Gartnerの最新の調査報告によると、企業はビッグデータに積極的に経費を投じているが、まだ、それで何をするのかに関するプランが明確でないところが多い。調査対象の企業の64%が2013年にすでにビッグデータ関連のソリューションを購入をまたは投資を予定しており、2012年の58%に比べ明らかに増加している。その64%の内訳は、30%がすでにビッグデータ技術に投資、19%が来年の投資を予定、15%が2年以内に投資を予定(計64)、となっている。しかし回答企業720社のうち、実際にビッグデータ技術を展開配備しているところは8%足らずである。
ビッグデータは2013年に340億ドルのIT支出を惹起すると予測されているが、ビッグデータによるソリューションに魅力を感じている企業は多いものの、その多くは具体的な導入戦略について検討中の段階である。
Gartnerの調査担当VP Frank Buytendijkは声明文の中で次のように言っている: “ビッグデータに関しては、2013年は実験と初期的展開の年である。この技術の企業による採用はまだ始まったばかりで、すでにビッグデータによるソリューションを展開している企業は回答企業の8%に満たない。20%がパイロット中ないし実験中であり、18%が利用戦略を開発中、19%が研究調査中、そしてそのほかは、予定がない、わからないの層である”。
どのようなビッグデータソリューションを採用するのか、その予算規模は?、等に関して不明確な企業が多い中で、一般的な傾向は次のようになっている: 49%がビッグデータを利用してコスト削減やリスクの早期発見に役立てたい、としている。55%が顧客サービスの向上、42%がビッグデータから得られるインサイトにより製品開発やビジネスモデル開発を支援、23%がビッグデータによる直接的な収益化を目指している。
どの業界にも、すでにビッグデータソリューションに投資している企業や投資を予定している企業はある。とくに熱心なのは、メディアおよび通信企業、銀行、サービス業である。メディアおよび通信業は39%、銀行が32%、サービス業は32%がそれぞれ、ビッグデータにすでに投資を行っている。2年以内に導入予定、とする上位業界は、運輸業が回答企業の50%、保健医療が41%、保険が40%である。回答企業の多くが北アメリカの企業だが、この地域では38%の企業がすでにビッグデータ技術に投資を行っている。対してアジア太平洋地域では、45%が投資の予定ありと答えている。
ビッグデータ投資の戦略や方針がすでに決まっている企業が多い中で、しかし全体の15%は、ビッグデータ技術そのものを目下勉強中と答えている。ビッグデータは言葉の内包も外延もばくぜんと大きいから、それもむしろ当然かもしれない。
Gartnerの調査部長Nick Huedeckerは、次のように言っている: “勉強中と答えた企業はまだ投資の予定のない企業だろう。しかしそれらの企業も、ビッグデータを無視したら取り残される、という意識は持っているようだ”。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))