去る6月にわれわれはAmazonがSeamless、Grubhub、DeliveryHeroのようなレストランのテイクアウト注文と宅配のサービスを準備中だと伝えた。先週末、Amazon Localアプリのアップデートで、そのサービスがリリースされていたことが判明した。
テイクアウト&デリバリー機能は、皆が感謝祭のディナーの残り物をつついていたであろう先週末に静かにリリースされた。「ホリデーシーズンは忙しくなります。われわれがお手伝いします」というのがAmazonの説明だ。
われわれはAmazon Localでいろいろな都市を試してみたが、どうやら現在サービスが実施されているのはシアトルのみのようで、提携レストランは、宅配が20店舗、テイクアウトの注文が110店舗となっている。 Takeout & Deliveryでの注文はすべて既存のAmazonアカウントを通じて決済される。
われわれも含めて多くのメディアが報じているように、Amazonはローカル・コマース・サービス分野で大規模で野心的な将来計画を描いており、特にオンラインからオフラインにサービスを拡張しようとしている。これにはReutersが伝えているようなYelp、Thumbtack、Angie’s Listをひとまとめにしたような総合的ローカル市場が含まれる。これはすでにAmazon Freshとして一部実現しており、単なる生鮮食品の宅配だけでなく、Spotlightという新しいサービスもスタートさせている。これはレストランのテイクアウト料理からカップケーキ、紅茶葉、特製アイスクリームなど各種の「地元の良品」を選んで届けるというものだ。
またAmazonはSquareやPayPalのライバルとなる店頭支払いシステム、Amazon Local Registerをローンチしている。
Amazonはこれらのサービスを統合し巨大化することによって消費者とローカルビジネス双方の利便性が高まるようなスケールメリットを狙っているようだ。
たとえば、今回スタートしたテイクアウトとデリバリーのサービスは料金がユーザーのAmazonアカウントから支払われる。Amazonはこのつながりを利用してレストランその他のローカル・ビジネスにLocal Registerを採用するよう説得することができるだろう。
ある情報源によれば、「レストラン向けサービスやレジスター・サービスは手始めだ。今後数ヶ月のうちに更に進化した機能のサービスを他の業種にも拡大していく」ということだ。
ではAmazonはまずどの業種を狙っているのだろう? われわれも6月の記事で指摘しているが、旅行業が次のターゲットだろう。旅行業のニュースブログ、Skiftの先月の記事によれば、Amazonは新年早々にもAmazon Travelを立ち上げるという。当初はホテル予約からスタートするが、フライト予約などに順次サービス範囲を拡張していく計画だということだ。興味深いのは、Amazon Localで所在地をシアトルに設定すると、レストランのテイクアウトと配達だけでなく、「ホテル予約」というタブも表示されることだ。
われわれはAmazonにコメントを求めている。新情報が得られればアップデートする。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)