Alphabetの成長株投資部門CapitalGがインドAye Financeの30億円の調達ラウンドをリード

Google(グーグル)の親会社のAlphabet(アルファベット)の成長株投資部門であるCapitalG(キャピタルG)は、中小企業向けのデジタル融資プラットフォームを運営するインドのスタートアップであるAye Finance(アイファイナンス)へ追加出資する。

インドのグルガオンに拠点を置くAye Financeは6月24日、CapitalGがリードしたシリーズEラウンドで2750万ドル(約30億円)を調達したと発表した。CapitalGは前回ラウンドもリードした。既存投資家からLGT Lightstone、Falcon Edge Capital、A91 Partners、MAJ Investも参加した。創業6年目となる同社の調達総額は9100万ドル(約97億円)となった。当局への申請によると、Aye Financeの現在の価値は2億5000万ドル(約270億円)を超える。

Aye Financeは、運転資本を必要としているが銀行など従来の貸し手から資金を確保するのが難しいか不可能な小規模企業を対象としている。同社は数年間、そうした企業に合計4億ドル(約430億円)近くを貸し出してきたという。

銀行が貸さない小規模企業に小切手を切ることは危険を伴う。Aye Financeによれば、Lendingkart、Capital Float、Indifi Technologies、InCredなどの南アジアの多くのスタートアップと同様、同社は統計モデルと予測分析により借り手の信用力を判断している。

同社は、20万以上の中小企業に対し、正式な融資エコシステムへの参加を支援してきたという。

CapitalGのパートナーでありAye Financeの取締役も務めるSumiran Das(スミラン・ダス)氏は、同社が「現場の知見に基づくデータサイエンスと審査の方法論により、これまで融資が受けられなかった層を開拓し、市場をリードしている」と語った。

Aye FinanceのマネージングディレクターであるSanjay Sharma(サンジャイ・シャルマ)氏は、世界的なパンデミックの中で大規模な資金調達ラウンドを完了できたという事実が「Aye Financeに対する投資家の評価を裏付ける」と語った。

「困難な時期にこそ優れた貸し手なのかが本当に試される。過去数カ月で顧客の返済額に大幅な改善が見られ始めた」とシャルマ氏は述べた。「Aye Financeは必要とする以上の資金を確保し、パンデミックを乗り切る財務的余裕が生まれた」

同社は3月に企業への貸し出しを一時停止したが、来月から小口融資を再開し、企業の事業再開を支援する計画だという。インド政府は3月下旬に全国的なロックダウン(都市封鎖)を発表している。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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