再生可能エネルギーの利用で優等生になりたいAmazonは、世界中の配送と仕分けのための施設(“フルフィルメントセンター”)の屋根にソーラーパネルを敷きつめるプロジェクトを立ち上げた。今年はアメリカの15の施設でそれを行い、2020年までには50の建物を予定している。
最初の15箇所の太陽光設備で発電量は41メガワットになる。Amazonによると、これで各建物の年間電力需要の約80%をまかなえる。もちろん実際には、日照時間や実装上の制約、その施設で行っている業務、などによって差が生じる。Amazonが挙げている具体例はカリフォルニア州パターソンの配送センターだが、そこでは面積110万平方フィートの屋根の75%にソーラーを敷きつめ、そこで働く数百基の仕分けロボットに電力を供給する。
Amazonのグリーンエネルギーイニシアチブには、さまざまな州の風力と太陽光プラントからAWSのデータセンターへの電力供給も含まれている。そして同社によると、再生可能エネルギーによる発電量の最終目標は、260万MWだ。
しかし環境監視団体Greenpeaceの1月の報告書によると、再生可能エネルギーに関するAmazonの現状はAppleやFacebook、Googleなどに比べると後れている。ソーラーの屋根上展開は商用電力の消費を抑え、同社のエネルギー状況を全体としては改善するだろうが、Greenpeaceの厳しい批判に応えるためには、大規模な専用発電施設が必要だ。