米国控訴裁がこのほど、アマゾン(Amazon)にとって痛い判決を下した。この巨大リテイラーは、サードパーティが売った商品についても責任があることになった。今週、フィラデルフィアにある第3巡回区控訴裁判所(United States Court of Appeals for the Third Circuit、12の巡回区に設置されている控訴裁判所の1つ)は、Amazonに有利だった下級審の判決を覆した。
この判決が確定すれば、同社の事業のやり方に大きな影響が及ぶことになる。今Amazonで売られている商品の半分近くは、サードパーティのセラーが売っている。それは前四半期のAmazonの全売上の中で約110億ドルを占める。
この判決はペンシルベニア州の州法に準じている。製品に対する責任範囲は、州によって異なることが多い。原告Heather Oberdorf(ヘザー・オーバードルフ)氏は2016年に同社を訴え、収納式の犬のリードが跳ね返ったために彼女のメガネが割れて、左の目の視力が恒久的に失われたと主張した。
オーバードルフ氏の弁護士がロイターにこう語っている。「控訴裁判所が私たちの主張に同意し、ペンシルベニア州の製品責任法のこれまでの解釈が、Amazonの市場支配力という現実に対応していないと認めたことに満足している」。
Amazonはコメントを発表していないが、上訴もありうるだろう。オーバードルフ氏の傷害の原因が本当に製品の欠陥であったのか、それをあらためて下級裁が判断することになる。
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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa)