AIの進歩に伴い、AIチームのトレーニングデータワークフローを「自動化」し、将来性を保証することを支援するコンピュータビジョンプラットフォームのメーカーであるV7 Labsは、300万ドル(約3.1億円)の資金調達を発表した。シードラウンドをリードするのはAmadeus Capital Partnersで、Partech、Nathan Benaich(ネイサン・ベナイチ)氏のAir Street Capital、Miele Ventureなどが参加している。
Singularity University(シンギュラリティ大学)の卒業生であるAlberto Rizzoli(アルベルト・リッツォーリ)氏とRSIの元R&Dリーダー、Simon Edwardsson(サイモン・エドワードソン)氏(「見る」視覚補完アプリAipoly(アイポリ)を開発した同じチーム)によって2018年に設立されたV7 Labsのプラットフォームは、高品質なトレーニングデータの作成を10~100倍に加速することを約束している。これは、自動化された画像・動画データパイプラインの構築、複雑なデータセットの整理とバージョン管理、「最先端 」の視覚AIモデルのトレーニングとデプロイメントを行う機能をユーザーに提供することで実現するという。
「企業がビジネス価値を提供するコンピュータビジョンソリューションを構築するためには、モデルを継続的に収集し、ラベル付けし、再訓練する必要があります。」とV7 Labsのリッツォーリ氏は説明する。「2015年にアイポリを構築した際には、サード・パーティ製のSaaS製品がなかったため、AIの急速な進歩に対応しつつ、独自のツールを構築・維持する必要がありました。」
現在まで話を進めると、リッツォーリ氏によれば、コンピュータビジョンのトップ企業の多くが、この問題を解決するためにV7のようなSaaSプラットフォームに目を向けているという。「AIスタートアップを構築する際には、考えなければならないことがたくさんありますが、『100種類のビデオデータセットを効率的に保存し、クエリーを行うにはどうすればよいか』ということは、サービスを提供しようとしている真っ最中にしか考えられないことです。」
「V7は、データの整理、ラベル付け、実世界の問題に対応したコンピュータビジョンモデルの立ち上げに関する業界のベストプラクティスを体系化しています。」とも。
このブラウザ・クラウドベースのプラットフォームは、大規模な画像/動画データセットを「ラグなく」迅速にアップロードしてレンダリングし、事前のトレーニングデータを必要とせずに(程度の差はあれ)ラベル付けを自動化できると同社は主張している。V7はまた、画像/動画ごとに非常に多くのラベルを記録できるように設計されており、画像ごとに数千のアノテーションを、データセットごとに数百万の画像をサポートするとのこと。極めて重要な点として、「DevOpsの心配をすることなく、数クリックで」プラットフォーム内でコンピュータビジョンモデルのトレーニング、デプロイ、実行が可能であることをリッツォーリ氏は語った。
「クライアントは近い将来、これらのモデルとそれに対応するトレーニングセットを監査して、デバッグ、データ品質のテスト、失敗例の発見、不要なバイアスの排除を行うことができるようになるでしょう」と彼は付け加え、これらはすべて、AI業界がまだ解決していない大きな問題点であると指摘した。
それに向け、V7 Labsの既存の100社ほどの顧客には、Tractable(トラクタブル)、GEヘルスケア、米国メルクなどが含まれている。V7 Labsは医療用画像処理業界で最も急速に成長しているが、その理由の一つには、DICOMアノテーションとHIPAA(医療保険の携行と責任に関する法律)コンプライアンスをサポートしていることが挙げられる。
しかし、プラットフォーム上で処理されるデータ量で測ると、日常的な 「専門家による点検」が最も多く行われる作業であるとリッツォーリ氏は言う。「これらには、AIを使って自動車、石油リグ、送電線、パイプライン、道路などの損傷や異常を探す何十社もの企業が含まれています。」と彼は語った。
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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:データサイエンス 資金調達
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(翻訳:Dragonfly)