AIで作曲をするAmperが、400万ドルの資金調達を発表した。
このラウンドはTwo Sigma Venturesがリードし、Foundry Group, Kiwi Venture Partners, および Advancit Capitalが参加した。Amperはこの前、Brooklyn Bridge Venturesから資金を調達している。
このスタートアップを作ったDrew Silversteinは映画音楽の作曲家だから(ほかにSam EstesとMichael Hobeが協同ファウンダー)、自分の仕事を奪いそうなプロダクトを作るはずがない、と思うかもしれないけど、Silversteinの考え方は違う。
彼によるとAmperは、コマーシャルやネット上の短編ビデオなどにつける“実用的な”音楽を、はやく、安価に、そして無権利で作る方法だ。これまで、そういう種類の音楽は、既存の権利切れの曲を利用していた。Silversteinは以前、そういう方面から作曲を頼まれたこともあったが、あまりにもギャラの提示額が小さすぎた、と言う。
“弊社の会社としての信条は、未来の音楽が人間とAIのコラボレーションで作られる、ということだ”、と彼は語る。“しかもそのコラボレーションによって、創造性は一層強化される。コンピューター自身も、訓練次第で本物の創造力を持つだろう”。
1年前の本誌主催Startup Battlefieldで優勝したJukedeckをはじめ、AIを利用する作曲システムはほかにもいろいろある。しかしSilversteinが唱えるAmperの差別化要因は、創造性なのだ。
彼は、“コンピューターが新しい画期的なアイデアを生み出したという例はまだないけど、人間とコラボレーションできるAmperはそれにいちばん近いだろう”、と言う。
Amperで曲を作るときには、まず、ムードと長さとジャンルを指定する。最初の作品は、数秒で返ってくる(その時間は曲の長さにもよる)。次は、人間がその曲を磨く。たとえば、特定の楽器をなくしたり、あるいは新たに加えたりする。
AmperはAPIを公開しているので、デベロッパーや企業は自分のアプリに作曲機能をもたせられる。もっと大規模な作曲も、やらせることができる。Amperの創造性はそうやって世界中に感染が広まる、とSilversteinは比喩的に言う。
でもそれは、一体どんな音楽なのだろう? 下にそのサンプルがある。SoundCloudには、もっとたくさんサンプルがある。