AmazonのデベロッパーカンファレンスRe:Inventの週は、AWS RoboMakerのローンチで口火を切った。このクラウドベースのシステムは、すでに広く普及しているオープンソースソフトウェアRobot Operating System(ROS)を利用して、デベロッパーがロボティクスアプリケーションを開発しテストするための場を提供する。
RoboMakerは、通常長時間を要するロボティクスの開発工程の、スピードアップを可能にするプラットホームだ。このサービスが提供するツールには、実際のロボティクス開発をシミュレーションするためのAmazonの機械学習技術やアナリティクスが含まれる。
このシステムは、倉庫作業用のロボット集団のような、整列的な作業を行なうロボット群の展開管理にも利用できる。
同社の声明文に曰く: “AWS RoboMakerはインフラストラクチャのプロビジョニングを自動化し、オペレーティングシステムのソフトウェアとROSのダウンロード、コンパイル、および構成を行なう。AWS RoboMakerのロボティクスシミュレーションにより、屋内や小売店舗、レース走路など、既存の施設における大規模で並列的なロボティクスのシミュレーションを容易に行える。それによりデベロッパーはアプリケーションをオンデマンドでテストでき、複数のシミュレーションを並列に実行できる”。
このサービスは、Amazonがロボティクスに本格的に注力し始めたことの象徴でもある。同社は前から倉庫用ロボティクスをデプロイしており、それらは今年のホリデーシーズンにも大活躍するだろう。また、フルフィルメントのスピードアップのために荷積みロボットを開発している、との報道もあり、さらに2019年には家庭用ロボットの発売が予定されているという。