUTBOUND PROGRAM 2021」がニューヨークコース募集開始

ジェトロの海外進出支援アクセラレータープログラム「X-HUB OUTBOUND PROGRAM 2021」がニューヨークコース募集開始

ジェトロ(日本貿易振興機構)スタートアップ支援課は9月6日、東京都からの委託で実施している、都内スタートアップの海外展開を支援するアクセラレータープログラム「X-HUB OUTBOUND PROGRAM 2021」のニューヨークコース募集開始を発表した。

X-HUB OUTBOUND PROGRAM 2021は、東京都が主催し、デトロイトトーマツとジェトロの運営によるスタートアップ支援プラットフォーム「X-HUB TOKYO」が運営するアクセラレータープログラム。グローバルアクセラレーターによるメンタリングやビジネスマッチングを行い、海外ビジネスパートナーとの提携や投資家からの資金調達などの機会を提供するというもの。年間を通して実施され、コースには欧州カンファレンス、深圳、ドイツ、シンガポール、ニューヨーク、シリコンバレーの6つがある。

今回募集を行うニューヨークコースは、北米東海岸での展開を目指す都内のスタートアップを対象に、ニューヨークの大手アクセラレーターERA Globalと提携して実施。現地市場動向に関するレクチャー、顧客ニーズとバリュープロポジションの明確化などに向けたメンタリング、現地企業トップや投資家へのピッチなどが行われる。

「X-HUB OUTBOUND PROGRAM 2021」概要

  • 募集期間:2021年9月3日~24日17:00締め切り
  • 募集企業数:10社程度
  • 参加費:無料
  • 使用言語:英語
  • 参加形態:オンライン
  • 提携パートナー:ERA Global

応募資格

  • 都内のスタートアップ企業(都内に事業所を有すること)
  • 法人はおおむね創業10年以内の企業であること
  • すでに日本で、100~300万米ドル(1~3億円)程度の資金調達を終えているか、一定の売上実績があること
  • 既存産業とテクノロジーを掛け合わせたハイフンテック(hyphen-tech)、Eコマースなどのカテゴリーに属するプロダクト・サービスを有していること
  • 英語がビジネスレベルで対応可能な、北米展開について意思決定権を持つ人間が参加できること

詳細はこちら

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ジェトロが全国8カ所でアクセラレーションプログラム開始、世界展開を目指すスタートアップを100社募集

ジェトロが全国8カ所でアクセラレーションプログラム開始、 世界展開を目指すスタートアップを100社募集

日本貿易振興機構(ジェトロ)は、内閣府「スタートアップ・エコシステム形成推進事業」拠点都市8カ所において、スタートアップ対象のアクセラレーションプログラムをオンラインで実施すると発表した。「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」として、グローバル展開を目指すスタートアップを募集している。プログラム期間は2021年10月下旬~2022年3月頃で、デモデイは2022年2~3月予定。参加費は無料で、応募締め切りは9月27日17時。参加スタートアップは、ビジネスモデル構築のためのメンタリングや、海外投資家・ビジネスパートナーとのネットワーキング・マッチングの機会が得られる。

同プログラムは、世界トップレベルのアクセラレーターとジェトロが提携し、日本のスタートアップのグローバル展開を後押しするとともに、日本の地方エコシステムの活性化を目的としている。2020年度の試行を経て2021年度は本格実施へ移行し、参加対象地域・企業数・プログラムコースを拡充した。

今回の取り組みでは、プログラム参加対象企業のエリアを国内全8カ所に拡大。2020年度の対象地域、グローバル拠点都市4カ所にエコシステム推進拠点都市4カ所を加え、合計100社程度のスタートアップを募り、スタートアップ・エコシステムの底上げ・活性化に取り組む。

またプログラムコースとしては、「Global Scaleステージ」(5コース)と「「Global Preparationステージ」(1コース)の2ステージを用意した。

スタートアップ・エコシステム拠点都市「グローバル拠点都市」

  • スタートアップ・エコシステム 東京コンソーシアム:東京都、川崎市、横浜市、和光市、つくば市、茨城県など
  • Central Japan Startup Ecosystem Consortium:愛知県、名古屋市、浜松市など
  • 大阪・京都・ひょうご神戸コンソーシアム:大阪市、京都市、神戸市など
  • 福岡スタートアップ・コンソーシアム:福岡市など

スタートアップ・エコシステム拠点都市「推進拠点都市」

  • 札幌・北海道スタートアップ・エコシステム推進協議会:札幌市など
  • 仙台スタートアップ・エコシステム推進協議会:仙台市など
  • 広島地域イノベーション戦略推進会議:広島県など
  • 北九州市SDGsスタートアップエコシステムコンソーシアム:北九州市など

応募要件(すべて満たす必要がある)

  • スタートアップ・エコシステム拠点都市(8拠点都市)のスタートアップ企業
  • 海外での事業展開や資金調達を検討している
  • 商談可能な英語力を有する(取締役、海外展開責任者)
  • 海外展開について意思決定権を有する方(取締役、海外展開責任者)が参加可能
  • 利用条件」に同意し、同コースに関わるすべてのプログラムに参加できること
  • プログラム後のアンケートなどへの協力

「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム」概要

  • 期間(予定):プログラムは2021年10月下旬~2022年3月頃、デモデイは2022年2~3月予定
  • 形式:オンライン(状況次第でオフラインも検討)
  • 募集期間:2021年8月26日~9月27日17時
  • 参加費:無料
  • プログラム詳細・申込:「スタートアップシティ・アクセラレーションプログラム
  • プログラム目的(Global Scaleステージ):販路開拓、事業提携、資金調達
  • プログラム目的(Global Preparationステージ):グローバル展開の基礎知識の習得、海外市場展開意欲向上
  • プログラム内容:講義セッション(マインドセット/コミュニケーション/戦略立案/人材獲得、資金調達・ファイナンス/マーケティングなどに関する座学セッション・ワークショップ)、1on1メンタリング、ネットワーキング、投資家・海外企業に向けたデモデイ
  • 参加対象企業:スタートアップ・エコシステム拠点都市のスタートアップ企業

Global Scaleステージ(5コース)

グローバル展開を加速する企業を対象とするGlobal Scaleステージでは、分野に特化した専門コースを複数新設。B2B・SaaSやバイオ・ヘルスケア分野をはじめ、グローバルトレンドである気候変動・サステイナビリティ分野、大学発・ディープテック分野に特化したコースを設けた。

プログラムの目的

  • グローバル展開の市場参入戦略の策定
  • 市場インサイトの獲得・ネットワーキングの構築
  • 販路開拓、事業提携、資金調達を目的としたプログラム

プログラム概要

  • 販路開拓、事業提携、資金調達を目的としたプログラム
  • メンタリング・イントロダクションを中心としたプログラム構成。座学ではなく、より実践的なプログラム
  • プログラム全体構成は委託先の意向も聞いた上でコースごとに調整(2~3部構成を想定)
  • プログラムは英語にて実施。必要に応じて参加者が通訳者を手配

Global Preparationステージ(1コース)

グローバル展開に向けた準備に取り組む「Global Preparationステージでは、より手厚く、より多様なニーズに応えるべく、日米を熟知するアクセラレーター2社によるプログラムを展開、きめ細かなサポート体制を敷いている。

プログラムの目的

  • グローバル展開の基礎知識の獲得
  • バリュープロポジションの精錬
  • マーケット・インサイトの獲得、ネットワーク構築

プログラム概要

  • グローバル展開の基礎知識の習得、海外市場展開意欲向上を目的としたプログラム
  • 講義とメンタリングを中心とした、基本的に週2日(3時間/日)程度のライトなプログラム構成
  • Acceleration Phaseで選抜された企業(約10社)については販路拡大、資金調達などを目的としたエクステンション・プログラムへの参加
  • セミナー・ワークショップはすべて日本語での受講が可能

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アクセラレータープログラムCode Republicが第9期デモデイ開催、第10期参加スタートアップも募集中

アクセラレータープログラムCode Republicが第9期デモデイ開催、第10期参加スタートアップも募集

ZホールディングスCVC「Z Venture Capital」と、日本と東南アジア最大級のシードVC「East Ventures」が共同運営し、創業からシリーズAの達成を目指すアクセラレータープログラム「Code Republic」(コード・リパブリック)は8月26日、第9期デモデイを開催。採択企業6社が発表を行った。

登壇した企業は次の6社。

アイホック

アイホックは、札幌市内でよく利用する店舗から最短30分で配達する買い物代行サービス「ihok!」(Android版iOS版)を展開。

grow&partners

grow&partnersは、スマホのLINEで一時保育の予約と検索が1分で行えるサービス「あすいく」を運営している。

JUST INNOVATION

JUST INNOVATIONは、ゴルフクラブ選びを専門家に相談できる通販サイト「JUST GOLF」を展開。

Boomee

Boomeeは、事前注文と決済ができる待ち時間ゼロでランチが楽しめるアプリ「Boomee」(ブーミー。Android版iOS版)を展開。

PONT

PONTは、リンク、コンテンツ、販売を一元化できるクリエイターのためのプロフィールサイト「Pont」を運営。

Mierba

Mierbaは、履歴書やエントリーシートではわからない採用候補者の適合性を可視化するプレスクリーニングサービス「Mierba」(ミエルバ)を展開している。

第10期(2021年秋冬プログラム)の採択企業を募集

Code Republicでは第10期(2021年秋冬プログラム)の採択企業を募集している。応募締切は、2021年9月5日23時59分。応募フォームはこちら

プログラム内容

  • 初回投資:創業資金700万円のシード投資。事業の成長に応じてZ Venture Capital、East Venturesから追加投資が実施される
  • メンタリング:事業進捗に対して、Z Venture Capital、East Venturesのキャピタリストから、または起業家同士でフィードバックを実施。起業初期に陥りやすい失敗を防ぎ、最短での事業成長を後押しする
  • 月次発表:Code Republicのアドバイザーに事業進捗を発表。フィードバックにより事業の精度を高める
  • 勉強会:隔週でVCや各領域の専門家を招いて勉強会を開催。さまざまな専門知識を習得し、起業家同士のつながりを構築する。
  • デモデイ:プログラム最終日にデモデイを開催。次回調達のための投資家との関係構築を行う

募集要項

  • プログラム期間:2021年10月中旬から2022年2月下旬
  • 募集締切:2021年9月5日23時59分
  • 応募フォームに必要事項を記入して申し込むと、書類選考の後、面談選考が行われる。書類選考の合否通知は9月上旬を予定

関西在住のU25学生・起業家対象に「スタートアップ・イニシャルプログラムOSAKA(SIO) 連続講座」が受講者を募集開始

関西在住のU25学生・起業家対象に「スタートアップ・イニシャルプログラムOSAKA(SIO) 連続講座」が受講者を募集開始

公益財団法人大阪産業局は8月10日、参加費無料の「スタートアップ・イニシャルプログラムOSAKA(SIO) 連続講座編」の受講者募集を開始した。同プログラムは、起業する際に知っておく必要がある基礎知識などを体系的に学べるという連続講座。ビジネスアイデアを持つ25歳以下の学生または若手起業家が起業に必須の知識を身に付け「知っていたら避けられる失敗」を回避し、よりスムーズに起業を進められることを目的としている。

また今回は、プログラムの中でブラッシュアップしたビジネスアイデアについて受講生が発表するピッチコンテストを開く予定。コンテスト前には、毎日放送(MBS)現役アナウンサーによるプレゼン講座「資料に頼らず話し方のみで伝えたいことを伝える」を実施し、短時間で自分の事業を説明するというスタートアップにとって重要なスキルを身に付けられるようにする。

同プログラムの対象は、関西在住で、25歳以下の学生や若手起業家、またスタートアップビジネスでの起業をめざしている者。参加条件は、社会課題をはじめとする世の中の未解決の課題を市場・ニーズと捉え、ビジネスとしてこれらの解決を目指すアイデアがあること。エントリー締め切りは9月17日18時。プログラム開催日時は、2021年10月5日~11月27日。2022年度以降も、SIOアクセラレーションなどの他プログラムにつなぐことで起業に向けた切れ目のないサポートを継続し、関西のスタートアップ創出拡大に貢献する。

なお同プログラムでは、スタートアップの定義として、創造的イノベーションにより革新的なビジネスモデルを作り、成長を目指していることとしており、個人経営・家族経営などのスモールビジネスの創業や、既存市場に参入するビジネスの創業・起業とは区別するとしている。

募集要項

  • 開催日時:2021年10月5日~11月27日
  • 開催場所:講座・ワークショップは原則オンラインで実施。成果発表会はMBS本社1階「ちゃやまちプラザ」(大阪市北区茶屋町17番1号)
  • 定員:20名(応募者多数の場合は抽選)
  • 対象:関西在住、スタートアップビジネスでの起業を目指している者、25歳以下の学生または若手起業家
  • 参加条件:社会課題をはじめとする世の中の未解決の課題を市場・ニーズと捉え、ビジネスとしてこれらの解決を目指すアイデアがあること
  • 申込締切日:2021年9月17日18時まで
  • 結果通知日:2021年9月24日
  • 参加費:無料
  • 応募方法:「SIO連続講座 申込みフォーム」で必要事項を入力しエントリーする。入力したメールアドレス宛てに、事務局からエントリーシートのダウンロードURLが届くので、これに記入し事務局にメールで送付

プログラムスケジュール(全7回)

  • 第1回:講座(1)「事業作り基礎講座」「起業家マインド醸成講座」
  • 第2回:ワークショップ(1)
  • 第3回:講座(2)「ファイナンス戦略基礎講座」
  • 第4回:ワークショップ(2)
  • 第5回:ワークショップ(3)
  • 第6回:プレゼンテーション講座
  • 第7回:成果発表会(ピッチコンテスト)

大阪では、関係機関が一体となって、オール大阪で起業家を生み育てる環境を整備するとともに、スタートアップ・エコシステムの構築・拠点形成に取り組んでいるという。その一環として、大阪・関西でのスタートアップ・エコシステム構築と将来の大阪発のロールモデルとなる企業の発掘・成長支援のため、2019年(令和元年)にSIOをスタートさせた。新たな価値を自ら創出する、初期段階のスタートアップおよび起業前後の方を対象とし、連続講座やアクセラレータープログラム、イベントなど事業立上げ時に必要とされる専門的な支援プログラムを実施している。

アクセラレータープログラムに参加したスタートアップの以後の成果としては、事業会社との連携・協業が23件、資金調達が4件、チーム増強・人材採用につながったものが6社、次の成長段階のプログラムやコンテストなどの採択・受賞5社といった実績が上がっているという(2019年実績)。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:アクセラレータープログラム(用語)大阪産業局(組織)日本(国・地域)

パナソニック ライフソリューションズ社「Panasonic Accelerator by Life Solutions Company」が参加企業募集

パナソニック ライフソリューションズ社「Panasonic Accelerator by Life Solutions Company」が参加スタートアップ募集

ゼロワンブースターは8月3日、パナソニック ライフソリューションズ社と共同開催する「Panasonic Accelerator by Life Solutions Company」参加企業の募集を開始した。スタートアップ企業との共創によるイノベーション創出、社会課題の解決、パナソニック ライフソリューションズ社の新規事業加速を目的としている。早期応募期限は2021年9月3日、最終応募期限は9月30日。

パナソニック ライフソリューションズ社は、街づくりや移動など、「人々の『くらし』に関わるあらゆる場面」で事業を展開する企業。「人が集まる空間の課題を解決するためにデータコンサルティングを通じた継続的な空間の最適化」(空間ソリューション)などを推進しているが、激しく変化するライフスタイル、価値観、ニーズに対応するソリューションを創出し続けることを重視している。そのためのアプローチのひとつが、このプログラムということだ。

募集領域は次の4つ。

  • 空間価値の向上:IoTやデータを活用した次世代の空間サービスやコンテンツなど、オフィスや店舗などが安心、安全、快適、効率的な空間となるアイデア
  • 建築・建設業界のDX:働く人や環境のデジタル化により効率化や高度化を実現し、安全、安心、スマートでクールな現場プロセスを再構築できるアイデア
  • カーボンニュートラル:省エネや創電、持続的社会の実現に向けたサービスやコンテンツなど、カーボンニュートラル社会の実現に向けたサービスやアイデア
  • その他:「人起点でくらしをより良く、快適にする」とのビジョンに沿い、パナソニック ソリューションズ社のアセットを活用したアイデア

応募アイデアの審査により、最終的に5〜8チームが採択される。採択されたチームはパナソニック ライフソリューションズ社のカタリストとチームを結成してアイデアをブラシュアップし、優れたものには事業化へ向けてナソニック ライフソリューションズ社とゼロワンブースターからの支援が提供される。

スケジュール

2021年8月3日:ビジネスプラン募集開始
8月19日:オンライン説明会
9月30日(木)応募締切
10月:選考期間
2021年11月〜2022年3月:アクセラレータープログラム期間
2022年3月:成果発表

8月19日木曜日午後2時から約1時間、オンライン説明会が実施される

募集概要

下記の領域においてイノベーションをもたらす起業家・事業家を募集。既存領域に捉われない、新たなテクノロジーを活⽤したビジネスアイデアを広く募集する。

事業領域

・空間価値の向上
・建築・設備業界のデジタルトランスフォーメーション
・カーボンニュートラル
・その他

選考基準

下記を中心に、社内および社外の審査員により総合的に判断。

・事業創造への本気度、能力、チームワーク、バックグラウンド、リソース調達力など
・革新的な事業を共創する本アクセラレータープログラムの趣旨との親和性
・課題、変化に対するソリューションの独創性、革新性
・ビジネスプランの新規性、成長性

事業ステージ

事業ステージは不問。プラン企画段階・検証段階の独立起業志望者から、事業化済み・資金調達済みの起業家・スタートアップまで歓迎するという。

参加企業・チーム

参加条件は、法人もしくはチームの代表者がビジネスプランの実現・加速にフルコミットしている、もしくはアクセラレータープログラム参加時点でフルコミットできる見込みがあること。年齢・国籍不問。個人・法人どちらでも応募可能なものの、複数人のチームを歓迎するとしている。

応募時点で法人設立していない個人事業者でも応募可能だが、出資を希望する場合は法人設立が前提となる。

その他の条件

・2次選考(面談選考)を通過した場合、最終選考(ピッチコンテスト)でピッチ(4分35秒予定)を行う必要がある。選抜された場合、同アクセラレータープログラムに必ず参加すること
・パナソニック ライフソリューションズ社および01Boosterによる出資について協議してもらう場合がある
・チーム(人)で複数のビジネスプランをご応募可能
・ビジネスプランはチーム(人)で複数プランを申請可能。その場合はプランごとに申請書を作成し、1件ずつエントリーを行う。また、1度提出したビジネスプランの申請書を修正・再提出することも可能

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラム(用語)ゼロワンブースター(企業)Panasonic / パナソニック(企業)日本(国・地域)

「Plug and Play Osaka」スマートシティ領域アクセラレータープログラム第2期参加の8社が公開

「Plug and Play Osaka」スマートシティ領域アクセラレータープログラム第2期参加の8社が公開

Plug and Play(プラグアンドプレイ)の日本法人Plug and Play Japanは7月21日、大阪拠点Plug and Play Osakaが運営するアクセラレータープログラムにおいて、第2期となる「Batch 2」プログラムに参加するスタートアップ8社を発表した。

Plug and Play Osakaのアクセラレータープログラムは、スマートシティ(Smart Cities)がテーマ。第1期にあたるBatch 1プログラムでは、「スマートライフと建設」「旅行とエクスペリエンス」「都市交通とクリーンテック(Clean Tech)」、「ホスピタリティーと健康」を注力分野として、14社のスタートアップを採択した。

Batch 2プログラムでは、「サステナビリティ」と「エクスペリエンス」「クリーンテック」「スマートライフ」の4つを注力分野に掲げ、「脱炭素社会の実現に向け二酸化炭素分離技術や環境負荷を低減する新素材など、サステナブルな先端テクノロジーに加えて、味覚、嗅覚、聴覚などの五感や購買体験や鑑賞行為のアップデートに取り組むスタートアップを採択」したという。「持続可能な付加価値創造都市の発展」に向けたスタートアップ支援が実施される。

採択スタートアップ8社(アルファベット順)

  • ビーブリッジ:xR(AR/VR/MR)プラットフォームを活用したソリューションを提供。日本
  • Bergen Carbon Solutions(ベルゲン・カーボン・ソリューションズ。):カーボンナノファイバー(CNF)の製造・提供。スウェーデン
  • Carbon Clean Solutions(カーボン・クリーン・ソリューションズ):工業用およびガス処理アプリケーションのための二酸化炭素(CO2)分離技術。イギリス
  • Dreamwaves(ドリームウィーブズ):オーディオ・ナビゲーションアプリを開発。オーストリア
  • FlaVR Labs(フレイビアー・ラボズ):電気的刺激で味覚を作り出すデジタル・テイストの開発。アメリカ
  • Leakmited(リークミット):AIと衛星画像で漏水管の位置を特定。フランス
  • SceneryScent(シーナリーセント):店舗やステージで香りの演出を行う。日本
  • SERENDIOUS(セレンディアス):アーティスト・クリエイターと展示販売スペースのマッチングサービスを提供。日本

Batch 2の期間は2021年7月21日から2021年11月10日まで。ピッチデーにあたる「Batch 2 EXPO」は2021年11月10日に行われる予定。

またPlug and Play Osakaでは、プログラムの最大価値を模索すべく、独自に採択期間・プログラム実施期間の延長を行い、企業パートナーやスタートアップとの対話機会を増やしながら最適なマッチングに取り組む試験的な取り組みを開始した。実施時間による検証を行い、今後の事業支援、共創支援に向けた更なる発展を目指す。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラム(用語)Plug and Play Japan(企業)日本(国・地域)

コード・フォー・ジャパンが日本初のシビックテック領域アクセラレータープログラム開始、Oktaが資金提供

コード・フォー・ジャパンが日本初のシビックテック領域アクセラレータープログラム開始、Oktaが資金提供コード・フォー・ジャパン(Code for Japan)は4月26日、日本初となるシビックテックの社会実装を支援する「Civictech Accelerator Program」(CAP。シビックテックアクセラレータープログラム)の開始を発表した。

また、同プログラム1社目のパートナー企業として、アイデンティティ管理サービスを手がけるOktaから3年間で24万ドル(約2600万円)の寄付が行われることが決定した。Oktaが米国時間4月8日、年次カンファレンス「Oktane21」においてアジア初のパートナーとして発表しており、地域社会への活動の一環とする非営利組織支援の取り組み「Okta for Good」から資金提供が行われる。

CAP第1期の応募は5月末まで行う。また、約6カ月を1タームとして定期的なメンタリングを中心とし、開発やサービスデザインに対するフィードバック、法務・財務などを含めた専門家とのミーティングセットなどで参加チームの社会実装・事業展開をバックアップする。

Code for Japanは、シビックテック(市民が主体となって自分たちの街の課題を技術で解決する)コミュニティ作り支援や、自治体への民間人材派遣などの事業に取り組む非営利団体。より良い未来に向けて、立場を超えてさまざまな人たちと「ともに考え、ともにつくる」ための活動を行っている。

Code for Japanは、今後も国内外の企業や公益財団などをパートナーとして迎え、シビックテック・アプローチで社会課題に取り組んでいるチームを支援し、より多様な社会課題に幅広い世代の仲間とともにより一層シビックテックコミュニティを拡げ、活動を続ける。また、CAPやシビックテックにおける各種取り組みについてパートナーシップを検討している企業・財団からの問い合わせを受け付けているという。

シビックテックアクセラレータープログラム(Civictech Accelerator Program)

Code for Japanによると、シビックテック領域の取り組みにおいて、これまで以下の活動を行いインキュベート機能(設立して間もないチームに技術・人材などを提供し、育成すること)をになってきたという。

コード・フォー・ジャパンが日本初のシビックテック領域アクセラレータープログラム開始、Oktaが資金提供

  • プロトタイプ開発を進めていく毎月開催の継続型ハッカソン「Social Hackday」(ソーシャルハックデー)
  • 技術系人材をコーディネートすることで非営利団体の取り組みにおいてIT活用を進める「Social Technology Officer」(ソーシャルテクノロジーオフィサー)
  • 学生のチーム開発支援プログラム「Civictech Challenge Cup U-22」(CCC U-22。シビックテックチャレンジカップ U-22)

ただ、これらで育ったプロトタイプやプロジェクトのアクセラレート機能(社会実装、持続可能なビジネスモデルの構築などの支援)がなかったため、サービスとして成立する開発や継続可能なプロジェクトが限られていたそうだ。そこで、アクセラレート部分が必要であると判断し、CAPを新たに設置した。

CAPでは、シビックテック活動やオープンソース・オープンデータの関連コミュニティから出てきたプロトタイプやプロジェクトの中で、以下3点に該当するチームに着目しているという。

  • 継続開発、プロダクトをブラッシュアップしていく意志がある
  • アクセラレーションプログラムに一定期間継続して参加できる
  • 社会実装や持続可能な開発、経済市場でのサービス展開を軌道に載せていくことを目指す

さらにこの中から、以下に該当する開発を行っているチームを選出し、専門知識・資金・人材のバックアップを行うとしている。

  • 時事問題を取り上げているもの
  • 地域間連携の可能性があるもの、他の地域にも展開することで利益享受者が増えるもの
  • 多言語対応などで他国のシビックテックコミュニティと協働できたり、他国に対しても利益を享受してもらえるよう展開可能なもの

Oktaと「Okta for Good」

Oktaは、あらゆる人のアイデンティティとアクセスを安全に管理するベンダーニュートラルなサービスプロバイダー。Oktaが提供するプラットフォーム「Okta Identity Cloud」により、クラウド、オンプレミスを問わず、適切な人に適切なテクノロジーを適切なタイミングで安全に利用できるようにするという。7000以上のアプリケーションとの事前連携が完了している「Okta Integration Network」を活用して、あらゆる人や組織にシンプルかつ安全なアクセスを提供し、顧客の潜在能力を発揮できるように支援するとしている。現在1万以上の顧客がOktaを活用しており、職場や顧客のアイデンティティを保護している。

Okta for Goodは、Oktaが製品・時間・資本の1%をソーシャルインパクトのために使うとした2016年から続く取り組み。より良いエコシステムを生み出すためのテクノロジーを開発し、従業員がチェンジメーカーとなっていくための支援、重要な課題に答える非営利組織の支援などに取り組んでいるという。今回、Okta for Goodが非営利組織を資金的に支援する取り組み「Nonprofit Technology Initiative」において、Code for Japanの取り組みがそのひとつとして採択された。

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カテゴリー:パブリック / ダイバーシティ
タグ:アクセラレータープログラム(用語)Okta(企業)オープンソース / Open Source(用語)Code for Japan(組織)オープンデータ(用語)シビックテック / Civic Tech(用語)日本(国・地域)

マイナンバーカード活用のデジタルIDソリューション「xID」がセブン銀行アクセラレータープログラムで採択

マイナンバーカード活用のデジタルIDソリューション「xID」がセブン銀行アクセラレータープログラムで採択

マイナンバーカードを活用したデジタルIDソリューション「xID」(クロスアイディー。Android版iOS版)を提供するxIDは4月12日、セブン銀行主催の社会課題解決型アクセラレータープログラム「セブン銀行 アクセラレーター 2021」の採択企業として選出されたと発表した。今後xIDとセブン銀行ATMの連携を検討開始し、「行政のサードプレイス」として新サービス創出を目指す。

セブン銀行は、これまで「いつでも、どこでも、だれでも、安心して」利用できるATMサービスを展開しており、全国2万5000台以上のATMが利用されてきたという。

その中で、スマートフォンの普及や決済手段の多様化といった昨今の環境の変化に順応し、これまでと変わらずセブン銀行としての価値を発揮していくため、「セブン銀行アクセラレーター」を2016年より開催。

第4回目となる今回は、「高性能カメラ、顔認証、本人確認書類のスキャナー、Bluetoothなどの機能を備えた新型ATMの活用」や、「コンビニらしい、身近な金融サービスの検討」をテーマに、「身近な便利」を共創するための新たなサービスアイディアを広く募集。その結果52社の応募があり、xIDが以下協業プランを提案し採択された。なお、xIDがアクセラレータープログラムに参加するのは今回が初という。

マイナンバーカード活用のデジタルIDソリューション「xID」がセブン銀行アクセラレータープログラムで採択

xIDは「信用コストの低いデジタル社会を実現する」をミッションとして掲げ、マイナンバーカードを活用したデジタルIDソリューションを中心に、次世代の事業モデルをパートナーとともに創出するGovTech企業。情報のフェアな透明性を担保し、データ・個人・企業・政府の信頼性が高い社会をデジタルIDを通して創出する。

xIDは、マイナンバーカードと連携することで、より手軽に本人認証ができるデジタルIDアプリ。初回登録時にマイナンバーカードに格納されている基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)をスマートフォンのNFC経由で読み取り、公的個人認証によってマイナンバーカードとxIDを紐付ける。その後、連携するオンラインサービスのログイン用の暗証番号と電子署名用の暗証番号を設定し、利用時に認証・電子署名することで本人確認を完結し、様々なオンラインサービスの安全な利用を実現する。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:アクセラレータープログラム(用語)xID(企業)KYC / eKYC(用語)公的個人認証サービス / JPKI(用語)セブン銀行(企業)テロ資金供与対策 / CFTマイナンバー(製品・サービス)日本(国・地域)

オーシャンテックを育てるOcean Solutions Acceleratorが2021年から後期段階のスタートアップも対象に

Sustainable Ocean Alliance(SOA)の地球を愛する人びとが数年前に始めたアクセラレーターは、極めて初期的な段階の企業を対象にしていたが、2021年は事業を拡大して最初の資金調達ラウンドを完了した企業も受け入れる。実験的な試みとある程度実証された事業とのこのような混成は、このアクセラレーターの目下成長中のネットワークのメンバーを多様化するだろう。

アクセラレーターの共同創業者であるCraig Dudenhoeffer(クレイグ・デュデンホッファー)氏は、次のように語る。「2020年はパンデミックと、海の状態がこれまでで最も悪く対策の緊急性が増したため、Ocean Solutions Acceleratorの仕事もこれまでになく増えました。そして私たちにとってこれまで以上に明らかになったのは、オーシャンテック(海洋テクノロジー)の企業には強力なコミュニティのサポートとメンターシップ、そして事業推進のための稀有な機会に恵まれることが必要だということです。私たちはアクセラレータープログラムをこれまでの倍にすることに決め、2つの育成グループで21のイノベーターを支援ます」。

2020年のグループには、魚のロボットやケルプ由来の食品、人工珊瑚礁、海洋栽培による動物飼料など、興味深くて画期的とも思われる企業がいた。しかし2020年までの彼ら育成対象企業全員の共通点は、極めて初期段階であることだった。

プロトタイプを作って大きな問題に取り組み、成果を市場に出すことはスタート地点として重要だが、そこで終わりというスタートアップも多い。例外的にCoral Vitaのような企業はハリケーンやパンデミックなど度重なる災難にもめげず、資金を調達してスケールアップを目指した。

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しかし環境保全という分野はまだ多くのVCたちから過小評価されていて、彼らがこれはリスクを賭ける価値があると認めるまでは、まだ先が長い。問題に着目している投資家がほとんどいないし、自分の目でソリューションの可能性を至近距離で見たり、熱心で理想主義に燃える若き創業者たちと個人的な関係を築いているVCもあまりいない。しかし、私がアラスカで会った人たちは、そうではなかった

2021年初めて2グループとなる育成対象は、6月のクラスがプレシードの初期段階の企業、9月がシードやAラウンドを経て「強力なMVP」がある企業になる。どちらも応募は4月12日までで席は21ある。月曜日だから、忘れないように。

「2021年はアクセラレーター事業を拡大して2グループに分けたため、提供するコンテンツもよく練られていますし、支援策も対象の海洋が抱える重要な問題の解決に向けて、資金や技術確保などの必要性で彼らが今どんな段階にあるかという特性に合わせて調整しています」とデュデンホッファー氏はいう。

対象企業はまだ小規模で、アクセラレーターは比較的単純明快な事業だが、彼らが今いるこの分野は拡大しつつあり、投資家の信用も得つつある。バイデン政権になってから、気候変動や生態系の保護、代替エネルギー源などの施策が見直され予算配分も良くなっているため、関連業界のスタートアップやサービスにとっても状況が変わっている。2年前には無謀と見なされたアイデアが、まともに検討されている。幸運により、世界を救おうとしている起業家たちの帆にも、少しは風が当たるようになるだろう。

カテゴリー:EnviroTech
タグ:Sustainable Ocean Allianceアクセラレータープログラム

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Hiroshi Iwatani)

アマゾンがAWSの宇宙スタートアップアクセラレーターでSeraphimと提携

AmazonはまもなくKuiperプロジェクトで衛星コンステレーションによるインターネット接続ビジネスの重要な部分を担うことになる。一方、地上ではもう少し地味だが同じくらい重要な宇宙ビジネスのアクセラレーターを立ち上げることを目指している。Amazonは宇宙ビジネスを専門とするベンチャーキャピタルであるSeraphim Capitalと提携して4週間のプログラムを提供する。参加のインセンティブとして10万ドル(約1100万円)分のAWSクレジットの提供が含まれる。

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AWS Space Acceleratorは現在募集中だ。応募条件は宇宙分野を目指したビジネスでありAWSの利用を予定していることだけだ。募集枠は10組み、4月21日まで受け付けている。

プログラムは比較的標準的な仕組みだ。分野は「テクノロジー、ビジネス、メンターシップ」であり、特色としてはAWSの適切な使用方法を学ぶ。AWSパートナーネットワークをはじめ、宇宙分野に焦点を当てたテクノロジー、法的規制、セキュリティについて専門家から優れたコーチングを得ることができる。またベンチャーキャピタリストと直接資金調達ラウンドについて交渉できる(Seraphim参加チームが最初の投資契約を得ることができるのは間違いなさそうだが、事前の厳密な投資約定はないようだ)。

「選定されたスタートアップは、最大10万ドルのAWS Activateクレジットを獲得できる可能性がある」と発表されている。「可能性」というような若干あいまいな表現になっているのはおそらく法的な配慮からだろう。

宇宙に特化したプログラムは数多いが、いずれも資金需要は十分に満たされているとはいえない。宇宙関連のスタートアップは、高度な技術を必要としユーザーは国家などの公共機関が多い。企業向けSaaSと比較してさえより多くの資金を必要とするという特殊な分野だ。

プログラムの具体的な詳細については、最初のバッチの参加メンバーが発表されてからになるだろう。これは少なくとも1〜2カ月後になる見込みだ。

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カテゴリー:宇宙
タグ:AmazonAWSアクセラレータープログラムSeraphim

画像クレジット:Jason Alden/Bloomberg / Getty Images

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(文:Devin Coldewey、翻訳:滑川海彦@Facebook

2021年のアクセラレーターTechstars NYCはますますグローバルに

アクセラレーターのTechstars NYCが、2021年の同社の育成事業に参加する10社を発表した。マネージングディレクターのJenny Fielding(ジェニー・フィールディング)氏によると、これまでで最もグローバルなクラスになるそうだ。

「いつも世界中から応募があり、参加者はどの国の人でもいい。しかし、NYCを名乗る育成事業に少なくとも5社くらいニューヨークからの参加がないと、エコシステムとしては弱い印象になる」とフィールディング氏はいう。

現在、育成事業のほとんど全体がバーチャルである。フィールディング氏は「地理的な差はなくなった」という。それどころか、今回はニューヨークのスタートアップが1社もいない。複数なのはサンフランシスコとワシントンD.C.のスタートアップだけだ。さらに、フランスやイスラエル、ケニヤ、ポルトガル、英国のスタートアップもいる。

フィールディング氏によると、ニューヨークのスタートアップがいなくても「NYC」を名乗る意義はあるという。なぜなら、グローバルなスタートアップをニューヨークのエコシステムに結びつけているからだ。

2020年も育成事業はバーチャルだったが、最も難しかったのが創業者たちの生きた人間同士の仲間意識や友情の醸成だとフィールディング氏は語る。だからこそ2021年は5月の終り頃にリアルで集まる機会を計画している。ただし、どこであれば安全で合法なのかといったことがわからないため、具体的なことはまだ決まっていない。起業家たちが快適だと感じるのは、どんな場所だろうか。

バーチャルな体験のさまざまな部分が、パンデミックが終わっても残るだろう。Techstarsが動員するメンターの数は1回のクラスで200名ぐらいだが、フィールディング氏によると、バーチャルになって、初めて遅刻がゼロになったという。また、彼女によると、デモデーは期限を決めない。投資家と出会える期間を延ばすことによって、資金調達の機会も増えるだろうと彼女は考えている。

今回の参加スタートアップは、以下の企業となる。

  • Dash(ケニヤ・ナイロビ):アフリカの消費者のための複数の通貨に対応する決済ネットワーク
  • Detach.ai(ポルトガル・リスボン):問題を先取り的に解決するAI利用プラットフォーム。
  • Elanza Wellness(サンフランシスコと英国・ロンドン):ライフスタイルと医療およびメンタルヘルスのデータを総合する受精促進プラットフォーム
  • Gable(サンフランシスコとイスラエル・テルアビブ):社員のために近隣のワークスペースを見つける「ワークスペース・アズ・ア・サービス」の企業
  • Hiitide(シカゴ):本をバーチャル読書クラブや学習コースに変えるマーケットプレイス
  • OneVillage(ワシントンD.C.):がん患者と支援者のためのオンラインのウィッシュリスト、プランニングツール、そして特製品のリテイラーを提供する
  • Paerpay(ボストン):特殊なハードウェアやアプリのダウンロードが要らない非接触決済のプラットフォーム
  • Phalanx(ワシントンD.C.):データとモデルの検査と脆弱性走査を用いてAIシステムのセキュリティを確保する
  • Phood(ボウルダー):大学の学生カードをデジタル化してオンラインサービスの決済に使えるようにする
  • Prediko(英国・ロンドンとフランス・パリ:eコマースの在庫計画を行うスタートアップ
カテゴリー: VC / エンジェル
タグ:アクセラレータープログラムTechstars NYC

画像クレジット:Techstars NYC

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(文:Anthony Ha、翻訳:Hiroshi Iwatani)

集英社のアクセラレータープログラム「マンガテック2020」採択スタートアップ5社が公開

集英社のアクセラレータープログラム「マンガテック2020」採択スタートアップ5社が公開

集英社の「少年ジャンプ+」編集部と新規事業開発部は3月22日、新たなマンガビジネス創造を目指す「集英社スタートアップアクセラレータープログラムマンガテック2020」(マンガテック2020)採択企業5社の事業プランの一部を公開した。また、成果報告会での発表内容や様子を掲載する特設サイトを4月9日開設予定。

マンガテック2020は、多くのマンガ作品を送り出してきた集英社が、従来のマンガビジネスにとらわれない斬新な事業アイデアを持つスタートアップとともに、新たなビジネスを生み出すための共創プログラムとして企画。

2020年7月に開始したところ334の事業アイデアの応募があり、5社のスタートアップを採択したという。約5ヵ月間にわたるメンタリングを通して事業アイデアのブラッシュアップと協業の可能性の模索に取り組み、3月18日開催の成果発表会において成果を発表した。

EmbodyMe:マンガで感情を表現し、対面を超えるビデオコミュニケーションを 「xpression camera」

xpression camera」は、ビデオチャットでマンガを使った新たな感情表現手段を提供するビデオコミュニケーションツール。コロナ禍で必需となったZoomやTeams、YouTubeなどあらゆるビデオアプリ上で使用でき、自分の外見をAIで置き換え、表情や体の動きに応じてリアルタイムにコミュニケーションをとれる。さらに、喜怒哀楽といった感情に応じて、マンガならではの感情表現を行うことで、対面でのコミュニケーションを超える体験を実現する。

EmbodyMeは、AIを用いた映像生成技術の研究開発を行っている。GANなどのディープラーニングを用いて、誰もが目に見えるあらゆるものを自由自在に作り出す世界を作ることを目標とし、Zoomなどで自分の外見をAIで置き換えるアプリxpression cameraなどを展開している。

ストーリア:勉強×エンターテインメント 「Penbe」

Penbe」(ペンビー)は、勉強する楽しさを実感させてくれるアタッチメント式の学習支援ツール。シャープペンシルなどの筆記具に取り付けて勉強するだけ、スマホのアプリと連動し、自動的に勉強したデータを記録する。さらに、勉強したデータを元にエンターテイメント要素を加え、モチベーションの向上をもたらすという。

ストーリアは、IoT/IT機器の企画・開発を手がけており、最初の製品である「Penbe ~勉強したくなる魔法のペン~」を現在開発中。社名(Stolia)の由来は、ストーリー(story)+場所を表す接尾語(lia)とのことで、テクノロジーで、新たなストーリー(物語)を生み出す場所になることを目指す。

集英社のアクセラレータープログラム「マンガテック2020」採択スタートアップ5社が公開

dot:マンガ作品の世界に浸り過ごす一室のみのホテル 「MANGA ART ROOM(仮)」

「MANGA ART ROOM(仮)」は、世界にひとつしかないオリジナルの作品が飾られた「美術館」を、1日1組限定・貸切で作品を堪能できる体験型ホテル。日本のみならず、自社ブランドホテル「MANGA ART HOTEL,TOKYO」でリーチした世界中のファンを対象としている。

dotは、不在型宿泊施設、ドミトリーを運営するホテルオペレーター。MANGA ART HOTEL,TOKYOほか、10都道府県において累計1200床の運営実績がある。不在型宿泊施設運営実績は8年目、旅館業許可獲得から企画、運営管理まで一貫して行っている。

プレティア・テクノロジーズ:ARを活用したメタバースゲーム 「JIMO」

コードネーム「JIMO」は、ARクラウドを活用したメタバースゲーム。メタバースとは、複数の人々がその中で自由に行動し、生活できる仮想空間を指す。プレティア・テクノロジーズが持つAR技術の強みを活用し、現実世界を拡張して新たなメタバースを生み出すゲーム開発へ取り組む。

プレティア・テクノロジーズは、AR開発者のためのARクラウドプラットフォーム「リソースPretia」、またエンターテインメント領域を中心に各種ARサービスの企画・開発・運営を手がけている。

Mantra:マンガの世界に語学留学 「Langaku」

「Langaku」は、マンガを用いた英語学習サービス。日本の外国語教育における課題として圧倒的な「インプット不足」を挙げており、Langakuでは、思わずどんどん読み進めてしまう大人気マンガを教材として活用し、楽しみながら大量の英文をインプットできるという。マンガを教材に変換するための独自技術を活用し、「難しい単語や表現もスラスラ読める」「マンガなのに聴ける」といった、斬新な学習体験を提供する。

Mantraは、「世界の言葉で、マンガを届ける。」ことを目指し、マンガに特化したAI技術の研究開発およびサービスを提供している。2020年に公開したマンガの多言語翻訳システム「Mantra Engine」は、出版社や翻訳事業者、マンガ配信事業者に導入され、マンガ多言語展開の高速化に寄与しているという。2021年には、独自のマンガ機械翻訳技術が人工知能分野のトップ国際会議AAAIに採択された。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:アクセラレータープログラム(用語)集英社(企業)少年ジャンプマンガ(用語)日本(国・地域)

ガン治療の改良からミツバチの保護、髪に似た植物由来の繊維までIndieBio最新クラスの参加企業を紹介

超正確なガン治療!植物から人間のもののような毛を生やす!ミツバチを救う!

IndieBio(インディーバイオ)の参加企業の幅は、いつだってワイルドだ。今回の顔ぶれも、決して期待を裏切らない。

SOSVのアクセラレータープログラムであり、アーリーステージのバイオテック企業に特化したIndieBioは、参加企業に25万ドル(約2700万円)以上の資金、メンターシップ、そしてアイデアを実現させるために自由に使える生物学研究室を提供する。

創設者のArvind Gupta(アルビンド・グプタ)氏は2020年このアクセラレーターを去り、ベンチャー投資企業Mayfield(メイフィールド)に移ったのをきっかけに、MayfieldとIndieBioは共同でGenesis Consortium(ジェネシス・コンソーシアム)を結成し、IndieBio参加企業に、オプション投資としてさらに25万ドルを提供している。

当初、IndieBioはサンフランシスコだけで運営されていたが、2020年にニューヨークでもコホートを募集するまでに拡大し、現在は並行して運営されている。サンフランシスコは執行取締役Po Bronson(ポー・ブロンソン)氏が、ニューヨークは執行取締役Stephen Chambers(スティーブン・チャンバー)氏が率いている。

デモデーはまだ先になるが、IndieBioは現在プログラムに参加している企業について少しだけ教えてくれた。断っておくが、IndieBioは多くがその基盤となる科学的概念の実現性がまったく白紙の状態の、非常に初期段階の企業に限って投資を行っている。「私たちのプログラムは、私たちの熱意です」とブロンソン氏は私に話した。目標は、数百万ドル(数億円)ではなく数百、数千ドル(数万、数十万円)の投資で各企業のコンセプトを実証し、大きなビジネスにつなげる道を探ることだ。「私たちはリスクを削り取り、次に構える投資家たちのためにディリスキングしているのです」。

ここに、ニューヨークとサンフランシスコ双方のプログラムに参加している企業をアルファベット順に紹介しよう。

ニューヨーク

Beemmunity(ビーミュニティー):人類が生き延びるためにはミツバチが必要だが、その数は激減している。大きな原因の1つに神経毒系農薬があるといわれている。「ミツバチのための農薬防護策」という触れ込みのBeemmunityは、ミツバチがそれを摂取することで、神経毒系農薬を吸収し、老廃物として排泄させる「マイクロスポンジ」の開発を進めている。間もなく実地試験を行う予定。

Brickbuilt Therapeutics(ブリックビルト・セラピュティクス):歯周病や口腔ガンジダなどの予防と治療を助ける生物療法のど飴。

Bucha Leather(ブシャ・レザー):バクテリア・ナノセルロースから培養される動物由来ではない合成皮革。同社の製造方法なら、数週間で「分厚いマット」素材を作れるという。

Free To Feed(フリー・トゥー・フィード):赤ちゃんに母乳アレルギーが出たとき、どの成分に反応しているかを探し当てるのは、大変な時間と根気のいる作業だ。Free to Feedは、母乳に含まれる食品タンパク質の種類を特定する試験紙を開発している。これにより母乳を赤ちゃんに与えている母親は、どのタンパク質がアレルギー反応を起こしているかを理解しやすくなる。

Gypsy Basin Genomics(ジプシー・ベイジン・ジェノミクス):HIVが原因の早期口腔ガンを、歯医者でうがいをするだけで簡単に検査できる方法を開発している。

Harmony Baby Nutrition(ハーモニー・ベイビー・ニュートリション):「乳成分不使用の、アレルギーを起こさない、環境に優しい唯一の乳児用粉ミルク」を謳うHarmonyは「ヒトの母乳にほぼ近い」乳児用粉ミルクを作っている。

MicroTERRA(マイクロテラ):ウキクサを使って養魚場の排水をタンパク質に変換する。ウキクサは、その発育過程で養魚場の排水を浄化する。成長すると、そこから採れる「ウキクサのタンパク質濃縮物」は動物の餌のタンパク源として利用できる。

Nyoka Design Labs(ナイヨカ・デザイン・ラブズ):生物発光を利用した、毒性のない、生分解性の、リサイクル可能なグロースティック。

Sequential Skin(シーケンシャル・スキン):同社の肌の検査キットで顔を拭い同研究所に送ると、その人の肌の微生物に適した製品に関する詳細なレポートを受け取ることができる。

Stembionix(ステムバイオニクス):個人的な幹細胞バンクを念頭に、扱いが複雑になり成育能力に悪影響を及ぼすこともある冷凍解凍の手順を踏むことなく、幹細胞を輸送できる「郵送可能な生物反応器システム」を開発する。

サンフランシスコ

Aja Labs(アジャ・ラブズ):「ヘアエクステのビヨンドミート」を売り言葉に、見た目も感触もヒトの髪の毛とよく似た繊維を植物から育てる。化学薬品を大量に使用する合成技術も人毛も使わずに、ヘアエクステンションを作れる可能性がある。

Avalo.ai(アバロ・エーアイ):解釈可能性のある機械学習を用いて、優れた作物の開発に役立つ植物の遺伝子(および遺伝子の働き)を高速に特定する。

California Cultured(カリフォルニア・カルチャード):実験室で育つカカオ。苦みが少ないため、少量の砂糖でもおいしく加工できるカカオを栽培できるという。

Canaery(キャネリー):「マシンビジョンが視覚に対して行うように、匂いに対して行う」ことを目指す同社は、対象物の「匂いの指紋」を分析するニューラルインターフェイスを構築し、港や検査場などで、X線やカメラを使わずとも(またはそれらと併用して)危険な化合物の特定が行えるようにする。

Capra Biosciences(キャプラ・バイオサイエンセズ):発酵過程で発生し、通常は邪魔者となる生物膜を、エンジンオイルや化粧品用のレチノールなどの製品に変換する方法を探る。

Lypid(リピド):動物の油と同じ温度で溶け、同じ食感を持つ動物の脂質のように振る舞うビーガン用のオイルを開発し、植物由来代替肉の品質向上を目指す。

OncoPrecision(オンコプレシジョン):患者から採取した細胞に薬剤を投与することで、ガン専門医が無数にある治療薬の中から迅速に最適なものを見つけられる手段を構築する。目標は7〜14日で最適な薬を探し出すこと。

Ozone Bio(オゾン・バイオ):死細胞培養(ゾンビザイム)を使い、グリーンな方法でナイロンを作り出す。

Panacea Longevity(パナシア・ロンジェビティー):断食せずに断食と同じ健康効果を再現する方法を探る。「断食時の体の自然な反応を模倣」する栄養素を特定し、サプリの開発を目指す。

Prolific Machines(プロリフィック・マシーンズ):細胞分化を高精度でコントロールする。たとえば培養肉では、この技術を使えば、ステーキ肉の赤身と脂身をそれぞれどこに作るかを決められる。

Proteinea(プロテイニア):ハエの幼虫を使い、医薬品用の「医薬品品質のタンパク質」を安価に早く作り出す。

Sundial Foods(サンダイヤル・フーズ):植物由来のチキンに「皮」を付ける。まずはそれをコーティングすることで、植物由来の鶏の手羽を作る。

Vertical Oceans(バーティカル・オーシャンズ):垂直農法の考え方をシーフードに応用し、積み重ねが可能なタワーで、高効率、低廃棄物、持続可能なエビの養殖を可能にする。

カテゴリー:バイオテック
タグ:IndieBioアクセラレータープログラム

画像クレジット:IndieBio

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(文:Greg Kumparak、翻訳:金井哲夫)